『低出力超音波』って発育期腰椎分離症に効果的??

➡️➡️効果的、のようです^^

「低出力超音波療法」というものがあります。
(以前紹介した「超音波療法」と比較し出力が低い)
超音波療法は2W/cm2ですが、低出力超音波は30mW/cm2程度なのでかなりの低出力となります。近年この低出力超音波療法が骨折の治癒を促進すると報告されています。

今回はスポーツ腰部障害の中でも症例数の多い、「腰の疲労骨折に対して低出力超音波療法は有効か?」を検討した報告(1)を紹介します♪

〈対象〉
・15名の腰の疲労骨折患者
(対象となった方々は骨折が進行し、骨が治りにくいタイプとCTで診断済)

① 低出力超音波療法を行った…6名
② 通常の治療グループ9名

・①は痛めた腰の部位→低出力超音波を毎日20分
・①②ともにプラスチック製の硬いコルセット装着・運動の中止。
・骨の状態確認をCTにて1ヶ月半ごとに撮影。

〈結果〉
②で骨が良くなったのは10%でした。対して①は66.7%でした!
①の平均治療期間は2.7ヶ月でした。

骨が治りにくい方々が対象ですが、明らかに『低出力超音波療法』の方が治療効果があるようです(^_^)
しかし、約3割の方々は低出力超音波療法をしても治りにくいという結果になりました。…悩ましい骨折ですね(*_*)

腰椎の疲労骨折は、早期発見することで治せる確率が高くなります。
成長期のスポーツ選手で腰が痛い場合は、早めに整形外科への受診をオススメします。万が一、疲労骨折でも早めの対処により予後が良くなると思います。
僕らもこの病気の患者さんに多く対応しています。最近ではただ休むだけでなく、リハビリテーションを行いながら治す方法もあります。
ただ、この病気の一番の治療目標は「痛めた骨を治すこと」なので、自分で勝手に判断してトレーニングなどはせず、専門の先生に診てもらうことが肝心です!

引用

(1)Hideyuki Arima et al. Low-intensity pulsed ultrasound is effective for progressive-stage lumbar spondylolysis with MRI high-signal change

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28391380/

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