番外編『論文が世に出るまで!』の巻

今日はちょっと趣向を変えて、『論文はどんな過程を経て世にでるか?』を紹介します♫

このブログでは、国内外の論文を参考にして情報発信しています。
今回説明する「論文」とは、査読付き論文です。私見が多いところはご容赦願います^_^

論文とは…
研究の始まりは「日々の疑問」です。その疑問を実際に比較したり試して、結果をまとめたものが論文です。ここでいう結果には、自分の仮説とは違う場合も勿論あります(TT)
しっかり考えられた方法から出た結果なら(たとえ仮説とは違う結果が出たとしても…)、論文として世に出すことができます。

けれど…
実験をした➡️論文を書いた➡️世に出る♪
わけではありません(TT)

論文を書き上げるまでは著者だけですが、いざ論文を投稿したら、第3者(投稿先の編集者・査読者)の目が入ります。

①論文を書き上げたら自分が載せたい雑誌に投稿
②そこの編集者が投稿した論文をチェック
→→雑誌に掲載するに値しない場合は、編集者から不採択(悲しい)のお知らせがきます(*_*)僕も経験があります。ただ、論文の内容に問題がある場合だけではなく、その雑誌のコンセプトと論文の内容が明らかに違う場合(スポーツ関係誌なのに、研究対象者がスポーツをあまりしていない…など)も不採択になります。
これから論文を書こうと思っている方は、「そういうものなんだ〜」程度に思ってくださいね。
幸運にも編集者が、この論文は検討の余地がある!と判断した場合は次のステップに進めます(もうこの時点で掲載してほしいところですが…)

次のステップで、他の研究者の目が入ります。

③編集者が、論文の内容をチェックできる2〜3名程度の研究者にその論文を送る
・これが「他の研究者による査読」になります。
・もちろん選出された研究者はその道のプロです。
・論文を隅から隅までチェックして投稿された論文を採択するかどうか?を回答します。
・この論文は掲載に値しない→「不採択」→返却

投稿した論文が掲載の価値があると判断されたら、はいどうぞ掲載!となれば楽なのですが、そうはいきません(+_+)

④「修正」が入る
・大概の論文は一発掲載されることはなく「修正」が入ります。
・例えば「この実験方法は適切ではないので、再度実験し直してください」から「ここの著者の文章は不適切なので修正してください」「この文章は説明が不足しています。修正してください」などなど多数コメントが返ってきます。
・僕も今、修正になった論文がありますが、その修正コメントがなんとA4で5ページにも及んでいます(TT)もちろん全てのコメントに回答しなくてはいけません。
④修正した論文を2〜3ヶ月の間に対応し、返送する
⑤その回答を、再び査読者と編集者が確認して、
→回答が適切→めでたく「採択」(^_^)
→回答が不適切→「不採択」(*_*)
⑤’「不採択」となった論文→また修正して違う雑誌に投稿→①〜⑤繰り返し

論文がみなさまの手に届くまで、雑誌に掲載されるまではこんな流れです♪

論文は出したら必ず掲載されるものではなく、編集者やその道のプロの研究者に査読してもらい、合格して初めて掲載されます。論文を投稿してから数日で掲載されることはなく、数ヶ月はかかります。
不採択になり別の雑誌に投稿しても、また同じ流れで査読されていくので、一つの論文が無事採択されるまでに数年かかるケースも珍しくありません。
*残念ですが、いつまで経っても世に出ない、出る事のできない論文もあります。

何人ものプロの目を通して世に出るものなので、論文は「価値がある」とされています。
これからもそんな論文を、解りやすくお伝えしていけたら…と思っています。
これからもよろしくお付き合い下さい♫

西川整形外科ホームページ: http://www.naoso.com/

にほんブログ村 病気ブログへにほんブログ村 病気ブログ チーム医療・専門医療職へPVアクセスランキング にほんブログ村

“番外編『論文が世に出るまで!』の巻” への1件の返信

  1. ピンバック: ◎ 「理学療法士」が「大学院」に行く前に準備しておいた方がいいことは☞☞☞☞☞ – リハビリ(^-^)ステーション

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です