五十肩は動かした方がいいの?

50歳くらいになって肩が痛くなったり肩が動かなくなったりするような症状を五十肩と言うことがあります。近年ではMRI を代表とした検査機器の発達により昔ではわからなかった肩の病気もだいぶ診断がつくようになりました。最近テレビなどでも出てくる腱板断裂などは検査技術が上がって判明した病気です。

 

五十肩って?


MRI検査などでも肩の痛めた部分がよく分からないものがあります。このような場合、五十肩と言われたりします。昔は五十肩と言われていたものでも実は、肩の腱を傷めた腱板断裂が含まれている場合も多いので、現在では五十肩という病名は減っているのは事実です。五十肩は、そのくらいの年齢で、検査をしたけど痛みや肩が挙がらない原因がはっきりしない状態です。肩関節周囲炎と呼ばれたりもします。

40歳から60歳の女性に多く、非利き手に多発するそうです。20%くらいは両肩に出るそうです。片側が痛くて動きづらくなる例が明らかに多いです。

原因は、何かしらの肩の中に炎症が起こり痛みが生じ、肩を動かさないようになり硬くなっていく、ようです。徐々に治っていきますが、1年から2年かかる場合もあると言われています。

ただ、治るまでの期間、ずっと同じ症状ではないことも報告されています。

  1. 痛くて動きづらくなる時期  10~36週

  2. 痛みが治り動かなくなる時期 4~12ヶ月

  3. 徐々に動き出す時期     5~26ヶ月

上記のような3つの時期に分かれて治っていくそうです。ただ、それぞれの時期の中でも期間のばらつきが多いです。

 

五十肩は動かした方がいいの?についてですが、答えは”時期によって”です。


五十肩の治療は、3つの時期に合わせながらリハビリテーションを行うことが重要です。痛みが強い時は、早く痛みが取れるように薬や注射リハビリテーションを行いますが、この時期のリハビリはあまりにも痛みが強い場合は、三角巾で固定したりもします。この痛みが出ている時期に動かすと余計痛みが出る可能性が高いです。この時期が早く終わらないと次の時期にいきません。*もし理学療法士が担当でいたら痛い時期でも、肩以外の部分を動かしたりはします。

 

痛みが無くなってきたらだいたい肩は硬くなっているので痛みが無くなってきた時期から徐々に動かしていきます。

 

ここで注意したいのが、痛みが無くなってきても、無理やり動かすと痛みが出る場合があります。このため、あくまでも無理には動かさないようにしてください。座ったり立った状態で肩を挙げようとすると、腕の重みがかかって挙げづらいので、仰向けで両手を組んで、痛くない側の手でリードして挙げていくと効果的です。

 

痛みがなくなり硬くなった時期からは、個人差はありますが、徐々に動いてくるのでリハビリテーションもアップして肩の関節を動かしていきます。この時期にくるとゴールが見えてきます。

 

大切なのは、五十肩が治っていくまでの過程を理解して、時期に合ったリハビリテーションをすることです。また、治るまでは長くかかることを知っておくと気持ちも楽になると思います。

最後に、五十肩はあくまでも他の原因がない場合をいうので、肩が痛い、挙がらない場合は、まずは整形外科で診断してもらうのが先決です。

 

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腰のコルセットを使うと腰の筋力は落ちるの?

1から6ヶ月程度の使用なら大丈夫そうです^^


コルセットを使ったことがある方なら、コルセットによって筋力が落ちるかも?と思った方もいるのではないでしょうか?日頃の診療でも患者さんからよく質問されます。

骨折した後にギプスを巻きますが、ギプスを外すと足が細くなっていることがあります。これはギプスにより固定期間筋肉を使わなかったためと考えられます。きっとこのようなことから腰のコルセットも心配になってしまうと思います。

コルセットを使うと腰の筋肉が痩せるとの報告も確かになります。しかし最近の論文で、 1ヶ月から6ヶ月程度のコルセットによる固定なら、腹筋、背筋の最大筋力や背筋の持久力、易疲労性(筋肉の疲れやすさ)には影響がなかったと報告されています(1)。

6ヶ月以上の長期間固定した場合は、 もしかしたら筋力は落ちるかもしれません。また、ご高齢の患者さんの訴えで、長い期間コルセットを巻いていると、コルセットを外すと腰が支えられないという仰る方も確かにいます。

腰が痛い時やどうしても動かなくてはいけない時はコルセットを使って腰を保護する必要があると思います。短期間でしたら、筋肉も落ちないようなので、痛い時は不安がらずにコルセットを使用したほうがいいと思います。

コルセットには多くの種類があります。通常使用する腰に巻くコルセットや、骨盤を固定する骨盤ベルト、骨盤ベルトでもしめる力の強弱がダイヤル式になっているスポーツタイプのもの、など。コルセットを一つ試して効果があるかないかを見極めるのではなく、いろんな種類を使ってみるとご自分の症状に合ったコルセットに出会えると思います。

 

Hiroshi Takasaki, PhDa,*, Takahiro Miki, BScb 

The impact of continuous use of lumbosacral orthoses on trunk motor performance: a systematic review with meta-analysis. The Spine Journal  17 (2017) 889–900

 

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筋力トレーニングはどのように行えば効果的ですか?

筋力ってなんでしょう?


単純に筋肉の力と言っても以下の能力に分別されます。

  • 筋力
    筋パワー
    筋持久力

筋力は筋肉が働いた時に出す力です。 筋パワーはどれだけの時間内に筋肉が働くことができるかという仕事率のことになります。筋持久力とは特定の筋肉が繰り返しどのくらい働き続けることができるか、というものです。
ゆっくりでもいいから大きな力を出すという意味では筋力があればいいのですが、スポーツのように瞬間的に力を働かせる能力が必要な場合は筋パワーが必要となります。またマラソンなどの持久力が必要な場合は、筋持久力の能力が重要です。
筋肉の能力は、いくつかありますのでこれらの能力のうちに自分にはどの能力が必要かを考えながら(これは我々、理学療法士が考えることですが…)リハビリテーションやトレーニングを行うことが大切です。

 

筋肉の能力別に分けたトレーニング方法


◯ Repetition Maximum(RM)
トレーニングを行うときの回数を設定する場合、RMという単位があります。RMとは、 Repetition Maximumの頭文字です。 ある決まった重さに対して何回反復して関節運動を行うことができるかによって運動強度(重さ)を決める方法です。1RMというのは、ある重さを一回だけ持ち上げられる負荷量になります。例えば僕は高校時代、50 kg のベンチプレスをやっと一回あげられる程度でした。ちなみに当時付き合っていた僕の妻は50 kg のベンチプレスを10回ぐらい持ち上げてました…この例ですと僕の1RMは50kgで、妻は 10RMが50kg となります。

このRMをまずは理解して頂き、各筋肉の能力別のトレーニング方法をご紹介いたします。

  • 筋力アップには 1 RMの67から85%の負荷量でトレーニング 回数は6回以下行います。 休憩時間は 2分から5分です。

  • 筋持久力アップには 1 RM の67%の 負荷量で トレーニング回数は12回以上行います。休憩時間は 30秒以下です。

  • 筋パワーアップには 1 RM の80から90%の負荷量でトレーニング回数は 1回から2回行います。 休憩時間は2分から5分です。(1)

例えば僕の場合の筋力、筋持久力、筋パワーアップにおける負荷量の例です。
僕の場合はベンチプレスの1 RM は50 kg なので、各トレーニングの負荷量のパーセンテージを計算して

筋力アップには33.5 kgから 42.5 kgの負荷をかけます
筋持久力アップには33.5 kgの負荷をかけます
筋パワーアップには 42.5 kgから 45 kgの負荷をかけます

このような感じで、そのような筋の能力を鍛えたいかによって負荷量やセット数を変えていきます。

 

そもそも筋肉の量が少ない方へ


スポーツ選手や学生時代に鍛えており筋肉量がある方は先ほど説明した負荷量で筋のそれぞれの能力をあげていけば問題ありません。しかし整形外科で勤めていると、患者さんの中には筋肉の量自体が少ない方がいます。筋力は筋肉の量に応じて 発揮する力が増えます。そもそも筋肉の量が少ない方は、筋肉量を上げる(筋肥大)トレーニングをしなければいけません。

筋肥大を目指したトレーニングの負荷量


筋肥大を目指すには 1 RM の67から85%の負荷量でトレーニング回数は 6回から12回行います。 休憩時間は30秒から90秒です。(1)

筋力トレーニングの基礎的なお話でした。筋力トレーニングを急に始めると関節や筋肉に負担がかかります。専門家の指示のもと適切な負荷量を選択し、自分に欠けている筋の能力を刺激するトレーニングが重要です。筋肉の能力別にトレーニングできることが分かれば普段のリハビリも楽しくなると思います。

(1) 石井直方 監修 ストレングス&コンディションニング ブックハウスHD, 2002

 

 

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腰椎疲労骨折は再発しますか?

再発するときがあります。

腰椎の疲労骨折はスポーツをしている学生がなる病気です。MRIで確定診断をしてもらい治療は数ヶ月間の装具療法(プラスチック製の硬いコルセット)を行います。その間、スポーツや体育も中止するため、体力低下が起こります。

これまでの報告ですと、長期間、運動を休むと最大酸素摂取量(全身持久力の指標)、筋力そしてパフォーマンスが低下すると言われています(1,2,3)。学生時代、部活を引退してから数ヶ月経って体育祭で久しぶりに運動したときに体力低下を経験した方も多いのではないでしょうか。

1週間程度の休みならまだしも、数ヶ月間に及ぶ休みはスポーツ選手にとっては致命的です。なるべく体力低下を防ぎたいですが、疲労骨折も治さないといけません。骨の治療とスポーツ復帰は、相反するゴールなので、ここが腰の疲労骨折を治療していく上で難しい点になります。

また、しっかり治しても再発することがあります。これまで再発に関しては報告が少なかったですが、2017年の酒井先生の論文で再発率は26.1%と報告されました(4)。4人に1人が再発….この数字を見て驚愕したのを覚えています。

せっかく休んで治療して治ったと思ったら再発。本人、家族はがっくりされると思います。再発についての原因はまだはっきりしていませんが、我々はこの再発率を少しでも下げることを目標に日々、腰の疲労骨折のリハビリテーションに取り組んでいます。

再発を少しでも防ぐために、筋肉の柔軟性の向上や体力をなるべく低下させないことが必要と言われています。腰の疲労骨折になってしまったら落ち込んでしまいますが、数ヶ月間柔軟性をあげるリハビリテーションを行えるまたとない機会と 説明して、患者さんにリハビリテーションに取り組んでもらうことが重要だと考えています。

(1)Martin WH Ⅲ, et al. J Am Coll Cardiol, 1986
(2)Houston ME, et al. Acta Pysiol Scand. 1979
(3)Hortobagyi, et al. Sports and Exer. 1993
(4)Sakai et al., Conservative Treatment for Bony Healing in Pediatric Lumbar Spondylolysis. SPINE Volume 42, Number 12, pp E716–E720

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腰椎の疲労骨折って治るの?

適切な診断と治療があれば治せる腰の疲労骨折も多いと思います。

腰椎の疲労骨折は、小学生から高校生ぐらいまでのスポーツを行っている方に起こる腰の病気です。

この腰の疲労骨折の呼び方はいくつかあります。発育期腰椎分離症、成長期腰椎分離症、腰椎疲労骨折、初期分離症などは、同じ病態を示しています。最近は、MRIという磁気を使った検査機器(磁気なので被爆しません)が普及しており、腰の疲労骨折が診断しやすくなっています。どこに疲労骨折を起こすかというと、腰には五つの積み木のような骨があります。一つ一つは腰椎と言われています。このひとつの腰椎の中に関節突起間部という場所がありこの部分が疲労骨折を起こします。

なぜ疲労骨折を起こすかというと、この疲労骨折を起こす部分に力学的なストレスがかけ続けるからだと言われています。そのストレスは腰を反ったり、回したりすることと言われています(1)。腰の疲労骨折を起こす多くの患者さんはスポーツを行っているので、スポーツのような日常生活以上のストレスをかけた場合に疲労骨折が発生すると考えられています。

腰の疲労骨折の診断までの流れですが、症状は腰痛なので、腰痛がありスポーツ活動が難しくなった場合、整形外科でレントゲンや MRIを撮影することが診断の一歩になります。レントゲンだけでは疲労骨折は発見できないので難しいところです。レントゲンを撮影して問題ないからと言って安心できません。
MRI を撮影すると疲労骨折がある場合しっかり画像上にうつってくれるので診断がつきます。まず MRI で疲労骨折部分を把握し、 その後はどの程度骨が負担かかっているか?を確認する必要があります。これについては MRI では難しいので、 CT 撮影を行います。 CT を撮影すると、骨には全く異常がない場合と少し亀裂が入っている場合、亀裂が明らかに分かる場合、完全に骨折してしまっている場合といった病態が把握できます。

CT により骨の状態が確認できたらいよいよ治療に入ります。治療は装具療法と言って腰にコルセットをつけます。しかし腰痛などで使うコルセットとは違い、疲労骨折を治すのでプラスチック製の硬いコルセットを使用します。硬いコルセットなので普通のコルセットと比べ腰を反ったり回したりという動作をより強固に制限することができます。

骨がどれくらい傷んでいるかにもよりますが、コルセットによる治療をまずは2から3ヶ月間続けます。この間は、スポーツや体育などは中止します。選手にはかなりストレスな治療になります。
コルセット療法を行うと、CTで骨には全く異常がない場合と少し亀裂が入っている場合は94%、骨の亀裂が明らかに分かる場合で64%の確率で治ると報告されています(2)。高い確率で治るのでしっかり治していただきたいです。

腰の疲労骨折は、早い段階で見つかれば治せる腰痛なので整形外科でしっかり診断してもらい病状を把握して適切なリハビリテーションを受けてください。

(1) Sairyo K, Katoh S, Sasa T, Yasui N, Goel VK, Vadapalli S, et al. Athletes with unilateral spondylolysis are at risk of stress fracture at the contralateral pedicle and pars interarticularis: a clinical and biomechanical study. Am J Sports Med. 2005;33(4):583-90.

(2) Sairyo K, Sakai T, Yasui N, Dezawa A. Conservative treatment for pediatric lumbar spondylolysis to achieve bone healing using a hard brace: what type and how long?: Clinical article. J Neurosurg Spine. 2012;16(6):610-4.

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ドケルバン腱鞘炎 リハビリテーションがダメなら注射ですか??

ドケルバン腱鞘炎になった場合は、まずはリハビリテーションが選択されますが、症状が続く場合は、注射やそれでもダメな時は手術になります。しかしドケルバン腱鞘炎は、手首の狭い腱鞘(腱が通る鞘)内で起こるので、注射もうまくそこの腱鞘内に入れないと効果が得られないので 注射=よくなる ではないこともあるようです。

 

また、その腱鞘内には、2本の腱が通っていますが、その2本の腱の間に壁が存在する場合があります。その壁があると、より狭い腱鞘になってしまうためドケルバン腱鞘炎がなりやすかったり、重症化につながるそうです。その壁は、先天的にあるそうですが、その壁がある割合は30〜70%と報告されています(1)。結構な確率です…

 

ここでまた問題となるのは、腱鞘内には2本腱がありますがこの内の1本が炎症することが多いそうです(2)。そのため、壁がある場合、更にその壁で仕切られて炎症している1本の腱の部屋にに注射をしなくてはいけません。これはもう神業な注射です。

 

しかし、さすがに外からこの壁があるかないかを判断するのは困難なため、超音波診断機器を使ってこの壁を見つけることができます(3)。そして超音波診断機器で壁の存在と痛みを出している腱側を特定し注射した方が、超音波診断機器を使わないで注射した時よりも効果的との報告があります(4)。しっかり痛みが出ている腱を特定して確実に注射を打てれば有効ですね。

 

まずはリハビリテーションを行って痛みが治まれば患者さんも負担が少なくていいと思います。腱鞘炎は腱の使い過ぎで起こるので、ドケルバン腱鞘炎用の装具(親指や手首を固定するしっかりとしたサポーター)で固定をしてみるのもいい方法だと思います。

 

以前このブログでドケルバン腱鞘炎について紹介しました。こちらもご参照ください。

http://pain-physio.net/?s=%E3%83%89%E3%82%B1%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%B3

文献
(1) PASUK MAHAKKANUKRAUH* AND CHANINTR MAHAKKANUKRAUH Incidence of a Septum in the First Dorsal Compartment and Its Effects on Therapy of de Quervain’s Disease Clinical Anatomy 13:195–198 (2000)

(2) Volpe A, Pavoni M, Marchetta A, Caramaschi P, Biasi D, Zorzi C, et al. Ultrasound differentiation of two types of de Quervain’s disease: the role of retinaculum.  Ann Rheum Dis. 69. England2010. p. 938-9.

(3) Soo-Jung Choi et al. de Quervain Disease: US Identification of Anatomic Variations in the First Extensor Compartment with an Emphasis on Subcompartmentalization Radiology: Volume 260: Number 2

(4) Kume K, Amano K Fau – Yamada S, Yamada S Fau – Amano K, Amano K Fau – Kuwaba N, Kuwaba N Fau – Ohta H, Ohta H. In de Quervain’s with a separate EPB compartment, ultrasound-guided steroid injection is more effective than a clinical injection technique: a prospective open-label study. The Journal of Hand Surgery (Eur) 37(6)

 
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ばね指のリハビリテーションはありますか?

  • はい、あります。

ばね指とは?

指を曲げ伸ばしする時には腱が働きます。手にはたくさんの指を曲げる腱がありますがその腱が効率よく働くように要所要所に腱を収める鞘(さや)があります。指は体の中でも使用頻度が多い部分です。指を曲げる腱が何回もこの鞘を行き来きします。腱と鞘には摩擦が起き次第に腱鞘炎が起きてきます。

腱鞘炎が起きると腱自体も膨らんでしまい鞘のスペースよりも膨らんだ腱の方が大きくなります。このため指を曲げ伸ばしの時に鞘のところで膨らんだ腱が引っかかります。指を曲げた時に引っかかるので伸ばそうとすると引っかかりが取れた瞬間ビュンと指が伸びます。これがバネのような感じたのでばね指と言います。 引っかかりだけではなく痛みも伴うのが特徴です。痛い部分は腱鞘のところが炎症してるからと考えられます。また男性に比べて女性が多いのでこれについては女性特有のホルモンの影響なども関係しているかもしれません。

  • ばね指に対するリハビリテーション

痛みに対しては、痛みがひどくてズキズキする場合は寒冷療法と言ってアイスパックや氷などで冷やします。しかし多くの患者さんは慢性的に痛みが続いているので、このような場合は温熱療法を使って痛みを対処することが多いです。温めると痛みを感じるセンサーの反応が遅くなり、痛みが感じにくくなります。また、腱や腱鞘が炎症しているのですが、炎症は本来治ろうとするために起こっていますが、治りかけの際に、使用頻度が高い指は動かすことが多く炎症が治りにくくなっています。治りが途中で止まっているので なかなか痛みが取れません。このような場合も温熱療法を行うことで組織の修復が止まっている部分に血流を増加させて組織を治すのを手助けしてくれます。寒冷療法ですと炎症止めてしまいますので、ズキズキして熱を持っている状態ではなければ、温熱療法の方が効果的と考えられます。

しかし指は使用頻度が高いので痛みがなかなか治りません。これは炎症を繰り返すために痛めた組織の中に痛みを感じる神経が入り込んでしまうためとも言われています。温熱療法で対処できない場合は、圧力波で治療すると痛みを軽減できると報告されています(1)。 圧力波は体外衝撃波の(結石を体の外から壊す治療)100分の1程度の力です。力が弱いので整形外科の病気の痛みの治療に応用されています。我々理学療法士も扱うことができます。欧州では10年以上前からある治療で、数年前に日本でも認可が取れた治療器です。しかし、痛みに対ししては効果的ですが、引っかかりについては言及されていません(1)。

  • ばね指の引っかかりに対するリハビリテーション

痛みに対しても効果的ですが、ひっかりに対してはストレッチが有効と言われています。方法は、バネ指が起きている指を、逆方向に伸ばします。勢いよく伸ばさず、ゆっくりと気持ちがいい範囲で10秒ほどストレッチしてみてください。

また、積み木のようなもを指全体で握るとばね指が起きている腱鞘が腱の力によりストレッチされます。こちらのストレッチも有効とのことです(1)。

ばね指の痛みと引っかかり対するリハビリテーションを紹介しました。ばね指が起こると他の指もなる可能性があるので日頃からもストレッチを行うと予防になります。ばね指でお困りの方、ストレッチはできますのでぜひお試しください。圧力波の治療機器がある施設は日本にはまだ少ないのが現状です…

 

(1) Malliaropoulos et al. Radial extracorporeal shockwave therapy for the treatment of finger tenosynovitis (triggerdigit).  Open Access Journal of Sports Medicine

(2)岩倉菜穂子,村田泰章,加藤義治  千葉有希子 徳永 進

ばね指に対するストレッチの効果: ストレッチ, ステロイド注射およびその併用の無作為前向き研究  第1322回千葉医学会例会・整形外科例会

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電気で筋肉はつきますか?

電気の種類によってはつきます^^

電流療法には、痛みを取るために行うものや筋肉を動かすために行う電気があります。それぞれ痛みを認識する神経と筋肉を動かす神経は別なので、電流療法を行う際は、電気の周波数を変える必要があります。痛みは、鋭い痛みのような傷めて間もない急性痛には100から200ヘルツ、痛みが長く続いている慢性的な痛みに対しては 1から10ヘルツや15から30ヘルツで治療します。

筋肉を動かす神経も存在します。 筋肉を動かすために刺激する電気は 低周波ですと20−80ヘルツと言われています。最近流行っている〜パックなどは20ヘルツのようです。

この周波数の電気を筋肉に流すと筋肉が動きます(収縮する)。電気の力で動かしているので無意識に筋肉が収縮します。筋肉が痙攣している感覚と似たようなものです。無意識にでも筋肉は収縮していますので、筋肉を使っている状態になります。 また電気の力を増していくと筋肉の収縮はより強くなります。無意識に筋肉トレーニングを行っている状態です。通常の筋肉トレーニングは、自分の力で筋肉を収縮させて筋肉に刺激を入れて鍛えることです。電気で筋肉を刺激しても同じくトレーニングになります。このことから電気刺激によって筋力トレーニングは可能となります。

筋肉の収縮方法には大きく3種類あります。一つ目は筋肉が縮みながら働くことです(等張性収縮)。肘を曲げていくと二の腕の力こぶができますが、この時の力こぶの筋肉の働き方を言います。もう一つは筋肉の長さは変わらないけれども筋肉が働いている状態もあります(等尺性収縮)。これは腕相撲の時に、相手と自分が同じ力の場合、関節の動きはないけれども筋肉はしっかり力が入っている状態です。そして最後は、筋肉が働きながら伸びていく状態です(遠心性収縮)。これは腕相撲で負けそうになる場合、筋肉が頑張りながらも二の腕の筋肉が伸ばされていく状態です。

さてこの三つの様式でどの筋肉の働き方が一番トレーニングになるでしょうか?

答えは

 

3つ目の筋肉が頑張りながらも伸ばされていく状態:遠心性収縮 です。

 

トレーニングは初めは安全な負荷から行なっていきますが、トレーニングに慣れてきたら負荷を上げて遠心性収縮を少し出すようなトレーニングが筋力アップには重要です。ここで電気の話に戻りますが、電気刺激を入れると筋肉は収縮します、肘を曲げた二の腕の状態になります。長い筋肉が短くなるような働きをします。これでも筋肉トレーニングにはなりますが、先ほどお伝えした筋肉トレーニングには遠心性収縮が効果的なため、電気刺激➕遠心性収縮トレーニングを行うことが有効なトレーニング方法になります。

やり方は電気刺激を入れた筋肉が縮むのとは逆方向に筋肉を自ら伸ばしていく。そうすると結果的に筋肉は遠心性収縮になります。例として、腹筋の電気刺激療法を行うと、 腹筋が働くので体はお辞儀方向に動きます。この時に自分で少し胸を張る、お腹を伸ばすように頑張ると腹筋の遠心性収縮が得られます。ただ電気を当てて腹筋がピクピク動いてるよりも、胸を張って姿勢を整えているだけで効果的なトレーニングに変わります。

 

皆様も経験あると思いますが、腹筋のトレーニングはつらいです。頭をぎゅっと起こして体を持ち上げたりしなくてはいけないので、 首に負担がかかります。また、骨粗しょう症を起こしていると通常の腹筋トレーニングですと背骨を痛めたり、場合によっては圧迫骨折起こしてしまうことがあります。このことからも電気刺激を利用しての腹筋トレーニングは、トレーニングで傷めてしまうリスクを減らすことができます。

筋力トレーニングをするための電気刺激療法はリハビリテーションの世界では昔からある方法です。手術の後など患部を動かせない場合に電気刺激を行い筋肉を落とさないようにしていました。現在もリハビリテーションの分野ではそのような患者さんに対して使っています。しかし患者さんでなくとも、電気刺激療法による筋力トレーニングは安全で効果的なので是非使ってみてください。

*ペースメーカーを使用している方は電気療法は行えませんのでご注意ください。

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映画 ツレがうつになりました を観ました

大変勉強になりました。

周りにうつ病の友達や家族の方いる方は必見の映画だと思います。

私は日頃整形外科勤務なので、うつ病の方と接するのは少ないですが、堺雅人さん演じるうつ病患者さんを拝見して教科書でしか知識としてなかったですが、リアルな患者さん像を知ることができました。

宮崎あおいさんが妻役でしたが、うつ病の家族を持つ家族の大変さも分かりました。映画はうつ病になった主人と妻の生活を綴っています、感動ありの映画で幸せな気持ちになりました。しかし、実際、うつ病を抱えている方、その家族の辛さも改めて理解できました。映画は2時間ですが、365日病気と付き合う患者さん、それを支える家族…想像できない大変さがあると思います。これまで、そのような事を考えることもありませんでしたが、この映画を観てうつ病について考えるきっかけになりそうです。

 

うつ病の患者さんは増加していると聞きます。病院に勤務していれば、そのような患者さんと接する機会もあるので、明日からの診療でうつ病の患者さんへの対応少しづつ変えたいと思いました。患者さんご家族の話を拝聴することも重要ですね。とってもいい映画でした^^

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電気治療って痛みに効くの?

 しっかりと痛みの状態を把握して、適切な電気を当てれば効果的です。

電気療法(電流療法)は、昔から行われている治療法です。よく肩こりなどに使う低周波治療器など一度は使ったことがあるのでないでしょうか。電流療法といいましても、種類は多くあります。馴染み深いのは、痛みに対して行う電流療法だと思います。しかし痛みだけではありません。

関節の動きを良くしたり、筋力を強化したり、神経に刺激を入れたり。また、非常に微弱な電気を流すことで体の傷んだ部分の修復が促進する電流治療もあります。

全て電気ですが、何の症状に対して行うか?が重要です。電気には、周波数というものがあり(電気振動が1秒間に繰り返される現象のこと周波数と行ってヘルツで表されます)、このヘルツの違いによって、痛みを相手に行うのか、筋肉に対して行うのか違ってきます。

低周波

低い周波数という意味で、1000ヘルツ以下の周波数をいいます。 1001から10000ヘルツは中周波 10001ヘルツ以上は高周波と言います。高周波になると、超音波治療器がこの分類に入ります。高周波は体の深部を温める作用もあります。日常で使う電子レンジは高周波です。

さて痛みに対しては低周波を使います。痛みは、傷めて間もない痛み(急性痛)と痛みがずっと続いている(慢性痛)に分けられます。急性痛は、例えば捻挫してすぐに起こるズキズキした鋭い痛みが代表的です。慢性痛は鋭い痛みではないけど重いようなだるいような痛みが数ヶ月単位で続く痛みです。どちらも「痛い」のは変わりないですが、痛みの質が違います。質が違うということは、痛みを感じている神経が違います。急性痛は、鋭い痛みが特徴ですが、これはAδ線維(太めの神経)という神経によって感じます。それに対して慢性痛はC線維(細めの神経)という神経によって感じます。急性痛か慢性痛によって感じる神経が違うので、電流療法もどの神経に向けて治療するかでヘルツを変えます。

 

急性痛

100~200ヘルツで治療します。

 

慢性痛

1~10ヘルツ、15~30ヘルツで治療します。

 

同じ痛みでも周波数が全く違います。痛いから低周波ではなく、低周波の中でも、自分の痛みに対応している周波数かどうかが重要です。日々リハビリで何気に当てている電気ですが、使い方によって効果が変わります。ぜひ今使っている電気の周波数確かめてみてください。

 

参考文献

物理療法マニュアル

嶋田 智明ら

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