骨粗鬆症って痛みを起こすの?

日本でで骨粗しょう症を有している患者さんは女性では24%男性では5%と言われています。推定患者数は1300万人に達するとも言われています。

骨粗鬆症は骨の強さが20代から40代と比べて弱くなっている状態です。 症状は骨が弱くなっているため骨折やそれに伴う痛みや動作が鈍くなったりします。

骨粗鬆症患者さんが腰痛や背中の痛みを起こす程度は33%と言われています。 またその痛みのために80%の方が日常生活の制限を感じており、90%以上の方が日常生活で困っているそうです(1)。

骨粗鬆症に伴う腰や背中の痛みは、骨折による痛みや骨折後に骨が変形して起こる痛みが原因と考えられてきました。最近の研究では骨粗しょう症自体が痛みを引き起こしているのではないかと言う報告があります。こうなりますと骨粗鬆症になっている患者さんは骨折などがなくても腰や背中の痛みを訴えることがあるということです。

今までは骨の痛みは骨の表面にある骨の膜である骨膜が刺激されて痛みを起こすと考えられてきました(2)。しかし研究が進み痛みを感じる神経が骨の中にも存在することがわかってきました(3).

骨粗鬆症が起こると骨を壊す細胞が活性化するので その細胞が産生する酸が増加して局所が酸性になり、 骨の中に分布する感覚神経を興奮させて痛みが引き起こされてしまうと考えられています(4)。

骨粗鬆症に伴う腰痛の原因についてはまだまだ不明な点が多いようです。しかし骨粗鬆症患者の中で骨折を伴わないのに痛みが起こっている方や骨粗鬆症の薬を飲むとそのような痛みが軽減するという報告もあるので、骨粗鬆症自体が痛みを出す可能性が高いと考えられています。骨粗鬆症は高齢化社会に伴い今後どんどん研究されていく分野だと思います。

 

食事や運動も骨の強さに回復に関わると言われていますので、薬だけでなく、運動、そして食事を気をつけて 骨粗鬆症予防をしていくことが大切です。特に女性の方は、男性と比較し骨粗鬆症になりやすいのでお気をつけください。

 

(1) 折茂 肇  診療所に通院する骨粗鬆症患者の服薬コンプライアンスと腰背部痛の現状. Osteopor osis jpn 15:351-358

(2) Bonica, J.J.: Management of pain Lea & Febiger, Philadelphia, 1953

(3) DB Mach, SD Rogers, MC Sabino,: Origins of skeletal pain: sensory and sympathetic innervation of the mouse femur. Neurosci. 113: 165-166, 2002

(4)S Ohtori, T Akazawa, Y Murata et al., Risedronate decreases bone resorption and improves low back pain in postmenopausal osteoporosis patients without vertebral fractures. Journal of Clinical Neuroscience Volume 17, Issue 2, February 2010, Pages 209-213

 

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