「49歳が分かれ道!KAテストで見える体の変化とその対策」

運動機能チェック「KAテスト」で見える体の変化 〜あなたの体は今、何歳?〜

こんにちは!今日は「KAテスト」という運動機能を総合的にチェックできるテストを紹介しつつ、年齢とともにどんな体の変化が起きるのかをお話しします。

KAテストって何?

「KA」とは、「KOJI AWARENESS(コージアウェアネス)」の略で、筋力、柔軟性、バランス能力など、体の運動機能をいろいろな角度から評価できるテストです。

このテストのいいところは、特別な機器や長い時間を必要とせず、簡単に運動機能をチェックできるところにあります。しかも、専門家に頼らなくても、自分でも評価ができちゃうんです。テストは11項目あり、それぞれに採点基準があって、最高スコアは50点。動きを3回チェックし、一番良いスコアを記録する仕組みです。平均して20分以内で終わるので、忙しい方でも気軽に受けやすいのもポイントです。
**室伏広治スポーツ庁長官のホームページにKAテストは紹介されていますhttps://kojimurofushi.net/wp/wp-content/uploads/2022/07/Appendix-1.pdf

体の3つのエリア別にスコアを出します

KAテストでは、体を以下の3つの部位ごとにチェックして、運動機能をスコア化しています:

  • 頸肩上肢複合体(NSU):首や肩の動き、腕の筋力など、肩から上のエリアをチェックします。
  • 体幹(コア):お腹や背中、体幹の安定性や柔軟性を測ります。体のバランスを保つためにとても大事な部分ですね。
  • 下肢(LE):脚全体の筋力や動きのスムーズさをチェック。脚の運動機能が落ちてくると、普段の歩きや立ち上がり動作にも影響が出ます。

年齢とともにスコアはどう変わる?

今回の研究では、年齢とともにKAテストのスコアがどのように変わるかを調べました。結果として、年齢が上がるにつれてスコアが少しずつ低下し、特に40代後半から50代前半でスコアの落ち込みが急に加速することがわかりました。この「49歳前後」が、運動機能が変わりやすいポイントだと言えます。

例えば、49歳を超えると、KAスコアの低下のスピードが上がり、年齢が1歳増えるごとにスコアがさらに下がる傾向にありました。特に肩や首、脚のスコア低下が目立つのですが、女性の場合は男性よりも肩や腕(頸肩上肢複合体)の機能低下が顕著だったという結果も出ています。

KAテストの活用法:50歳を迎える前にできること

このテストは、自分の運動機能が年齢とともにどう変化しているかを知り、予防や対策を考えるために役立ちます。例えば、50歳前後から肩や脚の運動機能が急に落ちてくることがわかった今、日常的にストレッチや簡単な筋力トレーニングを続けることが重要です。

KAテストを受けてみて、「自分の体はこんなふうに変わっているんだ!」と知ることで、予防や健康維持のモチベーションも上がります。50歳前後は体が大きく変わりやすい時期なので、早めにチェックして対策をスタートしましょう!

参考文献

Koji Murofushi at al

Exploring age-related changes in motor function: insights from the peak decline found in Koji Awareness screening test

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39143124/

 

朝に腰痛が起こりやすい理由とその予防法!

朝の腰痛はこうして起こる!そして、その予防法

みなさん、こんにちは、今回は「腰痛が朝に起こりやすい理由」とその対策についてお話しします。今回参考にした論文に腰痛が起こりやすい時間帯が挙げられていたので紹介します^^

で、結論から言いいますと、腰痛が起こりやすい時間帯は朝7時から12時。はい、ここ!朝時間帯から午前の間なんです!これには、ちゃんとした理由があるんですね。

寝ている間に、背骨(椎間板)が水分を吸収して膨らむんです。朝、私たちの背骨はフレッシュな状態で、実は日中よりも柔らかく、つまり”ケガしやすい”状態にあるんです。だから、そのタイミングで重たいものを持ったり、腰に負担がかかる動きをすると…「あ、やっちゃった!」となるわけです。

注意!腰に負担をかけやすい朝の動き

さらにですね、研究の中で「特に朝やると腰痛を引き起こしやすい動き」というのも挙がってます。こんな動き、思い当たりませんか?

  • 前かがみでの作業(例:ガーデニングや掃除)。この動き、朝やると腰にズキン!ときます。
  • 重い物を持ち上げる、不安定な物を運ぶ(例:車の上に置いた荷物を降ろす)。これも朝は要注意。

ただし、「朝とこれらの動きがどれだけ関係しているか」については、もっと調べる必要があるらしいです。でも、腰痛予防には『どの動きをするか』だけじゃなくて、『いつ動くか』も大事ってことは確かなんですね。

腰痛の予防は「動き」と「タイミング」

ポイントは、朝のこの「ちょっと危険な時間帯」を頭に入れて、腰に負担をかけすぎないようにすること。例えば、朝に重い物を持たないとか、前かがみの作業はできるだけ避けるとか、慎重に動くことで、腰への負担はグッと減ります。

ぜひ、毎日の小さな工夫で、腰痛予防していきましょう!

参考文献
https://www.researchgate.net/profile/Jenny-Setchell/publication/331985420_What_Triggers_an_LBP_Flare_A_Content_Analysis_of_Individuals’_Perspectives/links/5cd5bf87458515712ea2ea9e/What-Triggers-an-LBP-Flare-A-Content-Analysis-of-Individuals-Perspectives.pdf

11月15日と29日に「スポーツ腰部障害に対する基礎知識とリハビリテーション」のセミナーをさせていただきます^^

みなさま、いつもブログをご覧いただきありがとうございます。

さて、このたび下記日程にて、医療従事者の皆さま向けに「スポーツ腰部障害に対する基礎知識とリハビリテーション」についてのオンラインセミナー足とからだのサポート様から依頼をいただき開催することになりました。

本セミナーは、基礎編臨床編に分かれ、腰部障害に関する知識から臨床での応用まで幅広く解説いたします。また、発育期における腰椎分離症についても詳しく取り上げ、当分野での最新の知見を踏まえた最新データもご紹介いたします。医療従事者の皆さまと有意義なディスカッションができることを心より楽しみにしております。

開催概要:

  • 日程:11月15日(基礎編)・11月29日(臨床編)
  • 時間:各日 20:00〜21:10(70分間)
  • 対象:スポーツ医療・整形外科に携わる医師、理学療法士、トレーナー等の医療従事者
  • 参加方法:オンライン配信(詳細はお申込みいただいた方に別途ご案内いたします)
  • 内容
    • スポーツ腰部障害の基礎知識とそのメカニズム
    • 発育期腰椎分離症に関する最新の知見
    • 臨床応用としてのリハビリテーションアプローチ
    • 最新の研究データ紹介とディスカッション

お申し込み:以下のURLよりご登録をお願いいたします。
(URL)https://peatix.com/event/4134232

本セミナーが皆さまの日々の臨床にお役立ていただける内容となるよう準備を進めております。

腰痛に背部の背骨の硬さが関与する?!

こんにちは!理学療法士の杉浦史郎です。今日は腰痛にまつわる新しい研究についてお話ししたいと思います。

皆さんは「胸椎(きょうつい)」と聞くとあまり馴染みがないかもしれませんが、胸椎は背骨の背部の部分です(腰の上)、この胸椎の硬さが実は腰痛に深く関係しているのです。徳島大学の西良教授の研究グループの森本先生によって、胸椎の硬さが腰にかかる負担を左右することが新たに明らかにされました。

この研究では、有限要素解析という方法を用いて、胸椎が硬い場合と柔らかい場合で、腰椎にどれだけの負荷がかかるかをシミュレーションしました。その結果、胸椎が硬いと腰部にかかる負担が大きくなることが分かりました。このことから、胸椎の柔軟性が腰痛予防や症状の軽減に重要であることが科学的に示されています。

私たちも実際に腰痛症の患者さんを診察する際は、腰椎だけでなく胸椎の柔軟性も確認しています。そして胸椎が硬いと判断した場合、特別なリハビリテーションで胸椎の柔軟性を高めるようなアプローチを行います。このように胸椎のリハビリテーションは日々の臨床において非常に有効であり、西良教授の論文はその根拠として非常に参考にさせていただいています。

私も個人的に西良教授には学会や講演会でご指導いただいており、西良教授グループの研究成果を毎回楽しみにしています。腰痛治療には腰椎そのものだけでなく、周囲の関節の可動性も関わっています。ですから皆さんも腰痛が気になる際は、腰だけでなく「胸椎」や「股関節」の柔軟性を上げることで、より効果的に腰痛の改善が期待できるのです。

腰痛にお悩みの方はぜひ、こうした視点で普段のリハビリテーションやストレッチに取り組んでみてくださいー^^

参考文献
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38280628/

ブログサイトを更新できました。。。

いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます!

今日はちょっとお知らせです。このブログでシステムの不具合があり、しばらくトップページの更新ができない状態になっていました。トップページには、私の想いや日々の活動などを載せているので、更新ができないのはなかなか歯がゆく…しかも一部の内容が消えてしまうなんて、まさかのびっくり事件でした!

このブログは、見やすさを大切にしたくて自分でサーバーを借りてワードプレスを使って作っています。広告なしのシンプルな画面でお届けしたいなと思っているのですが、実は…ITやプログラムにはあまり詳しくないので、こういったトラブルが起きると「どうしよう!」と慌ててしまうことも多々あります(汗)。

今回も復旧に少し時間がかかりましたが、ようやくサーバー会社のサポートをいただきながら、無事に解決しました!これでまたブログに日々の活動やお知らせを載せられるようになったので、ぜひのお越しください。

たまに更新が止まることもありますが、少しずつ新しい記事もアップしていますので、ふらりと遊びに来てもらえたらうれしいです。ITの勉強もぼちぼち頑張っていきますね^^

今後ともどうぞよろしくお願いします!

第32回日本腰痛学会でシンポジウムで発表しました

みなさま、いつもブログをご覧いただきありがとうございます。

先週開催された第32回日本腰痛学会のシンポジウム(テーマ:腰痛とスポーツ)にて、シンポジストとして発表をさせていただきました。私は、発育期腰椎分離症についてお話ししました。会場は幕張メッセの学会場の最大のホールで、緊張しましたが無事に発表を終えることができました。

多くの医師や理学療法士の方々に参加していただき、質問もたくさんいただきました。このことから、スポーツにおける腰部障害への関心の高さを感じました。発育期腰椎分離症は、腰痛を主訴とする腰椎の疲労骨折として知られています。特に、スポーツに励む小学生や高校生に多く見られる腰痛です。MRI検査なしでは診断が難しいため、見逃されることが多い腰痛でもあります。最近の報告によれば、足の疲労骨折よりも3倍も多く発生しているとも言われ、当院でも多くの患者さんを対応しています。

私が腰痛学会で初めて発表したのは15年前、その時も発育期腰椎分離症についてでした。しかし、その頃はまだこの疾患はメジャーではなく、発表数も少なかったのです。今では、発育期腰椎分離症に関するセッションやシンポジウムも組まれるほど認知度が高まっています。これは、多くの患者さんがこの病気で困っている現状を反映しています。

早期診断と適切な治療が非常に重要な疾患ですので、これからも学会での発表を通じて最新の知見を得て、日々の患者さんへ還元できるよう努力していきます。

また、今回当院から理学療法士の石崎先生と東宮先生も発表しました。石崎先生はジャックナイフストレッチという特殊なストレッチの効果について、東宮先生はModic change(中高年に多い腰痛の方の背骨の形の特徴)についてお話ししました。2名とも素晴らしい発表を行い、質疑応答も充実していました。

さらに、5月に一緒に国際学会でスイスに行った武田先生も、京都で肩関節学会に参加し発表してきました。後輩たちの活躍をとても嬉しく思います^^

臨床も大切ですが、そこで得られた知見を学会で発表し、未来の患者さんのリハビリに生かすことが重要だと考えています。これからも西川整形外科から国内外に発信できるよう、スタッフ一同頑張ります。

 

 

 

今月10月25日・26日には、第32回日本腰痛学会が幕張メッセで開催されます。シンポジストとして登壇いたします^^

皆さま、いつもブログをご愛読いただきありがとうございます。

今月10月25日・26日には、第32回日本腰痛学会が幕張メッセで開催されます。大会長は千葉大学整形外科の大鳥精司教授です。今回、私もプログラム委員として参加させていただき、25日(金)8時40分~10時10分、2階の国際会議室(第一会場)でシンポジストとして登壇いたします。シンポジウムのテーマは「腰痛とスポーツ障害」で、私は「発育期腰椎分離症のリハビリテーション」についてお話しさせていただきます。

これまで蓄積してきたデータを基に、最新のリハビリテーション法をご紹介する予定です。腰椎分離症やスポーツ腰部障害にご興味をお持ちの先生方、ぜひご参加いただければ幸いです。

さらに、今回は理学療法士としてプログラム委員を務めさせていただいたこともあり、リハビリテーションに関連したセッションも数多く企画されています。リハビリに関心のある方は、ぜひ幕張メッセに足を運んでいただき、腰痛について濃く話し合う充実の2日間をお楽しみください。私自身、毎年この学会で多くを学び、発表させていただいています。

現在、発表スライドも最終調整中です。当日はより質の高い情報をお届けできるよう、全力で準備を進めております。学会案内の詳細は、以下のリンクからご確認ください。

それでは、皆さまのご参加を心よりお待ちしております!

第32回日本腰痛学会URL
https://site.convention.co.jp/32jslsd/program

第43回関東甲信越ブロック理学療法士学会、第30回千葉県理学療法学術大会の合同大会で教育講演の司会をします^^

皆さま、いつもブログをご覧いただきありがとうございます。

さて、10月5日・6日に「第43回関東甲信越ブロック理学療法士学会」と「第30回千葉県理学療法学術大会」の合同大会が開催されます。 その中の教育講演では、OKUNOクリニックの遊佐先生と、東京スポーツ&整形外科の高村先生がご登壇されます。また、遊佐先生の講演には当院の豊岡先生が、高村先生の講演には私が司会を務めさせていただく予定です。

高村先生と密に連絡を取り合い、聴講者の皆様にとって充実した内容となるよう、しっかりと準備を進めております。理学療法士の皆さま、ご都合が合いましたら、ぜひ学会に足をお運びください。詳細は以下のURLをご確認ください。

どうぞよろしくお願いいたします。

https://www.43pt-kanburo.jp/program.html