五十肩は動かした方がいいの?

50歳くらいになって肩が痛くなったり肩が動かなくなったりするような症状を五十肩と言うことがあります。近年ではMRI を代表とした検査機器の発達により昔ではわからなかった肩の病気もだいぶ診断がつくようになりました。最近テレビなどでも出てくる腱板断裂などは検査技術が上がって判明した病気です。

 

五十肩って?


MRI検査などでも肩の痛めた部分がよく分からないものがあります。このような場合、五十肩と言われたりします。昔は五十肩と言われていたものでも実は、肩の腱を傷めた腱板断裂が含まれている場合も多いので、現在では五十肩という病名は減っているのは事実です。五十肩は、そのくらいの年齢で、検査をしたけど痛みや肩が挙がらない原因がはっきりしない状態です。肩関節周囲炎と呼ばれたりもします。

40歳から60歳の女性に多く、非利き手に多発するそうです。20%くらいは両肩に出るそうです。片側が痛くて動きづらくなる例が明らかに多いです。

原因は、何かしらの肩の中に炎症が起こり痛みが生じ、肩を動かさないようになり硬くなっていく、ようです。徐々に治っていきますが、1年から2年かかる場合もあると言われています。

ただ、治るまでの期間、ずっと同じ症状ではないことも報告されています。

  1. 痛くて動きづらくなる時期  10~36週

  2. 痛みが治り動かなくなる時期 4~12ヶ月

  3. 徐々に動き出す時期     5~26ヶ月

上記のような3つの時期に分かれて治っていくそうです。ただ、それぞれの時期の中でも期間のばらつきが多いです。

 

五十肩は動かした方がいいの?についてですが、答えは”時期によって”です。


五十肩の治療は、3つの時期に合わせながらリハビリテーションを行うことが重要です。痛みが強い時は、早く痛みが取れるように薬や注射リハビリテーションを行いますが、この時期のリハビリはあまりにも痛みが強い場合は、三角巾で固定したりもします。この痛みが出ている時期に動かすと余計痛みが出る可能性が高いです。この時期が早く終わらないと次の時期にいきません。*もし理学療法士が担当でいたら痛い時期でも、肩以外の部分を動かしたりはします。

 

痛みが無くなってきたらだいたい肩は硬くなっているので痛みが無くなってきた時期から徐々に動かしていきます。

 

ここで注意したいのが、痛みが無くなってきても、無理やり動かすと痛みが出る場合があります。このため、あくまでも無理には動かさないようにしてください。座ったり立った状態で肩を挙げようとすると、腕の重みがかかって挙げづらいので、仰向けで両手を組んで、痛くない側の手でリードして挙げていくと効果的です。

 

痛みがなくなり硬くなった時期からは、個人差はありますが、徐々に動いてくるのでリハビリテーションもアップして肩の関節を動かしていきます。この時期にくるとゴールが見えてきます。

 

大切なのは、五十肩が治っていくまでの過程を理解して、時期に合ったリハビリテーションをすることです。また、治るまでは長くかかることを知っておくと気持ちも楽になると思います。

最後に、五十肩はあくまでも他の原因がない場合をいうので、肩が痛い、挙がらない場合は、まずは整形外科で診断してもらうのが先決です。

 

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筋力トレーニングはどのように行えば効果的ですか?

筋力ってなんでしょう?


単純に筋肉の力と言っても以下の能力に分別されます。

  • 筋力
    筋パワー
    筋持久力

筋力は筋肉が働いた時に出す力です。 筋パワーはどれだけの時間内に筋肉が働くことができるかという仕事率のことになります。筋持久力とは特定の筋肉が繰り返しどのくらい働き続けることができるか、というものです。
ゆっくりでもいいから大きな力を出すという意味では筋力があればいいのですが、スポーツのように瞬間的に力を働かせる能力が必要な場合は筋パワーが必要となります。またマラソンなどの持久力が必要な場合は、筋持久力の能力が重要です。
筋肉の能力は、いくつかありますのでこれらの能力のうちに自分にはどの能力が必要かを考えながら(これは我々、理学療法士が考えることですが…)リハビリテーションやトレーニングを行うことが大切です。

 

筋肉の能力別に分けたトレーニング方法


◯ Repetition Maximum(RM)
トレーニングを行うときの回数を設定する場合、RMという単位があります。RMとは、 Repetition Maximumの頭文字です。 ある決まった重さに対して何回反復して関節運動を行うことができるかによって運動強度(重さ)を決める方法です。1RMというのは、ある重さを一回だけ持ち上げられる負荷量になります。例えば僕は高校時代、50 kg のベンチプレスをやっと一回あげられる程度でした。ちなみに当時付き合っていた僕の妻は50 kg のベンチプレスを10回ぐらい持ち上げてました…この例ですと僕の1RMは50kgで、妻は 10RMが50kg となります。

このRMをまずは理解して頂き、各筋肉の能力別のトレーニング方法をご紹介いたします。

  • 筋力アップには 1 RMの67から85%の負荷量でトレーニング 回数は6回以下行います。 休憩時間は 2分から5分です。

  • 筋持久力アップには 1 RM の67%の 負荷量で トレーニング回数は12回以上行います。休憩時間は 30秒以下です。

  • 筋パワーアップには 1 RM の80から90%の負荷量でトレーニング回数は 1回から2回行います。 休憩時間は2分から5分です。(1)

例えば僕の場合の筋力、筋持久力、筋パワーアップにおける負荷量の例です。
僕の場合はベンチプレスの1 RM は50 kg なので、各トレーニングの負荷量のパーセンテージを計算して

筋力アップには33.5 kgから 42.5 kgの負荷をかけます
筋持久力アップには33.5 kgの負荷をかけます
筋パワーアップには 42.5 kgから 45 kgの負荷をかけます

このような感じで、そのような筋の能力を鍛えたいかによって負荷量やセット数を変えていきます。

 

そもそも筋肉の量が少ない方へ


スポーツ選手や学生時代に鍛えており筋肉量がある方は先ほど説明した負荷量で筋のそれぞれの能力をあげていけば問題ありません。しかし整形外科で勤めていると、患者さんの中には筋肉の量自体が少ない方がいます。筋力は筋肉の量に応じて 発揮する力が増えます。そもそも筋肉の量が少ない方は、筋肉量を上げる(筋肥大)トレーニングをしなければいけません。

筋肥大を目指したトレーニングの負荷量


筋肥大を目指すには 1 RM の67から85%の負荷量でトレーニング回数は 6回から12回行います。 休憩時間は30秒から90秒です。(1)

筋力トレーニングの基礎的なお話でした。筋力トレーニングを急に始めると関節や筋肉に負担がかかります。専門家の指示のもと適切な負荷量を選択し、自分に欠けている筋の能力を刺激するトレーニングが重要です。筋肉の能力別にトレーニングできることが分かれば普段のリハビリも楽しくなると思います。

(1) 石井直方 監修 ストレングス&コンディションニング ブックハウスHD, 2002

 

 

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