腰痛の方必見!マッサージ療法がどれだけ効くのか?
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「腰痛の方、必見!マッサージ療法がどれだけ効くのか?」
こんにちは、西川整形外科の杉浦史郎です^^すごい寒くなったので、この前のブログで投稿した温熱の効果の論文を応用し、熱線ベストを購入しました^^
#水曜日に届くのでよければレポートします
今日は「マッサージ療法って本当に腰痛に効くの?」という、みんなが気になるテーマについてお話ししたいと思います。
腰が痛いとき、「マッサージ」を受けた方、多いと思います。でも、実際どれくらい効果があるのか、科学的な視点で検証した研究は少ないんです。そこで登場するのが、今回紹介する論文は、腰痛に対するマッサージ療法の効果を徹底的に調べたものなんですよ。
どんな研究が行われたの?
まず、このレビューでは**2008年5月までのランダム化比較試験(RCT)**を総ざらいしています。具体的には、MEDLINEやEMBASEといったデータベースからデータを引っ張り、全部で13件、1596名分のデータを解析しています。つまり、たくさんの研究をまとめて分析したわけですね。
で、何を比べたのかというと、
- マッサージ vs. プラセボ(偽物の治療)
- マッサージ vs. 他の治療法(運動療法、リラクゼーションなど)
「マッサージって本当に効くの?」をデータで見える化したわけです。
結果はどうだったの?
結論から言うと、マッサージ療法は腰痛に効果的である可能性が高い! 特に効果が大きかったのは、以下のケースでした:
- 亜急性期(症状が数週間続いている状態)や慢性期(3か月以上続く腰痛)
→ 痛みが軽減し、機能改善にも効果があったとのこと。 - 運動療法や教育プログラムとの併用
→ これが最強の組み合わせ。単体でやるより相乗効果が期待できるみたいです。
とはいえ、課題もある
もちろん、良い話ばかりではありません。このレビューではいくつかの課題も挙げられています:
- コスト効果の検討
マッサージを長期間続けると、どれくらいコストパフォーマンスがいいのか、まだよく分かっていません。 - いろんな手法の比較不足
マッサージの中にも「もみほぐし」「タイ古式」「アロマ」などたくさん種類がありますが、どれが一番効くのか、まだまだ研究の余地がありそうです。
じゃあ、どう活かせばいいの?
腰痛で悩んでいる人には、マッサージ療法を取り入れるのは十分アリだと思います。ただ、単独でやるのではなく、運動療法やリラクゼーションと組み合わせるのがポイント。これはリハビリの現場でも実感しています!
慢性腰痛の人は、専門家と相談しながら試してみてくださいね。
「マッサージは意味ない」なんて思っていた人も、これを機に運動療法やセルフマッサージを入れてみてください!
参考文献
Furlan, A., Imamura, M., Dryden, T., & Irvin, E. (2009). Massage for Low Back Pain: An Updated Systematic Review Within the Framework of the Cochrane Back Review Group. Spine, 34, 1669-1684. https://doi.org/10.1097/BRS.0b013e3181ad7bd6.