30分以上定期的に歩かないと、◯◯症の危険度が上がる(*_*)

答え:認知症

「整形外科と認知症」はあまり関係がなさそうですが…関係あります!今回は、膝や腰の痛みと認知症に関係があるかを調査した研究を紹介します。

14627人の65歳以上の方を対象に、①認知症の確認②社会経済的要因(仕事、家族状況一人暮らし、既婚などそして収入・)③心理社会的要因(不安、悩みなど)④膝や腰の痛みを確認し、3年間の追跡調査をした結果…

『65歳〜79歳で膝に痛みがあり、定期的に歩かない人は認知症のリスクが高まる!』との結果でした。その方の社会経済的・心理社会的要因と認知症リスクは無関係とのでした。

膝が痛くなく定期的に歩けるかどうかが鍵のようです。

膝の痛みがあると歩行は制限されますね。そのために認知機能にまで影響してしまう。。。気を付けたいですね。膝の症状に対するリハビリも多くあるので、またご紹介します♪

《注意》この記事を読んで「よし、歩けば認知症予防にもいい!」と一念発起し、急に歩き過ぎて膝を痛める患者さんは少なくありません。(本末転倒です>.<)
急な運動にはくれぐれもご注意ください。「膝は痛いけど、歩かなきゃ!」と絶対に無理はしないで、まずは整形外科で膝を治してからウォーキングを楽しんで下さいね。

引用

(1)Keiko Yamada at al. A prospective study of knee pain, low back pain, and risk of dementia: the JAGES project

 

にほんブログ村 病気ブログへ
にほんブログ村 病気ブログ チーム医療・専門医療職へ

ブログランキング・にほんブログ村へ
PVアクセスランキング にほんブログ村

膝が急に痛い(特に膝の後ろ側)!中高年に多い内側半月板後根断裂はどんな時に起こる??

答え 〈階段を降りたり、坂を下る時〉

「内側半月板後根断裂」は中高年の女性に多く発症するそうです。岩国医療センターの児玉先生が詳しく解説されています(1)。整形外科を受診する患者さんの中にも多くいらっしゃいます。
膝の関節にはクッションとなる「半月板」という組織があります。半月板という言葉を一度は聞いたことがあると思います。スポーツをしている方が痛めてしまう印象が強いですが、この疾患は中高年に起こる半月板の特殊な断裂形態です。

今回は、この内側半月板後根断裂がどのような状況で起こるかを調査した論文(2)を紹介します。
内側半月板後根断裂と診断された100名の患者さんを調査しています。対象の患者さんに対して、どの時点で痛みが出現したのか?詳細な聴取を行っています。

結果は、階段降りる動作やスロープを下がる動作で38%、歩行での受傷(痛めた瞬間)は18%、そして、スクワットのような膝を曲げる動作での受傷13%、その他のパターンでの受傷が10%以下ということでした。

階段を下る動作やスロープを下がる動作に、受傷頻度が多いようでした。しゃがんで膝を曲げるような動作の方が半月板を傷める印象がありましたが、今回の結果で膝をそれほど曲げない状態でも受傷してしまうということが分かりました。

変形性膝関節症と診断されている人は、内側半月板後根断裂損傷を起こしやすいと言われています。

歩行中(主に下りる動作)に傷めてしまうというのは脅威です。(1)の資料にも記載してあった通り、パキっという音とともに膝の裏側に痛みを感じた場合は、すぐに専 門 医 に 相 談 し ま し ょ う。MRI 検 査 による診断が必要です。ちなみに私の母も痛めてしまいました。。。

(1) https://iwakuni.hosp.go.jp/files/000104062.pdf
(2)Takayuki Furumatsu.et.al: Injury patterns of medial meniscus posterior root tears
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30442555

 

 

にほんブログ村 病気ブログへ
にほんブログ村 病気ブログ チーム医療・専門医療職へ

ブログランキング・にほんブログ村へ
PVアクセスランキング にほんブログ村