ばね指の痛みに対して有効な『〇〇〇〇〇〇療法』

➡➡「拡散型衝撃波」療法

ばね指についてはこのブログでもいくつか紹介しました♪
治療として効果のあるストレッチは是非参考にしてくださいね(^_^)
ばね指の症状として特徴的なのは、指を曲げ伸ばしする際に、腱が腱鞘のところで引っかかってしまうことです。 この「引っかかり」を改善するにはストレッチが有効です。注射や手術をする前に、ぜひ試してください♫

ばね指の特徴がもう1つあります。それは「痛み」です。
腱鞘や腱が腫れるので、押したり、曲げ伸ばしすると引っかかって痛みが出ることがあります。痛みに対しても「ストレッチ」は効果がある、と言われています。
最近日本で認可された『拡散型衝撃波療法』が、ばね指の痛みに対して効果的との報告(1)がありました。

このブログでも以前、『拡散型衝撃波療法』が慢性腰痛に効く、という研究を紹介したことがあります。「 衝撃波=腎結石などを砕く治療」で有名ですが、今回紹介する拡散型衝撃波は通常の衝撃波の1/100程度の力です。主に、整形外科の病気で痛みを伴うものに対して応用されます。

《対象》
・49症例のばね指→拡散型衝撃波療法を行う。

《方法》
治療する前→1か月後→3か月後→1年後と痛みの具合を確認。

《結果》痛みの基準…我慢出来ない=10点
治療前(痛みの平均):7点➡1ヶ月後:約3点➡3ヶ月後:約1点➡1年後:1点以下!!

「ばね指の痛みに対して、拡散型衝撃波療法は有効!」

※注意※
指の引っかかりについては言及していませんでした。

欧州では20年位前から、拡散型衝撃波療法は行われています。しかし、日本ではようやく2、3年前から導入されはじめました。
そのため、拡散型衝撃波療法を行える施設は非常に少ないのが現状です。 僕の勤務する整形外科では導入していますが、非常に効果がある治療器だと思います!もっと日本中に広がることを期待してます(^_^)

引用

(1)Nikos Malliaropouloset al. Radial extracorporeal shockwave therapy for the treatment of finger tenosynovitis (trigger digit)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27843364/

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〇〇〇衝撃波療法は慢性腰痛に効果的!

答え:拡散型衝撃波療法 *1

『拡散型衝撃療法』はテニス肘や足底腱膜炎など、腱炎や石灰沈着性腱板炎に対して有効な治療と言われています。

これまで我々も腱炎に対して行なっていて、効果を認識しています。しかし、国民病とも言われる慢性腰痛症に対してはあまり報告がなかったのですが、今回「慢性腰痛症に対して拡散型衝撃波療法は効果的かどうか?」を検討した報告(1)があったので紹介します♪

今回紹介する報告は、「コアトレーニング+拡散型衝撃波療法」を行なった結果を調査しています。

対象:52名(腰痛患者)

40名が同性…平均年齢53.45歳

※慢性腰痛ので3ヶ月以上腰痛が続くもの

※坐骨神経痛などの症状を有している方は除外

方法:

衝撃波療法を週2回5週間→合計 10回

腰痛を訴えている部位に衝撃波を当てる。

評価項目:

①痛みの強さ

②日常生活の障害度など

結果:

①②ともに改善。

①ついては、最初の時点で visual analog scale*2 で4.4➡2.7まで下がっています。

5週間の治療でこれだけ①が改善するのは「効果がある!」と言って良いと思います。

『拡散型衝撃波療法』を導入している施設はまだまだ少ないですが、適例であれば試してみるのもいいと思います。

《注意点》

今回の調査では「コアトレーニング」といった運動療法も同時に行なっています。 今回の論文通りで治療するなら、衝撃波療法に加えてコアトレーニング(運動療法)も併用しなければいけませんね。

腰痛の治療は様々です。個々の症状に合った治療を、整形外科の先生や理学療法士と相談して進めていただければと思います(^_^)

*1 https://www.sakaimed.co.jp/rehabilitation/physio-therapy/pressure_wave/physioshockmaster/

*2 VASとは、Visual Analog Scaleの略であり、目的としては痛みの強度を測定するものである。 また、視覚的評価スケールとも呼ばれる。 紙に10cm(100mm)の直線を書き、その左端に0、右端に100の数値を記入した測定スケールを用意する(10ごとに数値を記入する場合もある)右端の10はこれまで経験したことのない痛み、左端の0は全く痛くないと設定し記載してもらいます。

引用

(1)Karolina Walewicz et al. The Effectiveness Of Radial Extracorporeal Shock Wave Therapy In Patients With Chronic Low Back Pain: A Prospective, Randomized, Single-Blinded Pilot Study

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31806944/

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