番外編 理学療法ジャーナルに論文が掲載されました

こんにちは、西川整形外科の杉浦史郎です(^_^)
桜がキレイな今日この頃です❀✿❀

僕の勤める西川整形外科は千葉県佐倉市にあるのですが、佐倉の町には桜の木が多く、この季節は特に綺麗です♫ぜひ桜の季節は佐倉に遊びにいらしてください^^

さて、この度『理学療法ジャーナル』という雑誌に僕の論文が掲載されました!                                       #嬉しいです

『理学療法ジャーナル』は、理学療法士なら知らない人はいないくらい認知度が高い雑誌です♪
僕も新人時代に「よし頑張るぞっ!」と勉強するときには、よくこの雑誌を読んでいました。その雑誌に自分の論文が掲載されるのは、なんとも感慨深いことです…^_^

少しだけ内容を紹介しますね。
今回は皮神経滑走と運動療法の新知見という特集の中の、「組織学的軟部組織の滑走」というテーマで執筆させていただきました。
なんだか難しいタイトルですが、軟部組織とは骨以外の組織をさします。靭帯(じんたい)や関節の周りを取り巻く袋のような組織(関節包)、腱(けん、例えば足首のアキレス腱など)、皮膚や脂肪も軟部組織のグループになります。

僕は大学院時代に、この軟部組織である腱の動きや力のかかり方などを研究していた関係で、今回執筆のお話をいただきました。
論文の中では腱鞘炎(基礎)の話や、共同で執筆した当院理学療法士(大森康高)のエコー画像の知見なども盛り込まれています。エコーは、超音波検査のことです。整形外科では腱や筋肉の動き、腱鞘炎、肉離れなどを診ていきます。                             #産婦人科でお母さんのお腹から赤ちゃんを見るあの検査です

当院にも2年前にエコーが導入され、大森先生は当院のエコーリーダーとして…だけでなく、院外でもセミナーの講師をしたりと活躍しています♪
リアルタイムに体の中(関節や筋肉、腱の動きなど)を診られるので、我々理学療法士にとって大きな助けになる機器です。                                  #料理人で例えるとすごく切れのいい包丁を手に入れた感じです

大森先生のエコーの内容が加わることで、当初の構想よりも原稿の質がぐっと上がりました!    #もり、ありがとう〜〜♡いきなりあだ名ですみません
もしご興味あれば、手にとっていただけると嬉しいです♫

最後にいつも原稿を一から校閲してくださる院長の西川 悟先生、今回お声をかけていただいた文京学院大学 教授の福井 勉先生、ありがとうございました。大変勉強になりました!!      #福井先生はとてもご高名な先生です #いつもご指導いただいている桐蔭横浜大学の成田崇矢先生も執筆されています

以上、西川整形外科のリハ室からでした

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高齢者の『ぎっくり腰』→→油断大敵!!

こんにちは、西川整形外科の杉浦史郎です。
患者さんの症状で多いと感じるのは、やはり「腰痛」です。                                         #腰痛は男女とも多く、肩こりは女性に多いと感じます。

腰は、身体の中でも体重の負担が集中するところだからでしょうか。。
例えば、皆さんが頭に浮かべる「腹筋トレーニング」。これは仰向けで両膝を曲げ、顔を起こす…だと思います。この方法だと、腹筋が働く力も手伝って腰の椎間板(腰の骨と骨の間にあるクッション)に負担がかかると言われています。

今回の紹介するのは…
『高齢者(65歳以上)のぎっくり腰には、圧迫骨折がひそんでいる可能性があるので気をつけてください!』というお話です。                               #65歳近くの方ももちろん気をつけてください

「ぎっくり腰」は誰しも1度は耳にした事のある言葉だとおもいます(^_^)
主に、くしゃみをして腰が痛くなった…物を持った拍子にギクッとして腰痛が出た…などの、急に痛みが生じた腰痛のことを言います。(専門用語で急性腰痛)                  #反対に長い期間痛みが続いているのは慢性腰痛

若い方のぎっくり腰は、椎間板や関節を痛めて出る痛みが多いのですが、高齢者のぎっくり腰は腰の骨の骨折をしてしまっている場合があります。その骨折は「圧迫骨折」と言います。ギクッと腰を痛めた時、圧迫骨折が生じるので痛みがかなり強いです(T_T)

では、
「どうして高齢者だと圧迫骨折になってしまうの?」
という疑問が湧くかとおもいます。
答え➡️高齢者は骨が弱くなっていることが多いからです。特に女性は骨粗しょう症になりやすいと言われています。                                       #骨が弱い状態を骨粗しょう症と言います                           #閉経後は骨が弱くなっている可能性があるので、定期的に骨の強さの検査(骨密度検査)をすることをお勧めします。

骨粗しょう症→骨が弱い→腰に負荷がかかる→腰の骨が潰れながら骨折(T_T)

骨折には長い骨がポキっと折れる、というイメージがあるかとおもいますが、圧迫骨折は「骨が潰れる骨折」です。
重い物を持ち上げた時や腰を曲げた時、くしゃみをした拍子になってしまう方もいます。
僕の患者さんで、60代女性でスポーツジムにも通っているような元気な方でも、腹筋運動をしたら腰痛が出て、検査をしたら圧迫骨折だった…という方もいました。

圧迫骨折にならないことは勿論大切ですが、圧迫骨折なのにそれに気付かず(結果的に)放置している状態もよくありません。
治療はコルセットを作り、圧迫骨折した部位が悪化しないようにします。そして、骨折の状態が落ち着いたら、リハビリで腰まわりや足の筋トレを開始します。そのため「圧迫骨折➡️早期発見!」が治療の第一歩となります。                                  #圧迫骨折になった時の症状を知っておくことが大切

圧迫骨折の症状
・腰痛(かなり痛いです)
・寝返りや起き上がりといった動作で痛み
が特徴的な症状だと言われています。
くしゃみでも骨折してしまうこともあるので、本当に軽微な動作などで腰痛が出た場合も注意してください。
あと、レントゲンだけだと診断がつきづらいので、MRI検査をお勧めします。MRIだとすぐに診断がつきます♪
1)高齢者で2)急な腰痛3)上記の症状がある場合は、整形外科でMRI検査をしてもらうと安心ですよ(^_^)
整形外科のリハビリの現場にいると、腰痛のリハビリに通院されている高齢の患者さんが、自宅で急にぎっくり腰+圧迫骨折という方も少なくありません。高齢者のぎっくり腰は圧迫骨折の可能性もあるので、くれぐれもご注意ください。。

以上、西川整形外科のリハ室からでした。

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デスクワークの方、必見!!! 『座っている姿勢は腰に負担をかける!?』

こんにちは♪
西川整形外科の杉浦史郎です。

千葉県理学療法士学会も昨日(3月19日)が最終日。質問もしていただき(ありがとうございました!)、充実した学会となりました(^_^)

初めてのオンライン学会➕教育講演(1時間収録)は、初めてづくしで少し戸惑いましたが、新しいことにチャレンジできて嬉しい発見もありました♫
オンライン学会だと予め発表を収録し、学会開催期間中に参加者の方が視聴する形(今回)なので、これまでとは大分勝手が違います。
※コロナ前は、学会会場に行く→緊張しながら発表→質疑応答に答える。
また今回は、1時間の講演の収録もしたのですが、数時間で収録自体は終わるとふんでいたのに、初めてなことも手伝って丸1日かかってしまいました(T_T)#一生懸命やってあのクオリティです
何はともあれ、当院のスタッフ一丸となって作成した講演を、無事に発表でき嬉しく思っています(^_^)

もう一点ご報告!
なんと、この記事で累計100記事目なんです!!#いつも読んでいただきありがとうございます 100記事も書くとどんな記事を書いたのかをいまいち覚えてなくて、昨晩これまでの記事を読み返して、「こんなことも書いていたんだ」と思ったくらいです。これからも似たような記事を書いてしまうかもしれませんが…どうぞお付き合いください♫#次は目標200記事

前置きが長くなってしまいました…

それでは本題。今回は…
「座っている時と立っている時では腰の姿勢は同じ?違う??」

立っている時と座っている時の姿勢を、レントゲン撮影をして比較した研究があったので紹介したいと思います。

《対象》
・8名の男性(平均年齢27歳)

《方法》
立っている姿勢と座っている姿勢(今回は車のシートに腰掛ける形)で、腰と骨盤をレントゲン撮影して、腰の形を比較する。

《結果》
・立っている時→腰は反っている状態
・座っている時→腰の反りは減少

通常立っている時は腰は少し反っている状態です(反り腰)。この反りを「腰椎の生理的前弯」と言いますが、この反りが腰にかかるストレスを軽減している、と言われています。#ある程度の反り腰は大切
そして座っている時はこの反りが減少するので、腰にストレス(特に椎間板)がかかる形となります。

整形外科に腰痛で来院する方の中には、重労働ではなくデスクワークの方もいます。
今回の研究結果から、
『重いものを持つような機会がなくても、座っている時間が長いと腰に負担をかけてしまい、腰痛を引き起こしてしまう可能性もある』
といえますね。

このような腰痛の対応策は、
① 腰の部分にクッションを入れて反りを作る
② 座布団を敷いて腰にかかる負担を軽減する
③ 座面の低い椅子には座らない(ソファーなどは、腰がより曲がってしまう姿勢になります)

このようなケースすべてに①〜③の対策が合うわけではないけれど、試してみる価値はあると思います♪
また、腰痛がなくても座る時の姿勢を少し気をつけるだけで、腰痛予防につながることもあります♫

以上、西川整形外科のリハ室からでした(^_^)♪

引用

Diana E De Carvalho et al., Lumbar spine and pelvic posture between standing and sitting: a radiologic investigation including reliability and repeatability of the lumbar lordosis measure

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20114100/

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お知らせ:3月28日 千葉県理学療法士協会の研究支援部主催のセミナーがあります^^

みなさまこんにちは西川整形外科の杉浦史郎です。いつもブログを見ていただきありがとうございます。

3月28日に研究支援部主催のセミナーが開催されます。今回のテーマは「症例報告」です。症例報告は、理学療法士が現場で担当させていただいた患者さんについてまとめて報告する研究になります。

研究というと、グループに分けて、Aの治療をしたグループとBの治療をしたグループとCの何もしなかったグループで、どの方法が一番効果的だったか?などを検討するイメージだと思います。しかし症例報告も研究で、例え1症例の報告でも、自分の担当患者さんに役に立てる情報が満載なこともあります。実際の患者さんの状況を詳細に報告するのが症例報告なので、現場の理学療法士にはとても有用な情報となります。

理学療法士となって現場に出ると、所属している施設内で行う症例報告は誰しも一度は経験したことがあると思います。今回のセミナーでは、症例報告を書くためのポイントや注意点を講師の先生方が紹介してくれます。理学療法士のみなさまには手触り感満載のセミナーになると思います。今回も千葉県理学療法士協会の会員の方限定ですがもしも参加対象で、セミナーにご興味をお持ちの理学療法士の先生はぜひお越しください。

今回のセミナーでは、僕が司会をさせていただきます。#緊張しすぎて噛みませんように

それでは。案内のリンクを貼っておきます。

https://www.dropbox.com/s/zsoe3ddpms1v5k0/%E7%AC%AC6%E5%9B%9E%E6%A1%88%E5%86%85%202020%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%94%AF%E6%8F%B4%E3%82%BB%E3%83%9F%E3%83%8A%E3%83%BC.pdf?dl=0

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「発育期腰椎分離症」の方➡️➡️「反り腰」多!!

皆さん、こんにちは(^_^)
最近「ブログを見てきました!」という患者さんが増えてきて、益々”やる気”が湧いている今日この頃です♫

今回も「発育期腰椎分離症」です。
また〜??と思われるかもしれませんね>.<

僕はよく『pubmed』という論文検索サイトを閲覧するのですが、興味のある論文を見ていると、それに関連した論文がいくつも出てきて、ついついあれもこれも…と見てしまいます。
Youtubeで関連動画が次々と出てきて、結局長く視聴してしまうのに似てます=_=

そして今日もまた、前述のサイトから「発育期腰椎分離症関連」の論文を紹介していきたいと思います♪#本当にこの腰の疲労骨折の患者さんは多いので、参考にして頂けると嬉しいです(^_^)

「反り腰」(腰が反っている状態)という言葉を、耳にした事がある方もいるかもしれません。
器械体操や新体操をしている女性に多く見られる状態です。#ドナルドダックも反り腰
「反り腰ってなんでなるんだろう?」「腰痛や発育期腰椎分離症に関係ある?」と話題になっていて、その疑問に答えてくれていた論文があったので紹介します。
「やっぱり!」という内容で、さすが世界の研究者の仕事は素晴らしい〜!の一言でした(^_^)♪

それでは早速…
《対象》
・発育期腰椎分離症の方…35名
・腰痛がない方…86名
・9歳〜15歳くらい

《方法》
・MRIにて、腰の反り具合の角度をみる。
・腰の骨(腰椎)の大きさを比較

《結果》
・発育期腰椎分離症の方は、腰痛がない方よりも腰の反りが大きい。いわゆる反り腰の傾向でした。
・女性の方が反り具合は大きい傾向
・腰椎の大きさが、発育期腰椎分離症の方は小さい。

バレエや体操をしている小柄な女の子は、腰が反っている印象を受けますが、それを裏付けるような結果になっています。
また、腰の反りが大きい方は、そうでない方よりも腰椎の動きが大きい、という他の報告もあります。反り腰→腰がよく動く→腰に負担がかかる(T_T)
ということになるのでしょうか?

腰の骨の大きさや反り腰の程度は、生まれ持ったもので、どうにもできないことが殆どです。
しかしそのお陰で演技では、他の人よりも大きな動きができる、という強みもあります。

《まとめ》
腰を痛めないために、腰の強みと弱みを把握した上でスポーツに取り組むことが大切ですね♪
「反り腰」の方は、このブログでも以前紹介した「コアトレーニング」を取り入れると、腰への負担が軽減すると思います。
興味があれば、是非お試し下さい(^_^)(^_^)(^_^)

引用

Tishya A L Wren et al., Increased Lumbar Lordosis and Smaller Vertebral Cross-Sectional Area Are Associated With Spondylolysis Spine (Phila Pa 1976). 2018 Jun 15;43(12):833-838. doi: 10.1097/BRS.0000000000002480.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29095410/

 

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▶️発育期腰椎分離症の腰痛は休むと治る?

→→腰痛は徐々に良くなる♪

いつもブログの訪問、ありがとうございます(^_^)

さて今回は、腰の疲労骨折『発育期腰椎分離症の腰痛』について紹介していきたいと思います♪

この論文は、当院の理学療法士(大山隆人)が書いたものです。発育期腰椎分離症の方には腰痛の症状があります。。多くの方は運動中に腰が痛くなり、受診されます。
発育期腰椎分離症の診断がつくと、腰椎(腰の骨)を治すための「コルセット」を製作し、「コルセット療法」を開始します。この時、運動(スポーツ)は中止しなくてはいけません。。。

「それで腰痛はよくなるのか?」と、思いますよね??
安心して下さい!
腰痛自体は「コルセット療法」を始めて、1ヶ月程度経過すると消失してきます♪

それでは早速、大山PTの論文を紹介していきたいと思います。

『発育期腰椎分離症の腰痛と、その他の腰痛症の患者さんの腰痛の変化』を調査しました。
驚きの結果にご注目です!!

《対象》
・発育期腰椎分離症の方…47名
・その他の腰痛症の方…31名
・いずれも10〜17歳(成長期の子ども達)

《痛みの評価方法》
①動いている時の腰痛
②立っている時の腰痛
③座っている時の腰痛
それぞれを、これまで経験したことのない痛みを10、全く痛くないを0として、痛みを数字化し評価。これを初診時と1ヶ月後に行う。

《結果》
初診時:発育期腰椎分離症の腰痛
①4.7
②2.3
③2.4
初診時:その他の腰痛症
①5.1
②3.8
③4.1
腰痛の強さをみると、発育期腰椎分離症の腰痛は①では痛みが強いけれど、②③の痛みはそうでもないところが特徴です。対してその他の腰痛症は①〜③全ての場面で痛いのが特徴です。

そして加療後1ヶ月、①〜③時の腰痛が全て0になった割合は、発育期腰椎分離症では、61.7%。その他の腰痛症では、35.5%でした。
発育期腰椎分離症の腰痛の方が治療効果が出やすい、という結果になりました。

発育期腰椎分離症は腰椎の疲労骨折ですから、他の腰痛症よりも痛みが強い印象があると思います。
しかし今回の結果だけみると、その他の腰痛症と比べて、腰痛の程度は軽そうにみえてしまいます。スポーツ(運動)を休むことで、腰痛の軽減する速度が早いのも特徴です。

ここで大切なポイント!!
「腰痛があるんだけど、運動している時だけしか痛くなくて、授業中は大丈夫なんだよね〜」とか、「運動中は痛いけど、3〜4日休んだら腰痛が日に日によくなった。でも、また再開したらやっぱり痛い。。。」
そういう方は一度整形外科でMRI検査をして、腰椎の疲労骨折の有無を確認してみては?
軽症な腰痛と思っていたら、実は疲労骨折だった(T_T)ということも…

最近は、足の疲労骨折よりも腰の疲労骨折の方が多いとも言われています。成長期で、スポーツをしていて、しかも腰痛がある方(子供)はちょっと注意してみてください。

引用

大山隆人ら, 成長期腰椎分離症患者の臨床経過に関する検討. 2017. 第52巻 第2号 医学書院

https://webview.isho.jp/journal/detail/abs/10.11477/mf.1408200755

 

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いよいよ3月7日千葉県理学療法士学会が開催されます

みなさまこんにちは

いよいよ3月7日に千葉県理学療法士学会が開催されます。当院から合計5名が発表することになっています。一つの学会で当院から5名も発表するのは初めてなので嬉しいです。

今回の学会は、オンデマンド形式です。僕が担当させていただく教育講演(運動器)もオンデマンドになります。講演時間はなんと1時間なんです。そしてオンデマンド方式は初めてで、昨日やっと収録を終えることができました。初めての体験でしたので、収録だけでかなりの時間がかかってしまいました。#収録時間と内容の質が比例しているか不安

僕の発表ですが、今回も当院の同僚がかなり手伝ってくれて、みんなで力を合わせて作り上げました。臨床に即した内容になっています。#抄録を添付するのでもしよろしければ

収録も無事終わり、本日学会の運営局にも提出ができました。なんだか学会が始まる前に発表を終えた感じがありいつもの学会とは違う不思議な気持ちです。コロナ渦で学会もオンライン開催がほとんどで、新しい学会の形を味わうことができています。#でもやっぱり直接会場に行っていろんな研究者の方に会いたいです

僕の発表は、3月7日から21日まで視聴できます(参加登録は必要)https://procomu.jp/chibapt25-26/index.html

抄録をみてご興味ある方はぜひお越しください。それでは失礼します。

タイトル

画像検査から解決できた見逃すことのできない難渋症例                       西川整形外科リハビリカンファレンスから

杉浦 史郎    西川整形外科 リハビリテーション部  千葉大学大学院医学研究院 環境生命医学

■ なぜ今回、見逃せないケースなのか?  例えば急性腰痛症は腰痛診療のガイドライン2019では、腰痛程度は6週間で約60%軽減し、約半年後には約 90%と軽減するといわれる、比較的予後良好の疾患です。そして腰痛治療にはセミナーや成書により多様なア プローチが存在していることは周知の事実でその有効性を示す報告も数多く存在しております。このことから 腰痛に対する運動療法や徒手療法の有効性が期待出来るいわゆる「型にはまった」腰痛治療の情報は入手しや すいのではないでしょうか。これは腰痛に限ったことではなく、他の部位の疾患にも当てはまるのではないか と考えております。

■ 院内カンファレンスで挙がるケースはどれも「型にはまらない」ものばかり  しかしながら、先の急性腰痛の寛解について逆説的に考えますと、臨床の現場では寛解しない患者も一定数 存在していることも事実です。各施設では定期的にカンファレンスが開催されていると思います。我々の施設 でもカンファレンスを定期的に開催しております。そこでケーススタディーとして挙がってくる症例はどれも 難渋症例で、前述した「型にはまった症状」とは程遠いケースばかりです。

■ 症状と画像所見は一致しない?  過去の報告で、画像所見と症状は必ずしも一致しないという報告があります。しかし、この報告は臨床では 正しくもあり、そうではないケースも多く存在すると考えております。当院はMRIを2台有していますので、緊 急の場合、当日ないし数日以内に撮像が可能です。そのため、症状が続くような難渋するケースに対しては、比 較的早期にMRI検査で患部の状態を詳細に把握できる状況にあります。いわゆる問診や徒手検査の「答え合わ せ」ができます。そして症状が続く多くの患者には画像上、組織の解剖学的破綻が見られることも経験してお ります。

■ 例えば腰の疲労骨折  腰の疲労骨折である発育期腰椎分離症は青少年スポーツ腰部障害の中でも代表的な疾患です。症状は「腰痛」 ですが、疲労骨折という病態が隠れています。そのため確定診断はMRI検査が必要です。発育期腰椎分離症患 者を評価、検査不足により通常の「腰痛」でリハビリテーションを進めてしまうと、疲労骨折から偽関節(腰椎 分離症)に移行する可能性があり、患者の将来を左右する結果となります。発育期腰椎分離症はまさに見逃せな い疾患となります。

■ 今回の教育講演(運動器)では  先の発育期腰椎分離症は一例であり、他の部位でも同様な事例は存在します。しかし難渋例でも正確な診断、 評価ができれば速やかに適切なリハビリテーションを提供することは可能です。今回は我々が経験した難渋例 を症例検討方式でできる限り提示させていただきます。臨床最前線でご活躍されている皆様には「手触り感」の ある内容になると考えております。皆様の日々の臨床に少しでもお役に立てれば幸いです。

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【問】腹筋の深部を刺激するには…お腹を膨らます?それとも、へこます?

【答】 膨らます!!

こんにちは(^_^)
腰痛の予防や姿勢を整えられる!と、よく腹筋トレーニングが良いと耳にしますよね。

「腹筋」というと、腹筋がわれているところが頭に浮かぶ方も多かろうと思いますが、表面に見える部分だけが腹筋ではありません! 深部にも腹筋が存在しているのです。これを「インナーマッスル」といいます。
インナーマッスルは深層部にあるので、表からは見えないし触ることも難しい筋肉です。
そしてインナーマッスルを鍛えること=腰を安定させ、腰痛予防につなげられるといわれています。
もちろん表層の腹筋も大切ですよ!

インナーマッスルを鍛えるトレーニングは、最近様々な媒体で紹介されていますよね♪

そこで今回このブログでは…
『インナーマッスルを鍛えるには、どのような方法がより効果的か?』を紹介していきます1)♫

《対象》
・健康な男性:19名
・平均年齢:21.5歳
比較的若い人たちですね(^_^)

《方法》
対象者に仰向けで両足を椅子の上に乗せてもらい、①お腹を膨らませる動作➕呼吸
②お腹をへこませる動作➕呼吸
どちらの方がインナーマッスル(腹横筋、内腹斜筋)が働くかどうか?
※筋肉の動作検証には MRI を使用。
※写真参考

図 お腹を膨らませる

図 お腹をへこませる

出典 Yuki Muramoto et al., Comparison between bracing and hollowing trunk exercise with a focus on the change in T2 values obtained by magnetic resonance imaging  https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33031452/

《結果》
お腹を「精一杯膨らませた」方が、インナーマッスルの働き➡️大!!
トレーニング用語では「ブレーシング(お腹を膨らませる)」という方法です。

日常生活では立っている時や歩いている時に、「口をすぼめて息を吐く」とブレーシング状態になります(^_^)

腹筋=仰向けになって、両手を後頭部において、体を起こしてくる………だけではなく、合わせて「ブレーシング」も一緒に行うことで表層&深層(インナーマッスル)の筋トレになると思います♫
手軽に始められるので、ぜひお試しください(^_^)♪

引用1

Yuki Muramoto et al., Comparison between bracing and hollowing trunk exercise with a focus on the change in T2 values obtained by magnetic resonance imaging  https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33031452/

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