『若者の椎間板の障害』➡️外見では判かりにくい(-_-;)(-_-;)(-_-;)

こんにちは♪西川整形外科の杉浦史郎です。
前々回のブログで、「運動しないと筋力が落ちます!」とアップしたので……タバタトレーニングを始めたら、背中を痛めました(¯―¯٥)
#理学療法士24年目の失態
#湿布を貼ってます

腰痛のお話をします。

腰には「椎間板」という組織があります。
背骨の骨と骨の間のクッションの役割をしているのが椎間板です。
椎間板(腰部)には体重がかかる→負荷→負担がかかりすぎる→髄核(ゼラチンみたいにやわらかい組織)飛び出る!→『腰椎椎間板ヘルニア』
※ヘルニア=体内の臓器などが、あるべき部位から逸脱した状態

そして、ヘルニアの一歩手前の椎間板を痛めている状態を『椎間板障害』といいます。

中高年の椎間板障害には、加齢や肥満が関係していると言われいます。けれど、若者の椎間板障害の特徴というのはあまり報告がありません。
そこで今回、当院の理学療法士(荒井瑞輝)が、若者の椎間板障害(腰)の原因の特徴は何か?を調べた研究について紹介していきます♪

研究結果を先に言ってしまうと、
「若者の椎間板障害の特徴はよくわからない!」 ……これまでこのような調査がなく、僕も改めて「そうなんだ〜。若い人の腰痛は難しいな〜」と思ってしまいました(^_^;)
皆さんも参考までにご覧ください♫

《対象》
・49名(男性32名、女性17名、平均年齢14.5歳)
・MRI検査→椎間板の傷み具合を確認

《方法》
・椎間板の傷みの有無で2グループに分ける
①年齢や体重(BMIを含む)
②腰痛の強さ
③腰痛を感じるタイミング(立っている時、動いている時、座っている時)
④どんな動きをする時に腰痛を感じるか(お辞儀した時、腰をそらした時、腰を回した時、側屈した時)
これらを調査しました。

《結果》
全ての調査項目と関わりはなかった。。。です。

この結果から言えるのは、MRI検査無しでは椎間板損傷の有無を予測することが難しい!ということです。
我々理学療法士は、腰痛の患者さんが来院されると腰を曲げたり反ってもらったりして、「腰痛はどのような時に起こるのかな?腰のどの部分を傷めているのかな?」と予測します。
ですが、若者の腰痛の場合は、曲げても反っても痛い時があったり、椎間板障害の時もあるけど、腰の疲労骨折(このブログでもよく紹介している発育腰椎分離症)の時もあります。
…外から判断するのは本当に難しいです。

特にスポーツをしている若者。
若いから大丈夫!と思わないで、腰が痛かったら整形外科で診てもらった方がいいですよ。(腰椎の疲労骨折が見つかることも!)
医師にしっかり診断してもらい、リハビリも頑張ってください♪(^_^)

以上、西川整形外科のリハ室からでした♫

引用

荒井瑞輝ら, 青年期における腰椎椎間板の変性度は疼痛や身体的特徴と関係があるのか?第25ー26回千葉県理学療法学会より

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中高年の『膝の激痛』!要注意!!

こんにちは、西川整形外科の杉浦史郎です。
僕の娘(高2)が、現在部活動で腰を痛め当院を受診していて、同僚の大森先生に診てもらっています♪
…先日練習試合前に娘から、「テーピングして」と頼まれたので貼ったら、「大森先生とやり方違うんだけど…」と言われ、複雑な気持ちになってしまいました(T_T)
#僕よりも大森先生を信頼している #確かに大森先生は優秀

さて今回は、「中高年の膝の痛み」について話していきます。

中高年層で多い膝の障害は、「変形性膝関節症」です。耳にした事がある方もいるかと思いますが、中高年になると膝の軟骨がすり減り、骨に負担がかかります。それが続くと、骨が変形してくる。これが「変形性関節症」です。どの関節にも起こりえることですが、特に体重のかかる「膝」や「股関節」は変形性関節症が起きやすい部位になります。

「中高年の膝の障害=変形性膝関節症」と言っても過言ではありません。

しかし最近、半月板の後ろの部分を切ってしまう「半月板後根断裂」という病気がわかってきました。昔からある病気なのですが、昨今MRI検査が多く行われるようになったことで、「痛めた部分が確認できるようになった」という事です。
#MRIなどの精密検査は本当に大切

「半月板後根断裂」がおこると、膝に激痛が出ます。ただ(中高年層は)レントゲンだけだと、「関節が変形しているのでそのためでしょう」などと言われがちです(+_+)
変形性関節症は急激に痛めたり変形するわけではないので、「急に痛みが出たということは、違うところを痛めたのかも?」と思っても差し支えないと思います。
半月板後根断裂は、階段の昇降時や一歩足を出した時などの、軽微な動作で痛めることが多いようです。患者さんの中には、ちょっと走った、スキップをした瞬間にズキっと痛めた、という方もいらっしゃいます。

今回は当院の理学療法士(設楽航平)が、この半月板後根断裂患者さんの症状を調査・研究したものを紹介します。#とてもいい研究でこの症状があったらMRIを撮ったほういい!といった研究です

《対象》
・当院でMRI検査をした108名
・内側半月板損傷と診断された方
(#内側の半月板損傷のほうが多いです)
内訳は…
・内側半月板後根断裂(内側の半月板の後ろを切ってしまった)28名(男性3名、女性25名)
・平均年齢は62.5歳
#女性が多いのが特徴ですね #年齢もこれくらいの患者さんが多いです
・その他(80名)は半月板内側の別の部分を傷めた方

《調査項目》
① 受傷機転があるか(外傷を負うに至った原因や経緯)
② 痛みの強さ
③ 膝の曲がり
④ 膝の伸び
⑤ 体重

《結果》
内側半月板後根断裂には、
① あり。#よく現場で聞くのは、階段を最後の一段を降りた時、や小走りしたりなどです。
あの動作から痛みが増した…というような、出来事があるのが特徴です。
② 他の半月板損傷患者さんよりもかなり強い。
③ 制限あり。
④⑤ その他の半月板損傷患者さんと変わりなし。

《まとめ》
内側半月板後根断裂患者さんには、痛めた原因をはっきりと認識できる出来事があり、そのあと急激に痛み出し、膝も曲げづらくなる。これらがサインになります。
#痛みが辛くて歩くにも杖を使わないと動けない方もいます

「何かした後で、急に膝が痛くなった」という方は、レントゲンだけでなくMRI検査も行い、是非半月板のチェックを!
「半月板損傷」というとスポーツ選手をイメージしがちですが、中高年でも痛めることがあるし、とても痛い時がある、と知っておいてください!!

内側半月板後根断裂だとわからずに放置にしてしまうと、クッション材(半月板)がない状態なので、膝の骨を痛めてしまう可能性が高くなります(+_+)
『早期診断、早期治療!』が膝を守る上で重要になります♫
皆さま、お気をつけくださいませ(^_^)♪

設楽先生、今この研究についての論文を作成してます。ぜひ頑張ってもらいたいです。また論文化されたらご紹介します^^

以上、西川整形外科のリハ室からでした。

引用

設楽航平ら, 内側半月板後根断裂の臨床所見は受傷機転が明確で、痛みが強く、屈曲制限がある 第25ー26回千葉県理学療法学会より

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『コロナ渦で運動をやめてしまうと筋力が落ちる……(T_T)』

こんにちは、西川整形外科の杉浦史郎です。
最近コロナ渦で運動をする機会がめっきり減り、お腹周りのお肉が更に気になり始めた今日この頃です…#ただの中年太りかも…

さて、現在進行形のコロナ渦や緊急事態宣言のために、リハビリをお休みされた方も多いと思います。リハビリを一時休止していた患者さんから、
「自宅では体操があまりできず、体力が落ちた…」という声を耳にします。

通院しているときは、リハビリ室で筋トレや有酸素運動などを行うので、それに伴い自然と体力もつくのですが、1ヶ月程度休んでしまうと確実に体力は落ちてしまいます(+_+)
今この時も、世界中にはリハビリ休止を余儀なくされ、体力低下を起こしている患者さんが数多くいると思います。今後の世界的な健康寿命にも影響するのでは…と危惧しています。。

通院リハビリしている時は我々も経過が追えるので、その都度リハビリプログラムの変更・追加が可能ですが、お会いできないと手も足も出ません(T_T)自宅でご自分だけでトレーニング継続する辛さも十分わかります。#早くコロナが終息しますように

今回紹介するのは、
《コロナ渦の影響でリハビリトレーニングを中止した方の筋力はどうなる?》
という研究です。まさに今、患者さん、理学療法士にとって注目すべき内容です!それでは。。。

《対象》
・コロナ以前からリハビリトレーニングに週2回以上通院していた32名
内訳は、
・コロナの影響で自粛をしていた16名(平均自粛期間64.75日)
・トレーニングを継続していた16名

《方法》
・大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)の筋力を測定、比較。太ももの前の筋肉は、膝を伸ばす筋肉です。筋力テストにはよく指標にする筋肉です。

《結果》
・両グループとも体重の変化はなし。
・筋力は自粛グループのほうが低下。
・筋力低下率:11%程度。

予想通りの結果となりました(+_+)

しかし、今回のようにきちんと調査している研究が少ない中で、この研究に出会えたのは僕にとって嬉しいことでした!なぜなら、患者さんに僕の感覚(感??)ではなく、きちんと「リハビリをしないと筋力が落ちるようです」と伝えられるからです♫♪
ホントに素晴らしい研究ですです(^_^)

日々の「努力・継続」の大切さを、改めて痛感しました。
まさに『継続は力なり!!』です♫

コロナ渦でリハビリに通うのをためらう方もいらっしゃると思います。そういった方は、自宅での定期的な運動を続けられるといいですね(^_^)
体力・筋力が落ちてしまうと、健康寿命にも大きく関わってきますし、整形外科の病気も出やすくなると思います。
僕はコロナのせいにして日々の運動をサボりがちですが、これからは気を引き締めて、日々精進!継続は力なり!を自分に言い聞かせて運動したいと思います(^_^)。
皆様も(は?)、頑張ってください…ね!!

以上、西川整形外科のリハ室からでした。

引用
冨樫維親、コロナ渦自粛期間による膝伸展力変化の検討、第25ー26回千葉県理学療法学会より

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歩くと足のかかとが痛い!(T_T) →→そんな方には『圧力波治療!』

こんにちは、西川整形外科の杉浦史郎です。
患者さんに「普段どんな運動をしていますか?」と質問すると、1番多い回答は「ウォーキング」です。ウォーキングは手軽にできますが、やり過ぎは禁物です(T_T)

度が過ぎると「足底腱膜炎」を引き起こすことがあります。
足底=足の裏、腱膜=足の腱
足の裏の腱に炎症をおこす病気で、歩き始めや、歩いているときに踵(かかと)のあたりが痛くなるのが特徴です。急にウォーキングを始めた方や、ウォーキング愛好家の方に多くみられます。

早く治すには「安静」が大切になります。
しかし、歩くたびに患部に負担がかかるので、なかなか症状が良くならない方がいるのが現状です(T_T)

当院では『ショックマスター』(物理療法機器)=圧力波治療器を使って治療しています。

圧力波治療の仕組みは
①コンプレッサーで圧縮された空気がハンドピースと呼ばれる導子に送り込まれる
②ハンドピース内部の機構で衝突エネ ルギーに変換される
③その衝撃を患部(痛いところ)に当て治療

衝撃を与える治療なので、圧力波を当てると振動が体に伝わります。ややこしい説明になりましたが、効果的な治療と言われ、欧州ではもう数十年前から行われている治療法です♪

ショックマスターについては詳しくはこのサイトをみてみてください^^https://www.sakaimed.co.jp/rehabilitation/physio-therapy/pressure_wave/physioshockmaster/

今回は、当院の理学療法士(大森康高)が、足底腱膜炎の患者さんに圧力波を使い、効果を検証した論文(1)を紹介したいと思います♫

《対象》
・足底腱膜炎と診断された14名

《方法》
・圧力波を週1回を4回行う。
・効果の有無について、圧力波開始前と1ヶ月後の足の痛みの強さで判定。
・初回の圧力波後すぐに痛みが改善したかどうかについて、1回目の圧力波前後の歩行時(裸足)の痛みで判定。

《結果》
・圧力波治療をして1ヶ月後の足の痛みは改善!
・初回、圧力波治療後の歩行時(裸足)の痛みも改善!!

《結論》
➡️足底腱膜炎に対して、圧力波は有効!

圧力波治療は足底腱膜炎に対してやってみる価値があります!
…ただ、全ての足底腱膜炎の方に圧力波治療が適応というわけではないので、まずは圧力波がある整形外科に相談するのがいいかもしれません(^_^)

以上、西川整形外科のリハ室からでした。

引用1

大森康高ら.足底腱膜炎に対する拡散型圧力波治療の即時効果と1ヶ月後の動作時痛について JOSKAS Vol 46: 202-203,2021

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