学生が腰痛を起こしやすいスポーツは??

答え:バレーボール・野球・陸上・バスケットボールなどなど

前回、大学生までにスポーツをしていて腰痛を経験したことがあるのは、なんと64.6%!!と紹介しました。
スポーツと腰痛の関係は明らかです。ただ、スポーツ種目は数多くあります。どのスポーツが腰痛を起こしやすいか?を知っておくと、対処しやすいと思うので紹介(2)したいと思います(^_^)

1位:バレーボール
2位:野球
3位:陸上
4位:バスケットボール
5位:水泳
6位:剣道
7位:テニス
8位:サッカー

のようです。

『バレーボール 1位』でした。僕の患者さんでも、バレーボール(女子)をしている人に腰痛を訴える患者さんが多くいます。

意外だったのが、8位 サッカーです。学生の腰痛で多いのは腰の疲労骨折です。以前このブログでも、腰の疲労骨折を起こしやすいスポーツを紹介しました(1)。
そこでは、1位 野球で、2位 サッカーでした。
腰の疲労骨折の観点から考えると、サッカーは腰痛を起こす可能性があるスポーツなので注意が必要ですね。
いずれにせよ『スポーツと腰痛』は深い関係があるので、注意&予防をしながらスポーツに取り組んでください。

腰痛へのリハビリについては、今後紹介していきますので乞うご期待!です(^_^)

(1)

腰の疲労骨折を起こしやすいスポーツ種目の上位5つは?

(2)Mika Hangai et al. Relationship between low back pain and competitive sports activities during youth

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20051500

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大学生までに腰痛を経験するのは何%?

答え:50%!!(スポーツ経験者は64.6%)

腰痛は国民病と言われています。程度の差はあれど、殆どの方が生涯で経験するのではないでしょうか?

そんな腰痛を大学生までに経験するのはどのくらいか?を大規模調査した報告(1)をします。

僕は結果にビックリ(゚д゚)!しました。

〈対象〉

大学生4667名(男性 2620名、女性 2047名)

〈質問〉

①これまでの学生生活で腰痛が原因で学校を休んだことがあるか?

②腰痛を経験したことがあるか?

③腰痛のため競技を4週間休んだことがあるか?

などです。

〈結果〉

腰痛をこれまで感じたことある人

→スポーツしていない人 50%

→スポーツ経験者 64.6%

が腰痛経験あり。

大学生の時点で半数以上が腰痛経験ありという事は、若年期から腰痛が生じていることがわかります。 またスポーツ経験者は、普段から運動していない人よりも腰痛を起こす可能性が高いことが伺えます。

国民病と言われている腰痛ですが、なんと大学生までに多くの方が経験しているという事実には驚きです。

スポーツ選手だけではなく、スポーツをしていない成長期の子たちにも腰痛予防のストレッチや筋トレの指導は必要ですね。

引用

(1)Mika Hangai et al. Relationship between low back pain and competitive sports activities during youth

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20051500

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お相撲さんがつけている、あの肌色のテープは「腰の痛み」にも効果的??

答え:効果、あるようです(^_^)

前回、キネシオテープは首の痛みに効果的だと紹介しました。今回は、腰の痛みにも!効果があるという論文があったので紹介します(1)

〈対象者〉
・慢性(3ヶ月以上)腰痛患者女性:108人
・平均年齢:25歳
地域社会、整形外科やリウマチ科のクリニック、ピラティスやフィットネスセンターから、口頭および印刷された広告を介して本研究に募集した方々です。
*平均年齢低めです。
VAS*1で2以下の腰痛は除外しています。

*1 VASとは、Visual Analog Scaleの略であり、目的としては痛みの強度を測定するものである。 また、視覚的評価スケールとも呼ばれる。 紙に10cm(100mm)の直線を書き、その左端に0、右端に100の数値を記入した測定スケールを用意する(10ごとに数値を記入する場合もある)右端の10はこれまで経験したことのない痛み、左端の0は全く痛くないと設定し記載してもらいます。

〈評価基準〉
① 痛み② 日常生活の障害度
③ 腰の動き
④ 背筋力

キネシオテープの貼付方法。図のように座った姿勢でお辞儀してもらい右側に体をひねります。そして伸ばされている側の腰(図でいうと左腰)にテープを貼ります。キネシオテープは10~15%くらい伸ばしながら貼付します。そして逆の動きをして、右側にも貼付します。
3日間貼ってもらい、テープをはがしてから3日後と7日後(調査開始してから10日後)に評価します。

 

出典: Macedo LB et al. Kinesio Taping reduces pain and improves disability in low back pain patients: a randomised controlled trial

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30348455/

《結果》
①→3日語は改善。VAS4.9がVAS2.5。
②→3日後、7日後ともに改善。
③・④→ともに変化なし。

臨床で腰痛患者さんにキネシオテープを使用することは多々あります。全員ではないのですが、効果がある方もいます。3日間貼り続けるのはかぶれなどの問題があるので、よく皮膚の状態を確認しながら行うことが重要です。
1日1回入浴時に、はがして貼り直すのもいいと思います。
継続して貼ることがポイントです♪

引用

(1) Macedo LB et al. Kinesio Taping reduces pain and improves disability in low back pain patients: a randomised controlled trial

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30348455/

 

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お相撲さんがつけている、あの『肌色のテープ』は首の痛みに効果的?

答え:効果があるようです

よくお相撲さんが貼っているあの茶色のテープ、おそらく「キネシオテープ」*1だと思いますが、我々もよく臨床現場で使います。

用途は様々で、テープを貼れる所であれば、どこにでも貼ることができるとても使い勝手の良いテープです(^^)
伸縮性に富んでおり、多方向に伸縮するところが特長です。

そのキネシオテープが「頚部痛(首の痛み)に効果があるか?」の調査研究を紹介します(1)。
※トルコの研究です→世界的にも有名なテープということが伺えますよね♪

対象☆18歳以上の首から肩にかけての筋肉を押して痛い方
☆症状が3ヶ月以上続く方
(線維筋痛症や神経内科的病気の方は除外)

図のように、痛みが出ている場所にキネシオテープを貼りました(痛みが出ている部位を伸ばすように首を曲げて、その上に少し引っ張ったキネシオテープを貼ります)。これを3日間貼ったら貼り直す、を繰り返し、15日間(計5回貼り直し)テーピング治療をしています。

出典:

(1) Saime Ay et al. The effectiveness of Kinesio Taping on pain and disability in cervical myofascial pain syndrome

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28343625/

 

〈評価方法〉
①痛みの強さ
②肩こりを起こしている筋肉を押した時の痛みの感度
③首の動き(お辞儀したり、左右に向いたり、首を反らしたり)
④首の痛みによって起こる日常生活の障害度

15日後→①〜④全てに改善がみられたそうです!

キネシオテープを使った治療効果は様々な報告がありますが、「頚部痛にも効果ある」ようです。湿布もいいですが、テーピングを試してみるのもいいかもしれませんね。

色々な効果を発揮するがテープですが、肌の弱い方はかぶれてしまうことがあります。初めてテーピングをするときは、肌の状態をよく観察しながら使用してください(^_^)

*1https://www.kinesiotaping.jp/kinesio_tex/index.html

引用

(1) Saime Ay et al. The effectiveness of Kinesio Taping on pain and disability in cervical myofascial pain syndrome

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28343625/

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腰の疲労骨折を診断できるのは◯◯◯検査
MRI検査です  *MagneticResonanceImaging:磁気共鳴画像診断装置

このブログでも多く紹介している腰の疲労骨折。実際に診断する方法は今の所、『MRI検査』が一番です(1-3)。MRI検査は磁気を利用した検査なので、放射線を使用したレントゲン、CTとは違い被爆しません。安心して受けて頂ける検査です。

図はMRIの画像で、腰を撮影したものです。矢印のところの白くなっているところが、疲労骨折を起こしている場所です。疲労骨折は、骨折をする前の骨の炎症です。レントゲンでは診断が難しくてもMRIなら一目瞭然です。

スポーツをしている成長期のお子様で腰痛がある場合は、整形外科で相談してみてください。

出典:Characteristics of Low Back Pain in Adolescent Patients With Early-Stage Spondylolysis Evaluated Using a Detailed Visual Analogue Scale
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25341981/

(1) Sairyo K , Katoh S , Takata Y , et al. MRI signal changes of the pedicle as an indicator for early diagnosis of spondylolysis in children and adolescent: a clinical and biomechanical study . Spine 2006 ; 31 : 206 – 11 .

(2) Masci L , Pike J , Malara F , et al. Use of the one-legged hyperexten- sion test and magnetic resonance imaging in the diagnosis of active spondylolysis . Br J Sports Med 2006 ; 40 : 940 – 6 .

(3) Fujii K , Katoh S , Sairyo K , et al. Union of detects in the pars intera- articularis of the lumbar spine in children and adolescents: the radiological outcome after conservative treatment . J Bone Joint Surg Br 2004 ; 86 : 225 – 31 .

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発育期腰椎分離症が多いのは男の子?女の子?どっち?
2倍以上男の子が多い

発育期腰椎分離症(腰の疲労骨折)は、スポーツをしている成長期の子どもに多いです。**発育期腰椎分離はどのスポーツに多い?についてはhttp://pain-physio.net/wp-admin/post.php?post=58&action=edit

では、実際に男の子と女の子ではどちらが多いのか?スポーツ別では野球やサッカーを行ってる子に多いのでそのことからも分かるように男の子に多いです。具体的には、女の子に比べて2倍から3倍弱男の子に多いそうです(1,2)。

スポーツ種目にもよりますが、より男の子の方が女の子よりも力が強いので、骨に負担がかかるのかもしれません。

起こりやすいスポーツに加えて男の子の場合、より発育期腰椎分離症を頭に入れておいた方がいいですね。

(1) Sakai T, Sairyo K, Takao S, Nishitani H, Yasui N. Incidence of lumbar spondylolysis in the general population in Japan based on multide- tector computed tomography scans from two thousand subjects. Spine. 2009;34(21):2346-2350.

(2)Diagnosis of Radiographically Occult Lumbar Spondylolysis in Young Athletes by Magnetic Resonance Imaging

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23136176/

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腰の疲労骨折を起こしやすいスポーツ種目の上位5つは?
野球、サッカー、バスケットボール、陸上、バレーボール

以前、疲労骨折が多く起こる部位は腰とお伝えしました。疲労骨折を起こす方の多くはスポーツ活動をしています。今回はどのスポーツで疲労骨折(腰)が多いかを紹介します。

American journal of sports medicineという雑誌に投稿された小林先生の論文からお伝えします。一年間のうち腰痛の選手に対してMRI検査をした200名を調査したものです。平均年齢は14.1歳。結果、200名のうち97名(48.5%)に腰の疲労骨折がみられました。実に半分!このデータを見ても腰の疲労骨折が多いことがわかります。

スポーツ別にみると、野球が60名、サッカーが47名、バスケットボールが30名、陸上13名、そしてバレーボールが12名でした。野球、サッカー多いですね。性別でみると多くは男の子でした。

野球やサッカーのスポーツ人口が多いのも影響しているとは思いますが、今回挙げたスポーツは要注意です。腰痛の症状があれば速やかに整形外科に受診してください。

Diagnosis of Radiographically Occult Lumbar Spondylolysis in Young Athletes by Magnetic Resonance Imaging

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23136176/

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