五十肩の経過は長め?短め??

➡️➡️基本的に経過は「長め」(*_*)

40歳〜50歳くらいになって、肩が痛くなったり動かなくなったりするような症状を『五十肩』と言うことがあります。
近年ではMRI を代表とした検査機器の発達により、昔はわからなかった肩の病気もだいぶ診断がつくようになりました。
最近テレビなどで紹介される腱板断裂などは検査技術が上がって判明した病気です。
しかし、MRI検査などを行っても肩の痛めた部分がよく分からないものがあります。このような場合、五十肩と言われたりします。(昔は五十肩と言われていたものでも、実は腱板断裂だったり…)
昔より『五十肩』と診断されるものは減ってきています。

『五十肩』は、50歳前後で検査をしても痛みや肩が挙がらない原因がはっきりしない状態をいいます。「肩関節周囲炎」とも言われます。

40歳〜60歳の女性に多く、非利き手に多発、両肩に出る割合は20%です。

《経過》
肩の中に何かしらの炎症が起こる→痛み→肩を動かさない→硬くなっていく。
徐々に治っていきますが、1年〜2年かかる場合もあると言われています。

ただ、治るまでの期間、ずっと同じ症状ではないことも報告されています。

① 痛くて動きづらくなる時期…10〜36週
② 痛みが治り動かなくなる時期…3〜12ヶ月
③ 徐々に動き出す時期…数ヶ月〜数年

①〜③の経過を経て治っていくそうです。ただ、それぞれの期間のばらつきは多いようです。

〈五十肩は動かせば治るの?〉

➡️➡️”時期によりけり”

五十肩の治療は、3つの時期に合わせながらリハビリを行うことが重要です。

①の時期
・痛みが強い…薬や注射
・あまりにも痛みが強い場合…三角巾で固定
※無理に動かすようなリハビリを行うと逆効果。
※この時期が終わらないと次の時期に移行できません。

②の時期
・痛みが無くなってきた時期から徐々に動かしていきます。
*理学療法士は①の時期でも、肩以外の部分を動かしたりはします。
※注意※
痛みが無くなってきても、無理やり動かすと痛みが出る場合があります(*_*)
座ったり立った状態で肩を挙げると、腕の重みで挙げづらいので、仰向けの状態で両手を組み、痛くない側の手でリードして挙げていくと効果的です♫

痛みがなくなり硬くなった時期からは、肩が徐々に動いてくるので、リハビリでも肩の関節を動かしていきます。この時期にくるとゴールが見えてきます(•‿•)

《五十肩の治療で大切なこと》
・治っていくまでの過程を理解する。
・時期に合ったリハビリをする。
・治療期間が長いと認識→気持ちが楽に♫

他に原因がない状態を五十肩といいます。
肩が痛い・挙がらないときは、まず整形外科で検査し原因を探ることが大切です(^_^)

引用

1)B Reeves The natural history of the frozen shoulder syndrome

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/1198072/

2)J J Warner et al. Arthroscopic release for chronic, refractory adhesive capsulitis of the shoulder

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/8986657/

3)B Shaffer et al. Frozen shoulder. A long-term follow-up

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/1624489/

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