➡️➡️『12.6倍』増し!!(T_T)
このブログでも何度も紹介している「発育期腰椎分離症(腰の疲労骨折)」。
発育期腰椎分離症…疲労骨折の状態なので無理をして運動を続けると、完全に骨折してしまうことがあります。そうなると、元に戻る可能性はかなり低くなります。
好発部位は、「関節突起幹部(腰の骨:左右に2箇所)」。
そのため腰の疲労骨折は、左右どちらなのか、それとも両側なのかを見極める必要があります。これは MRI 検査や CT 検査で確認できます♪
今回は「片側の腰椎分離症が起こった場合、分離していない側のストレスは増加するか?」を調べた研究を紹介していきます♫
《対象》
・左片側の腰椎分離症の方
《方法》
・有限要素解析…実際の患者さんの CT 検査のデータを用い、PC上で骨を再現し強度を確認するもの。
・PC上で対象患者の腰のモデルを作り、その中で腰を①曲げる②反らす③回して、反対側の関節突起間部にかかる負担を調査。
《結果》
腰を回す→分離していない側…『12.6倍』も多くの力が加わる!!
腰椎分離症は左右どちらかか、両側に起こる場合があります。
患者さんに腰痛の具合を聞くと、最初は片側が痛かったけれど、そのまま部活を続けていたら反対側も痛くなってきた(T_T)検査をしたら、両側の腰の疲労骨折だった。。。ということもあります。
《まとめ》
今回の研究から、片側の疲労骨折だからといってそのままスポーツを続けると、腰を動かすたびに反対側の腰椎に「12.6倍のストレスがかかる!」ということがわかりました。
…両側の疲労骨折に移行してしまうのも、うなずけますね。
スポーツをしていて腰痛が出ている場合は、早めに整形外科を受診することをオススメします(^_^)
早期発見が治療成績に影響します!
スポーツの腰痛は注意が必要です!!
引用
Koichi Sairyo et al. Athletes with unilateral spondylolysis are at risk of stress fracture at the contralateral pedicle and pars interarticularis: a clinical and biomechanical study
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15722292/
西川整形外科ホームページ: http://www.naoso.com/