立ち上がりテストでわかる“隠れ腰の不安定性”のお話
こんにちは、理学療法士の杉浦です。
今日は、腰の「隠れた不安定性」を見つけるヒントになる、ちょっと面白い研究をご紹介します。
目次
立ち上がりテストって何?
「5回立ち上がりテスト(5R-STS)」という検査があります。
肘掛けのない椅子に座って、腕を胸の前で組んだまま、できるだけ速く立ち上がって座る動作を5回繰り返すだけ。
時間が22秒以上かかると「腰や脚の機能がかなり落ちている」サインになります。
座っていると腰は不安定になりやすい?
研究によると、変性腰椎すべり症(腰の骨が少し前にずれる状態)の人を調べたところ、
このテストで遅かったグループは座った姿勢のときに骨のずれが一番大きく、後ろに丸まりやすいという特徴がありました。
さらに面白いのが、座位のX線写真と仰向けのMRIを比べると、不安定性がよく見えるということ。
立ったまま前屈・後屈を撮るよりも、座って荷重がかかった状態と、仰向けで力が抜けた状態の差を比べる方が、腰のぐらつきがはっきりするんですね。
日常生活での注意ポイント
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荷物を持ったまま長く座ると、不安定な腰には負担がかかります。
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「立ち上がるのが遅い」「腰がグラっとする」感じがある場合は、腰の安定性を高める運動が必要かもしれません。
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柔軟性も大事ですが、筋肉でしっかりコントロールしながら動かす柔らかさが、腰痛予防にはもっと大事です。
引用文献
Wang K, Wang S, He D, Xu L, Wang H, Ma T, Zhou Q, Lv F, Wang Y.
Radiographic evaluation of 5-repetition sit-to-stand test-induced low back pain in degenerative lumbar spondylolisthesis: identifying segmental instability.
BMC Musculoskelet Disord. 2022;23:912. doi:10.1186/s12891-022-05761-0