▶️発育期腰椎分離症の腰痛は休むと治る?

→→腰痛は徐々に良くなる♪

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さて今回は、腰の疲労骨折『発育期腰椎分離症の腰痛』について紹介していきたいと思います♪

この論文は、当院の理学療法士(大山隆人)が書いたものです。発育期腰椎分離症の方には腰痛の症状があります。。多くの方は運動中に腰が痛くなり、受診されます。
発育期腰椎分離症の診断がつくと、腰椎(腰の骨)を治すための「コルセット」を製作し、「コルセット療法」を開始します。この時、運動(スポーツ)は中止しなくてはいけません。。。

「それで腰痛はよくなるのか?」と、思いますよね??
安心して下さい!
腰痛自体は「コルセット療法」を始めて、1ヶ月程度経過すると消失してきます♪

それでは早速、大山PTの論文を紹介していきたいと思います。

『発育期腰椎分離症の腰痛と、その他の腰痛症の患者さんの腰痛の変化』を調査しました。
驚きの結果にご注目です!!

《対象》
・発育期腰椎分離症の方…47名
・その他の腰痛症の方…31名
・いずれも10〜17歳(成長期の子ども達)

《痛みの評価方法》
①動いている時の腰痛
②立っている時の腰痛
③座っている時の腰痛
それぞれを、これまで経験したことのない痛みを10、全く痛くないを0として、痛みを数字化し評価。これを初診時と1ヶ月後に行う。

《結果》
初診時:発育期腰椎分離症の腰痛
①4.7
②2.3
③2.4
初診時:その他の腰痛症
①5.1
②3.8
③4.1
腰痛の強さをみると、発育期腰椎分離症の腰痛は①では痛みが強いけれど、②③の痛みはそうでもないところが特徴です。対してその他の腰痛症は①〜③全ての場面で痛いのが特徴です。

そして加療後1ヶ月、①〜③時の腰痛が全て0になった割合は、発育期腰椎分離症では、61.7%。その他の腰痛症では、35.5%でした。
発育期腰椎分離症の腰痛の方が治療効果が出やすい、という結果になりました。

発育期腰椎分離症は腰椎の疲労骨折ですから、他の腰痛症よりも痛みが強い印象があると思います。
しかし今回の結果だけみると、その他の腰痛症と比べて、腰痛の程度は軽そうにみえてしまいます。スポーツ(運動)を休むことで、腰痛の軽減する速度が早いのも特徴です。

ここで大切なポイント!!
「腰痛があるんだけど、運動している時だけしか痛くなくて、授業中は大丈夫なんだよね〜」とか、「運動中は痛いけど、3〜4日休んだら腰痛が日に日によくなった。でも、また再開したらやっぱり痛い。。。」
そういう方は一度整形外科でMRI検査をして、腰椎の疲労骨折の有無を確認してみては?
軽症な腰痛と思っていたら、実は疲労骨折だった(T_T)ということも…

最近は、足の疲労骨折よりも腰の疲労骨折の方が多いとも言われています。成長期で、スポーツをしていて、しかも腰痛がある方(子供)はちょっと注意してみてください。

引用

大山隆人ら, 成長期腰椎分離症患者の臨床経過に関する検討. 2017. 第52巻 第2号 医学書院

https://webview.isho.jp/journal/detail/abs/10.11477/mf.1408200755

 

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