「腰の疲労骨折の患者さん、腰痛はスポーツ休めば治るのか? 続けているとどうなるのか?」

当然……➡休めば痛みは良くなる(^_^)

➡休まないと痛みは続く(*_*)

このブログでも何度も紹介している「腰の疲労骨折」についてです。

多くの患者さんはスポーツをしています。そして、成長期の中高生に多い病気でもあります。

部活やクラブチームに所属している人も多く、疲労骨折と診断されても「休むのは。。。」という方も少なくありません。

疲労骨折なので、基本的にはコルセットをしっかり装着し休む、というのが早期回復につながり、悪化させない方法でもあります。

しかし、どうしても休めない子もいます。そのような子達の経過をたどった調査報告を紹介します。

 

《対象》

・サッカーをしている子 57名

(骨シンチグラフィーという検査で疲労骨折と診断)

・4つのグループ(①〜④)に分ける。

① コルセット装着、3ヶ月サッカー中止

② コルセット無し、3ヶ月サッカー中止

③ コルセット装着、サッカー続ける

④ コルセット無し、サッカー続ける

①②はサッカーを中止していたので、3か月後の痛みが全くないという方が96.8%でした。

対して運動続けた③④は 、痛みが全くないという方はわずか0.08%。残り99.92%は痛みが続いている状態でした。

しかも、そのうち約24%が強い痛みのせいで運動が困難になっていました。

このことから、

『運動中止すれば痛みはなくなり、続けると痛みは続く』。そして、スポーツができなくなるくらいの腰痛が出ることもある、ということがわかります。

 

疲労骨折の場合、スポーツをし続けると骨折してしまうことがあります。そうならないように、「コルセットをしてしっかり休むこと」が治療の第一選択となります。

運動を続けると骨折してしまう可能性があり、将来的に腰痛が悪化し、痛みのために運動することが困難になってしまう可能性もあります。

そうなってしまっては本末転倒ですよね。

運動は中止し、しっかりと治療を受けることが望ましいと思います。

臨床現場において、腰の疲労骨折が判明するとスポーツを休まなくてはいけないので、落ち込む方を沢山みてきました。スポーツを休むのは辛いことですが(僕も経験あります⤵)、先のことまでよく考えて治療方針を決めていきたいですね♫

引用

Georges El Rassi et al.  spondylolysis in pediatric and adolescent soccer players

http://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16093537/?from_single_result=Lumbar+Spondylolysis+in+Pediatric+and+Adolescent+Soccer+Players+Georges+El+Rassi%2C%2A+MD%2C+Masakazu+Takemitsu%2C%2A+MD%2C+Patarawan+Woratanarat%2C%2A+MD%2C+and

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『低出力超音波』って発育期腰椎分離症に効果的??

➡️➡️効果的、のようです^^

「低出力超音波療法」というものがあります。
(以前紹介した「超音波療法」と比較し出力が低い)
超音波療法は2W/cm2ですが、低出力超音波は30mW/cm2程度なのでかなりの低出力となります。近年この低出力超音波療法が骨折の治癒を促進すると報告されています。

今回はスポーツ腰部障害の中でも症例数の多い、「腰の疲労骨折に対して低出力超音波療法は有効か?」を検討した報告(1)を紹介します♪

〈対象〉
・15名の腰の疲労骨折患者
(対象となった方々は骨折が進行し、骨が治りにくいタイプとCTで診断済)

① 低出力超音波療法を行った…6名
② 通常の治療グループ9名

・①は痛めた腰の部位→低出力超音波を毎日20分
・①②ともにプラスチック製の硬いコルセット装着・運動の中止。
・骨の状態確認をCTにて1ヶ月半ごとに撮影。

〈結果〉
②で骨が良くなったのは10%でした。対して①は66.7%でした!
①の平均治療期間は2.7ヶ月でした。

骨が治りにくい方々が対象ですが、明らかに『低出力超音波療法』の方が治療効果があるようです(^_^)
しかし、約3割の方々は低出力超音波療法をしても治りにくいという結果になりました。…悩ましい骨折ですね(*_*)

腰椎の疲労骨折は、早期発見することで治せる確率が高くなります。
成長期のスポーツ選手で腰が痛い場合は、早めに整形外科への受診をオススメします。万が一、疲労骨折でも早めの対処により予後が良くなると思います。
僕らもこの病気の患者さんに多く対応しています。最近ではただ休むだけでなく、リハビリテーションを行いながら治す方法もあります。
ただ、この病気の一番の治療目標は「痛めた骨を治すこと」なので、自分で勝手に判断してトレーニングなどはせず、専門の先生に診てもらうことが肝心です!

引用

(1)Hideyuki Arima et al. Low-intensity pulsed ultrasound is effective for progressive-stage lumbar spondylolysis with MRI high-signal change

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28391380/

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ドケルバン腱鞘炎重症化しやすい人は、腱鞘の中に〇〇がある?!

➡➡腱鞘の中に『壁(隔壁:かくへき)』がある!

「ドケルバン腱鞘炎」は手首の親指側に起こる腱鞘炎です。

このブログでも以前紹介しました。(以下の記事参照)

http://pain-physio.net/この動作で痛みが出たらドケルバン腱鞘炎 怪し/

http://pain-physio.net/ドケルバン腱鞘炎の方、手首のあの位置で親指を/

 

専門的な説明になりますが、ドケルバン腱鞘炎を起こす腱鞘には「2本の腱(長母指外転筋腱と短母指伸筋腱)」が通ります。→親指を伸ばしたりする働き

1)1つの腱鞘の中に2本の腱が入る。

2)五本の指の中で親指を使う頻度が多い。

上記の理由から、この部分に腱鞘炎が起こりやすい、と考えられます。

出産・閉経後の女性に起こりやすいと言われていて、男性より女性に多くみられる腱鞘炎です。まだ原因の判明はしていませんが、女性ホルモンが影響している可能性があるとも言われています。http://pain-physio.net/女性に◯〜◯倍多い ドケルバン腱鞘炎/

〈ドケルバン腱鞘炎の治療の流れ〉

リハビリテーション→症状が寛解しなかった場合→注射→手術

〈手術〉

患部の腱鞘を切開し、腱鞘内にかかる圧を逃がすような措置。

何度注射をしても変わらない、手術に至るような場合はドケルバン腱鞘炎の重症化といえます。

重症化に関わる要因として、腱鞘内に『壁(隔壁:かくへき)』がある場合に起こりやすいといわれています。

1つのトンネルに2本の腱が入るだけでなく、その腱と腱の間に壁が存在するため、より負担がかかると考えられます。

そしてこの『壁』は、実に70%以上の方にあるとも報告されています(1)。 『壁』がないのが正常なのに、これではどちらが正常かわかりませんね(*_*)

しかも厄介な事に、この『壁』を外側から判断することは出来ないのです。

手術をすれば腱鞘の中を見れるので『壁』の有無を判断できますが、全ての方に施術するわけではありません。

近年、手術以外で『壁』を見る方法が報告されました。それは「エコー検査」です。これにより、壁の有無を確認出来るようになりました(2)。

僕も臨床でエコーを使っているので、患者さんの 腱鞘内の壁を確認しています。壁の有無だけではなく、炎症により腱鞘が厚くなっているかなどの判断もできます。

エコー導入前は100%不可能でした!

最近では、エコーで壁の有無を早めに確認し、もし壁があった場合は早いうちから装具療法を勧めたり、症状が変わらない場合は早めに医師と相談するようにしています。

また、患者さんにも予め腱鞘内に壁があることを伝え、重症化を防ぐため日常生活で無理をしないようにしてもらっています。

「腱鞘炎」なので、痛みをこらえてそのまま使ってしまい、症状が悪化する方も少なくありません。

まず、自分はどのタイプのドケルバン腱鞘炎なのかを把握してもらう事が、治療の第一歩になると思います。

※負担がかかる動作(ドケルバン腱鞘炎)についても以前記事を書いているので、参考にしていただければと思います♫

引用

(1) PASUK MAHAKKANUKRAUH* AND CHANINTR MAHAKKANUKRAUH  et al. Incidence of a Septum in the First Dorsal Compartment and Its Effects on Therapy of de Quervain’s Disease Clinical Anatomy 13:195–198 (2000)

 

(2) Soo-Jung Choi et al. de Quervain Disease: US Identification of Anatomic Variations in the First Extensor Compartment with an Emphasis on Subcompartmentalization Radiology: Volume 260: Number 2

 

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指が引っかかる『ばね指』患者さんの腱は厚い?薄い?

➡➡引っかかる腱の部分が〈厚く〉なる!

以前紹介した『ばね指』ですが、指を曲げる時に引っかかって伸びづらくなってしまうのが特徴で、中高年以上の女性に多いと言われています。

引っかかってしまうのは指を曲げる「腱」です。

この腱と腱とを押さえる「腱鞘」のところで引っかかってしまいます。

今回は、「バネ指で引っかかってしまうような患者さんの腱は、通常の腱と比較して厚い?」かを超音波診断装置(*産婦人科で赤ちゃんを確認するときに使用するエコーです)で検討した貴重な報告があったので紹介します♪

《対象》

・ばね指と診断された41名。

(男性10名・女性31名)

・平均年齢 57.3歳(範囲25~81)

・平均症状持続期間 8.4ヶ月。

《方法》

超音波診断装置(エコー)で、引っかかっている部分の腱の厚さと腱鞘の厚さを確認。比較材料は、引っかかってない側の手の腱と腱鞘の厚さ。

《結果》

引っかかってる側の「腱鞘」は44%に肥厚(厚くなっている)が認められた。

「腱」の厚さは、ばね指側の腱 平均4.3mmに対し、そうではない側 平均3.7mmでした。その差が0.6mmもありました。指の腱は細いので0.6mmというと、かなり差がある!と考えられます 。

ばね指は、腱と腱鞘が厚くなってしまうことで、「狭くなったトンネル(腱鞘)に、厚くなった腱が入って引っかかる」という現象が起こっているのです。

《治療》

以前紹介した『ばね指のストレッチ』を参考にしてみて下さい♪

http://pain-physio.net/『ばね指』の注射・手術前に試してみる価値あり/

http://pain-physio.net/ばね指ストレッチ「親指」はどうするの?/

 

メカニズムを知って適切な治療を行うことで、症状改善につなげられると思います(^_^)

引用

(1)Hae-Rim Kim et al. Ultrasonographic assessment of clinically diagnosed trigger fingers

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「電気を当てると筋肉がつく」ってホント?

答え:電気の種類によってはつきます^^

電流療法の種類

電流療法には、痛みを取るために行うものや、筋肉を動かすために行うものがあります。それぞれ痛みを認識する神経と筋肉を動かす神経は別なので、電流療法を行う際は、電気の周波数を変える必要があります。痛みに対して行う際は、急性痛には100〜200Hz、慢性痛には 1〜10Hz、15〜30Hzで治療します。筋肉を動かす神経も存在します。 筋肉を動かすために刺激する電気は 低周波だと20〜80Hzと言われています。最近流行っている〜パックなどは20Hzのようです。

電流療法で筋トレ

この周波数の電気を筋肉に流すと筋肉が動きます(収縮する)。電気の力で動かしているので無意識に筋肉が収縮します。筋肉が痙攣している感覚と似たようなものです。無意識にでも筋肉は収縮しているので、筋肉を使っている状態になります。 また電気の力を増していくと筋肉の収縮はより強くなり、無意識に筋肉トレーニングを行っている状態です。通常の筋肉トレーニングは、自分の力で筋肉を収縮させて筋肉に刺激を入れて鍛えますが、電気で筋肉を刺激しても同じくトレーニングになります。このことから「電気刺激によって筋力トレーニングは可能」といえます。

電流療法を使った筋トレ方法

筋肉の収縮方法には大きく3種類あります。

① 筋肉が縮みながら働く状態(等張性収縮)。肘を曲げていくと二の腕の力こぶができますが、この時の力こぶの筋肉の働き方を言います。

② 筋肉の長さは変わらないけれど筋肉が働いている状態(等尺性収縮)。これは腕相撲をしている時に、相手と自分が同じ力の場合、関節の動きはないけれども筋肉はしっかり力が入っている状態です。③ 筋肉が働きながら伸びていく状態(遠心性収縮)。これは腕相撲していて負けそうになる場合、筋肉が頑張りながらも二の腕の筋肉が伸ばされていく状態です。

さて、この3種類の筋肉収縮方法でどれが一番トレーニングになるでしょうか?

答え

➡③最後の筋肉が頑張りながらも伸ばされていく状態:遠心性収縮 です。

初めは安全な負荷から行っていき、慣れてきたら負荷を上げて遠心性収縮を少し出すようなトレーニングが筋力アップには重要です。

ここで電気の話に戻りますが、電気刺激を入れると筋肉は収縮します、肘を曲げた2の腕の状態になります(長い筋肉が短くなるような働き)。これでも筋肉トレーニングにはなりますが、先ほどお伝えした筋肉トレーニングには遠心性収縮が効果的なため、「電気刺激+遠心性収縮トレーニング」を行うことが効果的です♫

〈方法〉

電気刺激を入れた筋肉が縮むのとは逆方向に筋肉を自ら伸ばしていく。そうすると、結果的に筋肉は遠心性収縮になります。

(例)腹筋の電気刺激療法を行うと腹筋が働くので、体はお辞儀方向に動きます。この時に自分で少し胸を張る、お腹を伸ばすように頑張ると腹筋の遠心性収縮が得られます。ただ電気を当てて腹筋がピクピク動いてるよりも、胸を張って姿勢を整えているだけでもより効果的なトレーニングになるのです。

皆さんも経験者だと思いますが、腹筋トレーニングは辛いです。頭をぎゅっと起こして体を持ち上げなくてはいけないので、 首に負担がかかります。また、骨粗鬆症を起こしていると、通常の腹筋トレーニングだと背骨を痛めてしまう、場合によっては圧迫骨折起こしてしまうことすらあります。

電気刺激を利用して腹筋トレーニングをすることで、トレーニング効果を変えることなく、トレーニングによる怪我のリスクを減らすことができます。

「筋力トレーニングをするための電気刺激療法」は、リハビリテーションの世界では昔からある方法です。手術後で患部を動かせない時に、電気刺激を行い筋肉を落とさないようにしてきました。現在もリハビリテーションの分野で、そのような患者さんに対して使っています。

しかし患者さんでなくとも、電気刺激療法による筋力トレーニングは「安全で効果的」なので是非使ってみてください(^_^)

*ペースメーカーを使用している方は電気療法は行えないのでご注意ください。

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『電気治療』って本当に痛みに効くの?

答え:しっかりと痛みの状態を把握して、適切な電気を当てれば効果的です。

電気療法(電流療法)は、昔から行われている治療法です。肩こりなどに低周波治療器を使ったことがある方もいるのでないでしょうか?

電流療法といっても、多々あります。馴染み深いのは、「痛み」に対して行う電流療法だと思います。しかし痛みだけではありません。
「関節の動きを良く」したり、「筋力を強化」したり、「神経に刺激」を入れたり。また、非常に微弱な電気を流すことで「体の傷んだ部分の修復が促進」する電流治療もあります。

全て電気ですが「何の症状に対して行うか?」が重要です。電気には、周波数(ヘルツ:Hz)というものがあり(電気振動が1秒間に繰り返される現象)、対象によって周波数を変えて治療を行います。

《低周波》
低い周波数という意味で、1000Hz以下の周波数をいいます。 (中周波 1001〜10000Hz、高周波10001Hz以上)
超音波治療器は「高周波」を利用しています。

さて「痛み」に対しては低周波を使います。痛みは、傷めて間もない痛み(急性痛)と痛みがずっと続いている(慢性痛)に分けられます。

急性痛の代表例は、捻挫してすぐに起こるズキズキした鋭い痛みです。慢性痛は鋭い痛みではないけれど、重いようなだるいような痛みが数ヶ月単位で続く痛みです。どちらも「痛い」のは変わりないですが、痛みの「質」が違います。
質が違うということは、痛みを感じている神経が違います。急性痛の特徴は鋭い痛みですが、これはAδ線維(太めの神経)という神経によって感じます。それに対して慢性痛はC線維(細めの神経)という神経によって感じます。急性痛と慢性痛で感じる神経が違うので、電流療法もどの神経に向けて治療するかでヘルツを変えて行います。

〈急性痛〉
100~200Hzで治療

〈慢性痛〉
1~10Hz、15~30Hzで治療

同じ痛みでも周波数が全く違います。「痛いから低周波」ではなく、低周波の中でも「どの周波数が自身の痛みに適当かどうか」が重要です。

日々リハビリで当てている電気ですが、使い方によって効果が変わってくるので、是非今使っている電気の周波数を確かめてみてください♫

参考文献
物理療法マニュアル
嶋田 智明ら

https://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=219001

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腰椎疲労骨折は『再発』しますか?

答え:再発するときがあります(TT)

『腰椎の疲労骨折』はスポーツをしている学生がなりやすい病気です。MRIで確定診断をしてもらい、治療は数ヶ月間の装具療法(プラスチック製の硬いコルセット)を行います。その間、スポーツや体育も中止するため、体力低下が起こります。

これまでの報告では運動を長期間休むと、最大酸素摂取量(全身持久力の指標)、筋力そしてパフォーマンスが低下すると言われています(1,2,3)。学生時代に部活を引退してから数ヶ月後の体育祭で、体力低下を経験した方も多いのではないでしょうか?

1週間程度の休みならまだしも、数ヶ月間に及ぶ休みはスポーツ選手にとっては致命的です。なるべく体力低下を防ぎたいところですが、疲労骨折も治さないといけません。『骨の治療とスポーツ復帰』は相反するゴールなので、ここが腰の疲労骨折を治療していく上で難しい点になります。

また、しっかり治しても再発することがあります。これまで再発に関して報告は少なかったのですが、2017年の酒井先生の論文で「再発率は26.1%!」と報告されました(4)。4人に1人が再発….僕は、この数字を見て驚愕したのを覚えています。

せっかく休んで治療して治ったと思ったら再発(TT)本人、家族はガックリされると思います。
再発についての原因はまだはっきりしていませんが、我々はこの再発率を少しでも下げることを目標に日々、腰の疲労骨折のリハビリテーションに取り組んでいます。

少しでも再発を防ぐために、筋肉の柔軟性の向上や体力をなるべく低下させないことが必要と言われています。
腰の疲労骨折治療の2〜3ヶ月間を「柔軟性をあげるリハビリテーションを行えるまたとない機会!」(発想の転換です♫)と説明して、患者さんのモチベーションをあげていきたいです(^_^)

(1)Martin WH Ⅲ, et al.Effects of physical deconditioning after intense endurance training on left ventricular dimensions and stroke volume

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/2937829/

(2) Houston ME, et al. Interrelationships between skeletal muscle adaptations and performance as studied by detraining and retraining

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/420018/

(3)Hortobagyi, et al.The effects of detraining on power athletes

https://insights.ovid.com/medicine-science-sports-exercise/mespex/1993/08/000/effects-detraining-power-athletes/8/00005768

(4)Sakai et al., Conservative Treatment for Bony Healing in Pediatric Lumbar Spondylolysis. SPINE Volume 42, Number 12, pp E716–E720

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27755499/

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『腰椎の疲労骨折』って治るの?

答え:軽症の場合は適切な治療で治る可能性が高いです

腰椎の疲労骨折・・小学生から高校生ぐらいまでのスポーツをしている方に起こる腰の病気です。

この腰の疲労骨折の呼び方はいくつかあります。

「発育期腰椎分離症」「成長期腰椎分離症」「腰椎疲労骨折」「初期分離症」などは同じ病態です。

最近は磁気を使った検査機器「MRI」が普及して、これに伴い腰の疲労骨折を診断しやすくなりました。

疲労骨折を起こす部位:

腰には五つの積み木のような骨があり、一つ一つを「腰椎」といいます。このひとつの腰椎の中に関節突起間部という場所があり、この部分が疲労骨折を起こします。

『疲労骨折はなぜ起きる?』

疲労骨折を起こす部分に力学的なストレス(負担)がかかり続けるから。

※ストレス・・腰を反ったり、回したりすることと言われています(1)。

腰の疲労骨折を起こす方の多くはスポーツをしています。日常生活以上のストレスが持続的にかかった場合に疲労骨折が発生する、と考えられています。

~腰の疲労骨折の診断までの流れ~

腰痛症状が出てスポーツ活動が難しくなった場合に、整形外科でレントゲンや MRIを撮影することが診断の一歩になります。レントゲンだけで疲労骨折の発見は難しいところです。レントゲンを撮影して問題ないからと言って安心できません。

MRI 撮影すると疲労骨折がある場合、しっかり画像上にうつってくれるので診断がつきます。

まず MRI で疲労骨折部分を把握し、 その後はどの程度骨が負担かかっているか?を確認する必要があります。

これについては MRI では難しいので、 CT 撮影を行います。 CT 撮影すると、骨には全く異常がない場合と少し亀裂が入っている場合、亀裂が明らかに分かる場合、完全に骨折してしまっている場合といった病態が把握できます。

CT により骨の状態が確認できたら、いよいよ治療に入ります。

~治療~

『装具療法』と言って腰にコルセットをつけます。しかし腰痛などで使う布製コルセットではなく、プラスチック製の硬いコルセットを使用します。硬いコルセットなので普通のものと比べ、腰を反ったり回したりという動作をより強固に制限することができます。

疲労骨折の程度にもよりますが、コルセットによる治療を2〜3ヶ月間続けます。この間スポーツ、体育などは中止します。スポーツ選手にはかなりストレスのかかる治療になります(*_*)

コルセット療法を行うと、CTで骨には全く異常がない場合と少し亀裂が入っている場合は94%、骨の亀裂が明らかに分かる場合で64%の確率で治ると報告されています(2)。高い確率で治るのでしっかり治していただきたいです。

腰の疲労骨折は、早い段階で見つかれば治せる腰痛なので、整形外科でしっかり診断してもらい病状を把握して、適切なリハビリテーションを受けてください(^_^)

引用

(1) Sairyo K, Katoh S, Sasa T, Yasui N, Goel VK, Vadapalli S, et al. Athletes with unilateral spondylolysis are at risk of stress fracture at the contralateral pedicle and pars interarticularis: a clinical and biomechanical study. Am J Sports Med. 2005;33(4):583-90.

(2) Sairyo K, Sakai T, Yasui N, Dezawa A. Conservative treatment for pediatric lumbar spondylolysis to achieve bone healing using a hard brace: what type and how long?: Clinical article. J Neurosurg Spine. 2012;16(6):610-4.

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『超音波治療』ってなんですか?

『超音波治療』は、リハビリテーションでよく行われる物理療法機器です。
物理療法・・体に物理エネルギー(温熱、寒冷、電気刺激、光線、その他)を加えること で、生理的生化学的変化を起こし、血液循環の改善、筋の緊張や痛みを除去、軽減するものです。リハビリに行くと腰に電気かけたり、痛いところを温めたりするあの治療です。


その中でも、「超音波って何?」という質問をよく受けます。

超音波・・高周波に位置付けられています。高周波って?ですが、電気振動が1秒間に繰り返される現象のこと周波数(ヘルツ)で表されます。例えば4ヘルツは、1秒間に電気振動が4回行き来することです。よく低周波という名前は聞いたことある方もいると思いますが、低周波は100ヘルツ以下を言います。

高周波は低周波より高い周波数で 3万ヘルツ以上を高周波としています。ここで超音波ですが、超音波はなんと1Mヘルツから3Mヘルツです。メガです!1秒間に100万回から300万回の電気振動を起こします。まさに『超』です。
そして超音波はこの周波数を使い、細胞を振動させる作用により温熱効果をうみます。1秒間に100万回細胞をマッサージされている状態です。人の手では作り出せません。
我々理学療法士はこの超音波を使い、人間業では到底できないこと(短時間で筋肉や組織の温度を上げる)を治療に応用しているのです。

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〇〇〇衝撃波療法は慢性腰痛に効果的!

答え:拡散型衝撃波療法 *1

『拡散型衝撃療法』はテニス肘や足底腱膜炎など、腱炎や石灰沈着性腱板炎に対して有効な治療と言われています。

これまで我々も腱炎に対して行なっていて、効果を認識しています。しかし、国民病とも言われる慢性腰痛症に対してはあまり報告がなかったのですが、今回「慢性腰痛症に対して拡散型衝撃波療法は効果的かどうか?」を検討した報告(1)があったので紹介します♪

今回紹介する報告は、「コアトレーニング+拡散型衝撃波療法」を行なった結果を調査しています。

対象:52名(腰痛患者)

40名が同性…平均年齢53.45歳

※慢性腰痛ので3ヶ月以上腰痛が続くもの

※坐骨神経痛などの症状を有している方は除外

方法:

衝撃波療法を週2回5週間→合計 10回

腰痛を訴えている部位に衝撃波を当てる。

評価項目:

①痛みの強さ

②日常生活の障害度など

結果:

①②ともに改善。

①ついては、最初の時点で visual analog scale*2 で4.4➡2.7まで下がっています。

5週間の治療でこれだけ①が改善するのは「効果がある!」と言って良いと思います。

『拡散型衝撃波療法』を導入している施設はまだまだ少ないですが、適例であれば試してみるのもいいと思います。

《注意点》

今回の調査では「コアトレーニング」といった運動療法も同時に行なっています。 今回の論文通りで治療するなら、衝撃波療法に加えてコアトレーニング(運動療法)も併用しなければいけませんね。

腰痛の治療は様々です。個々の症状に合った治療を、整形外科の先生や理学療法士と相談して進めていただければと思います(^_^)

*1 https://www.sakaimed.co.jp/rehabilitation/physio-therapy/pressure_wave/physioshockmaster/

*2 VASとは、Visual Analog Scaleの略であり、目的としては痛みの強度を測定するものである。 また、視覚的評価スケールとも呼ばれる。 紙に10cm(100mm)の直線を書き、その左端に0、右端に100の数値を記入した測定スケールを用意する(10ごとに数値を記入する場合もある)右端の10はこれまで経験したことのない痛み、左端の0は全く痛くないと設定し記載してもらいます。

引用

(1)Karolina Walewicz et al. The Effectiveness Of Radial Extracorporeal Shock Wave Therapy In Patients With Chronic Low Back Pain: A Prospective, Randomized, Single-Blinded Pilot Study

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31806944/

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1年以内に腰痛が起こりやすい体の特徴《その3》

➡➡ももの裏の筋肉が硬い

腰痛の生涯有病率は84%とも言われています。腰痛を経験した方もこれまで多くいると思います。そして、何度も腰痛を繰り返される方も少なくないと思います。
今回(シリーズ3)は、どのような体の状況だと腰痛が起こりやすいかを調査した論文(114本)から紹介します。

12ヶ月間で腰痛が起こった方々の、体の特徴を調査しています。

調査項目
・腰の柔軟性
・ももの筋肉の柔軟性
・腰周りの筋力
・腰の骨の状態など

結果
ももの裏の筋肉が硬い→腰痛が起こしやすい!

ももの裏の筋肉を「ハムストリングス」と言います。このハムストリングスは、お尻から腿の裏を走っていて、 肉離れが多い箇所としても有名です。この筋肉が硬いと、お辞儀をした時にももの裏が突っ張ったりします。よく体が硬いね、と言われる方でここの筋肉が硬いことが多いです。

以前から腰痛の方は「ハムストリングスが硬い」と言われていました。
なぜか?→ハムストリングスは骨盤についている→筋肉が硬い→骨盤の動きを制限→ 骨盤の動きが制限→腰椎(腰の骨)の動きも制限→腰をそることが難しくなる→腰痛を引き起こす(*_*)

腰の反りが少ないと腰痛を起こす可能性が高くなります《その1》。今回お伝えした《その1》から《その3》は、1つでは問題がなくても、何かしらの形で繋がっていて症状を引き起こす、ということです。

リハビリではこれらの要因を少なくする取り組みが必要です。ですが、この特徴1〜3を覚えてもらい、自分の体をセルフチェックして、腰痛が起こる前に早めに対処すること!!これが一番の腰痛予防になると思います(^_^)

引用

Sean G Sadler et al., Restriction in lateral bending range of motion, lumbar lordosis, and hamstring flexibility predicts the development of low back pain: a systematic review of prospective cohort studies

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5418732/

(2)Adams MA, Mannion AF, Dolan P. Personal risk factors for first-time low back pain. Spine (Phila Pa 1976). 1999;24(23):2497–505.

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1年以内に腰痛が起こりやすい体の特徴《その2》

1年以内に腰痛が起こりやすい体の特徴《その2》

➡➡腰の側屈(横まげ)が硬い

腰痛の生涯有病率は84%とも言われています。腰痛を経験した方も多くいると思います。そして、何度も腰痛を繰り返される方も少なくないと思います。

今回(シリーズ2回目)は、どのような体の状況だと腰痛が起こりやすいか、を論文(114本)調査した報告を紹介します。

それらの論文から12ヶ月間で腰痛が起こった方々の体の特徴を調査しています。

調査項目

・腰の柔軟性

・ももの筋肉の柔軟性

・腰周りの筋力

・腰の骨の状態など

結果

腰の側屈が固い→1年以内に腰痛→可能性:大!

腰の側屈とは……立った状態で、手を腿の外側につけて(起立の姿勢)、体を横に倒す。これが側屈です。

調査中(一年以内)に腰痛が起こった人は、この側屈の角度が硬かったとのことです。

《その1》で「腰の反りが少なくなると腰痛を起こしやすい」と紹介しました。

実はこの二つは共通点があって、腰の反りが少なくなったり側屈の角度が少なくなったりすると 、腰で受ける衝撃吸収能力が低下してしまうと言われています(2)。

ですから腰痛を起こしやすい特徴に、この2点が入っているのだと思います。

引用

(1)Sean G Sadler et al., Restriction in lateral bending range of motion, lumbar lordosis, and hamstring flexibility predicts the development of low back pain: a systematic review of prospective cohort studies

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5418732/

(2)Adams MA, Mannion AF, Dolan P. Personal risk factors for first-time low back pain. Spine (Phila Pa 1976). 1999;24(23):2497–505.

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1年以内に腰痛が起こりやすい体の特徴《その1》

➡➡《その1》立っている時の腰の反り→少ない

腰痛の生涯有病率は84%とも言われています。これまでに腰痛を経験した方も多くいると思います。そして、何度も腰痛を繰り返される方も少なくないと思います。

今回は〈シリーズ 3回〉で、どのような体の状況だと腰痛が起こりやすいか、論文(114本)調査した報告を紹介します。

それらの論文を用い、12ヶ月間で腰痛が起こった方々の体の特徴を調査しています。

調査項目

・腰の柔軟性

・ももの筋肉の柔軟性

・腰周りの筋力

・腰の骨の状態など

結果

立っている→腰の反りが少ない→腰痛を起こしやすい!!

腰の反りが少ないとは…… 背骨は首(頸椎)、胸(胸椎)、そして腰(腰椎)で構成されています。

体を横から見ると、頚椎は若干前に反っていて、胸椎は逆に後ろに膨らんでいて、腰椎は前に反っています。S 字状になっているのが背骨の特徴です。

この腰椎の反っている部分が逆に反りがなくなっている状態、ちょっと腰が曲がったような状態の場合に腰痛を起こしやすいとのことです。

腰の反りが減少してしまう原因として様々なことが考えられます。例えば、背筋力の低下、 椎間板障害により椎間板が潰れてしまうことで反りが少なくなることもあります。

このような状態になると、腰を反らす時の動きが硬く感じられます。そのような時は、腰痛を起こす可能性が高いと思いますので、必要に応じて専門家に相談したほうよいと思います。

次回は《その2》について報告します。

*その3まであります(^_^)

引用

Sean G Sadler et al., Restriction in lateral bending range of motion, lumbar lordosis, and hamstring flexibility predicts the development of low back pain: a systematic review of prospective cohort studies

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5418732/

 

 

 

 

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学生が腰痛を起こしやすいスポーツは??

答え:バレーボール・野球・陸上・バスケットボールなどなど

前回、大学生までにスポーツをしていて腰痛を経験したことがあるのは、なんと64.6%!!と紹介しました。
スポーツと腰痛の関係は明らかです。ただ、スポーツ種目は数多くあります。どのスポーツが腰痛を起こしやすいか?を知っておくと、対処しやすいと思うので紹介(2)したいと思います(^_^)

1位:バレーボール
2位:野球
3位:陸上
4位:バスケットボール
5位:水泳
6位:剣道
7位:テニス
8位:サッカー

のようです。

『バレーボール 1位』でした。僕の患者さんでも、バレーボール(女子)をしている人に腰痛を訴える患者さんが多くいます。

意外だったのが、8位 サッカーです。学生の腰痛で多いのは腰の疲労骨折です。以前このブログでも、腰の疲労骨折を起こしやすいスポーツを紹介しました(1)。
そこでは、1位 野球で、2位 サッカーでした。
腰の疲労骨折の観点から考えると、サッカーは腰痛を起こす可能性があるスポーツなので注意が必要ですね。
いずれにせよ『スポーツと腰痛』は深い関係があるので、注意&予防をしながらスポーツに取り組んでください。

腰痛へのリハビリについては、今後紹介していきますので乞うご期待!です(^_^)

(1)

腰の疲労骨折を起こしやすいスポーツ種目の上位5つは?

(2)Mika Hangai et al. Relationship between low back pain and competitive sports activities during youth

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20051500

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大学生までに腰痛を経験するのは何%?

答え:50%!!(スポーツ経験者は64.6%)

腰痛は国民病と言われています。程度の差はあれど、殆どの方が生涯で経験するのではないでしょうか?

そんな腰痛を大学生までに経験するのはどのくらいか?を大規模調査した報告(1)をします。

僕は結果にビックリ(゚д゚)!しました。

〈対象〉

大学生4667名(男性 2620名、女性 2047名)

〈質問〉

①これまでの学生生活で腰痛が原因で学校を休んだことがあるか?

②腰痛を経験したことがあるか?

③腰痛のため競技を4週間休んだことがあるか?

などです。

〈結果〉

腰痛をこれまで感じたことある人

→スポーツしていない人 50%

→スポーツ経験者 64.6%

が腰痛経験あり。

大学生の時点で半数以上が腰痛経験ありという事は、若年期から腰痛が生じていることがわかります。 またスポーツ経験者は、普段から運動していない人よりも腰痛を起こす可能性が高いことが伺えます。

国民病と言われている腰痛ですが、なんと大学生までに多くの方が経験しているという事実には驚きです。

スポーツ選手だけではなく、スポーツをしていない成長期の子たちにも腰痛予防のストレッチや筋トレの指導は必要ですね。

引用

(1)Mika Hangai et al. Relationship between low back pain and competitive sports activities during youth

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20051500

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ばね指ストレッチ「親指」はどうするの?

➡➡「親指ストレッチ」もあります^^

前回、バネ指に効果的なストレッチを紹介しましたが、親指に対しての方法がなかったので、今回紹介していきたいと思います(1)♪

〈方法〉
①図のように右手の親指を曲げます(実際ばね指が生じている指は右の親指です)。
②左手の指でその指を抑えます。
③その抑えた指に向かってさらに右手の指を曲げます。

図の出典:千葉ら. ストレッチは弾発指に対する保存治療として有効である. 日手会誌(J Jpn Soc Surg Hand),第31 巻 第6 号 935-940,2015

〈頻度・回数〉
1 回30 秒以上,1 日10 回以上実施。
図2は力を入れるため、痛みが強い場合は図1のみ行う。
すべてのストレッチは痛みを許容できる範囲で行うこと。

他の指に比べて親指は治りにくい印象が強いです。注射や手術は大変なので、まずは簡単にできる『ばね指ストレッチ』を試してみてはいかがでしょうか??

引用

(1)千葉ら. ストレッチは弾発指に対する保存治療として有効である. 日手会誌(J Jpn Soc Surg Hand),第31 巻 第6 号 935-940,2015

 

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『ばね指』の注射・手術前に試してみる価値ありのバネ指〇〇〇〇〇!

➡➡バネ指ストレッチ♪

ばね指とは…指の腱鞘(腱が通るトンネル)が腫れたり、そこを通る腱自体が太くなってしまい、指を曲げ伸ばすときにバネが跳ねるような動きや、曲げた指を伸ばせなくなること。

(日本整形外科学会のホームページ(1)を参照)

〈特徴〉

・更年期や妊娠出産期の女性に多い。

・手の使いすぎ、スポーツや仕事でよく指を使う人に多い。

・糖尿病、リウマチ、透析患者に多く発症。

・親指、中指に多く、薬指、小指、人差指にもよくみられる(1)。

〈治療〉

腱鞘にステロイド注射をしたり、ひどい場合は腱鞘を切る手術もある。臨床現場でも非常に多く遭遇する病気。

さて、この「バネ指」に対して簡単にできるストレッチが有効との報告(2)があったので紹介します♪

〈ストレッチの方法〉

① 図1のように引っかかりが出ている指を反らせて伸ばす。

② 図2のような手の形になるようにウッドブロックを握ってもらい、そのウッドブロックを力強くぎゅっと握ってもらう。

それぞれの頻度と回数は、1 回30 秒以上を1 日10 回以上実施。②のストレッチは力を入れるため、痛みが強い場合は①のストレッチのみ行う。

①②のストレッチは痛みを許容できる範囲で行ってもらう。

図1

図2

図の出典:千葉ら. ストレッチは弾発指に対する保存治療として有効である. 日手会誌(J Jpn Soc Surg Hand),第31 巻 第6 号 935-940,2015

〈結果〉

①②のストレッチを行ってもらった77名のうち、57名(80.2%)が1ヶ月後には痛みや指の引っかかりが改善したとのことです。

注射をした患者さんから「注射はとても痛い(+_+)」とよく耳にするので、痛い注射の前に、是非紹介したストレッチを試してみて下さい!

僕もまずストレッチを勧めていますが、以前より注射が必要となる患者さんが減っている印象をうけます。

痛みのない範囲で是非お試し下さい(^_^)

引用

(1)https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/snapping_finger.html

(2)千葉ら. ストレッチは弾発指に対する保存治療として有効である. 日手会誌(J Jpn Soc Surg Hand),第31 巻 第6 号 935-940,2015

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お相撲さんがつけている、あの肌色のテープは「腰の痛み」にも効果的??

答え:効果、あるようです(^_^)

前回、キネシオテープは首の痛みに効果的だと紹介しました。今回は、腰の痛みにも!効果があるという論文があったので紹介します(1)

〈対象者〉
・慢性(3ヶ月以上)腰痛患者女性:108人
・平均年齢:25歳
地域社会、整形外科やリウマチ科のクリニック、ピラティスやフィットネスセンターから、口頭および印刷された広告を介して本研究に募集した方々です。
*平均年齢低めです。
VAS*1で2以下の腰痛は除外しています。

*1 VASとは、Visual Analog Scaleの略であり、目的としては痛みの強度を測定するものである。 また、視覚的評価スケールとも呼ばれる。 紙に10cm(100mm)の直線を書き、その左端に0、右端に100の数値を記入した測定スケールを用意する(10ごとに数値を記入する場合もある)右端の10はこれまで経験したことのない痛み、左端の0は全く痛くないと設定し記載してもらいます。

〈評価基準〉
① 痛み② 日常生活の障害度
③ 腰の動き
④ 背筋力

キネシオテープの貼付方法。図のように座った姿勢でお辞儀してもらい右側に体をひねります。そして伸ばされている側の腰(図でいうと左腰)にテープを貼ります。キネシオテープは10~15%くらい伸ばしながら貼付します。そして逆の動きをして、右側にも貼付します。
3日間貼ってもらい、テープをはがしてから3日後と7日後(調査開始してから10日後)に評価します。

 

出典: Macedo LB et al. Kinesio Taping reduces pain and improves disability in low back pain patients: a randomised controlled trial

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30348455/

《結果》
①→3日語は改善。VAS4.9がVAS2.5。
②→3日後、7日後ともに改善。
③・④→ともに変化なし。

臨床で腰痛患者さんにキネシオテープを使用することは多々あります。全員ではないのですが、効果がある方もいます。3日間貼り続けるのはかぶれなどの問題があるので、よく皮膚の状態を確認しながら行うことが重要です。
1日1回入浴時に、はがして貼り直すのもいいと思います。
継続して貼ることがポイントです♪

引用

(1) Macedo LB et al. Kinesio Taping reduces pain and improves disability in low back pain patients: a randomised controlled trial

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30348455/

 

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お相撲さんがつけている、あの『肌色のテープ』は首の痛みに効果的?

答え:効果があるようです

よくお相撲さんが貼っているあの茶色のテープ、おそらく「キネシオテープ」*1だと思いますが、我々もよく臨床現場で使います。

用途は様々で、テープを貼れる所であれば、どこにでも貼ることができるとても使い勝手の良いテープです(^^)
伸縮性に富んでおり、多方向に伸縮するところが特長です。

そのキネシオテープが「頚部痛(首の痛み)に効果があるか?」の調査研究を紹介します(1)。
※トルコの研究です→世界的にも有名なテープということが伺えますよね♪

対象☆18歳以上の首から肩にかけての筋肉を押して痛い方
☆症状が3ヶ月以上続く方
(線維筋痛症や神経内科的病気の方は除外)

図のように、痛みが出ている場所にキネシオテープを貼りました(痛みが出ている部位を伸ばすように首を曲げて、その上に少し引っ張ったキネシオテープを貼ります)。これを3日間貼ったら貼り直す、を繰り返し、15日間(計5回貼り直し)テーピング治療をしています。

出典:

(1) Saime Ay et al. The effectiveness of Kinesio Taping on pain and disability in cervical myofascial pain syndrome

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28343625/

 

〈評価方法〉
①痛みの強さ
②肩こりを起こしている筋肉を押した時の痛みの感度
③首の動き(お辞儀したり、左右に向いたり、首を反らしたり)
④首の痛みによって起こる日常生活の障害度

15日後→①〜④全てに改善がみられたそうです!

キネシオテープを使った治療効果は様々な報告がありますが、「頚部痛にも効果ある」ようです。湿布もいいですが、テーピングを試してみるのもいいかもしれませんね。

色々な効果を発揮するがテープですが、肌の弱い方はかぶれてしまうことがあります。初めてテーピングをするときは、肌の状態をよく観察しながら使用してください(^_^)

*1https://www.kinesiotaping.jp/kinesio_tex/index.html

引用

(1) Saime Ay et al. The effectiveness of Kinesio Taping on pain and disability in cervical myofascial pain syndrome

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28343625/

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激しい運動は慢性腰痛に効果的?

答え:効果的かも 。。→でも…年齢・体調相応の運動量 (^_^;)で!!

これまで、ストレッチや筋トレ、中等度の有酸素運動は慢性腰痛に効果がある、といった報告はありましたが、高強度有酸素運動(息がきれるほどの激しい運動)は効果があるか?を調査したものはあまりありませんでした。

今回は、慢性腰痛の方に対して上記の効果を検証した報告を紹介します(1)。
しかし、調査対象者が20名で平均年齢が42歳という小規模調査なので、その点を考慮した上で参考にして貰えればと思います(^_^;)

対象20名を、運動グループ(平均42歳)と運動しないグループ(平均41.5歳)に無作為に分けて、運動グループには、12週間の高強度有酸素運動(息がきれるほどの激しい運動)を受けてもらった。

『高強度有酸素運動とは』
☆15分間のウォーミングアップを行う(手足を動かす運動とストレッチエクササイズ)
☆トレッドミルで最大心拍数の60%〜85%で週3回30分〜50分→12週間走る。結構大変*\0/*
☆最初の3週間は調整期間→徐々に心拍・走行時間増やしていく。
☆ランニング負荷(7〜8km/h)を行う

運動しないグループは、物理療法などを12週間行うのみ。

評価
①腰痛の強さ
②腰痛による日常生活の障害度
③精神的負担
④血清コルチゾール濃度(ストレス度を確認)

結果 :運動グループは①41%↘️ ②31%↘️ ③心理的緊張35%↘️。④には変化なし。

運動しないグループは①〜④全て変化なし。

これらのことから、定期的な激しい(?)運動は、慢性腰痛の①痛み ②日常生活の障害 ③心理的緊張を和らげてくれるようです。

運動して汗をかくと、爽快な気分になりますよね♫激しい運動でなくとも、ウォーキングなどの軽い運動でも腰痛改善に効果的なので、運動は是非続けてください(くれぐれも無理は禁物!)。

引用(1)

Dimitris Chatzitheodorou et.al. A pilot study of the effects of high-intensity aerobic exercise versus passive interventions on pain, disability, psychological strain, and serum cortisol concentrations in people with chronic low back pain

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17284546/

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