ダッシュも発育期腰椎分離症の原因になる?!

こんにちは、西川整形外科の杉浦史郎です^^今日は勢いがあり2本目の投稿です!

今日は、「ダッシュ(全力疾走)」が発育期腰椎分離症(腰の疲労骨折)にどう関わるのか――そんな、スポーツを頑張る人には見逃せないお話をしていきます。

腰椎分離症というと、よく知られている原因は野球のピッチングやサッカーのシュート、バレーボールのスパイクなど。でも最近、「陸上競技選手にも多いんだけど、ダッシュも原因になってるんじゃない?」という視点が注目されているんです。

そして今回、その疑問にズバッと切り込んだ研究が発表されました!実は、今回の論文の著者 後藤先生(徳島文理大学)は学会や研究会でいつも会うお友達です!!


ダッシュって、そんなに腰に負担かかるの?

この研究では、サッカー選手17名を対象にダッシュやジョグ、シュート、パスといった動作を3Dで徹底解析しました。「何となく腰に悪そう」じゃなくて、データをとって集めたわけです。

結果、これが面白いんです^^

ダッシュのときの股関節の伸展角度や背骨(脊柱)の回旋角度、股関節への力のかかり方(屈曲モーメント)が、なんとシュート動作と似ていることが判明!

つまり、シュートが腰に負担をかけるなら、ダッシュも同じくらいヤバいんじゃないの?という話になってきたんです。


じゃあ、どうしましょう?

この発見がどれくらい大事かというと、「スポーツを頑張る人の未来のリスクを減らせるかもしれない」くらい重要です。だって、ダッシュが原因なら、陸上競技や他の全力疾走を含むスポーツをする人たちもリスクが高いことになりますよね。サッカー選手だってシュート練習はするけどほとんどダッシュしてますし。

でも、心配するだけじゃなくて、対策もちゃんと考えられます!例えば:

  • 腰への負担を減らすフォームの改善
  • 股関節や体幹の柔軟性や鍛えるトレーニング
  • 無理しすぎない練習スケジュールを組む

こんなふうに工夫すれば、ダッシュを続けながらも腰椎分離症のリスクを下げられるはずです。あとは練習時間やスプリントの練習時間もある程度制限できればとてもいいと思います。


スポーツ選手の未来を守るために

この研究で重要なのは、野球ですとピッチングやバッティング、サッカーですとキック動作が腰に負担と考えられていましたが、スポーツに共通する「ダッシュ」も腰に負担がかかるということです。スポーツ選手みんなに腰痛のリスクがある状態です。

ぜひリハビリテーションで腰に負担がかからない「走り」を獲得してください!!

**過去にも後藤先生の同じ論文で記事を書いています。今日勉強していて改めて重要と思い再度記事にしました^^

 

参考文献

Dash-Associated Spondylolysis Hypothesis

Tsuyoshi Goto1), Toshinori Sakai2), Kosuke Sugiura2), Hiroaki Manabe2), Masatoshi Morimoto2), Fumitake Tezuka2), Kazuta Yamashita2), Yoichiro Takata2), Takashi Chikawa2), Shinsuke Katoh1) and Koichi Sairyo2)

1) Department of Rehabilitation, Tokushima University Hospital, Tokushima, Japan
2) Department of Orthopedics, Institute of Biomedical Sciences, Tokushima University Graduate School, Tokushima, Japan

https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6690085/ **オープンアクセスなので論文をフルテキストで見れます!!

第32回日本腰痛学会でシンポジウムで発表しました

みなさま、いつもブログをご覧いただきありがとうございます。

先週開催された第32回日本腰痛学会のシンポジウム(テーマ:腰痛とスポーツ)にて、シンポジストとして発表をさせていただきました。私は、発育期腰椎分離症についてお話ししました。会場は幕張メッセの学会場の最大のホールで、緊張しましたが無事に発表を終えることができました。

多くの医師や理学療法士の方々に参加していただき、質問もたくさんいただきました。このことから、スポーツにおける腰部障害への関心の高さを感じました。発育期腰椎分離症は、腰痛を主訴とする腰椎の疲労骨折として知られています。特に、スポーツに励む小学生や高校生に多く見られる腰痛です。MRI検査なしでは診断が難しいため、見逃されることが多い腰痛でもあります。最近の報告によれば、足の疲労骨折よりも3倍も多く発生しているとも言われ、当院でも多くの患者さんを対応しています。

私が腰痛学会で初めて発表したのは15年前、その時も発育期腰椎分離症についてでした。しかし、その頃はまだこの疾患はメジャーではなく、発表数も少なかったのです。今では、発育期腰椎分離症に関するセッションやシンポジウムも組まれるほど認知度が高まっています。これは、多くの患者さんがこの病気で困っている現状を反映しています。

早期診断と適切な治療が非常に重要な疾患ですので、これからも学会での発表を通じて最新の知見を得て、日々の患者さんへ還元できるよう努力していきます。

また、今回当院から理学療法士の石崎先生と東宮先生も発表しました。石崎先生はジャックナイフストレッチという特殊なストレッチの効果について、東宮先生はModic change(中高年に多い腰痛の方の背骨の形の特徴)についてお話ししました。2名とも素晴らしい発表を行い、質疑応答も充実していました。

さらに、5月に一緒に国際学会でスイスに行った武田先生も、京都で肩関節学会に参加し発表してきました。後輩たちの活躍をとても嬉しく思います^^

臨床も大切ですが、そこで得られた知見を学会で発表し、未来の患者さんのリハビリに生かすことが重要だと考えています。これからも西川整形外科から国内外に発信できるよう、スタッフ一同頑張ります。

 

 

 

今月10月25日・26日には、第32回日本腰痛学会が幕張メッセで開催されます。シンポジストとして登壇いたします^^

皆さま、いつもブログをご愛読いただきありがとうございます。

今月10月25日・26日には、第32回日本腰痛学会が幕張メッセで開催されます。大会長は千葉大学整形外科の大鳥精司教授です。今回、私もプログラム委員として参加させていただき、25日(金)8時40分~10時10分、2階の国際会議室(第一会場)でシンポジストとして登壇いたします。シンポジウムのテーマは「腰痛とスポーツ障害」で、私は「発育期腰椎分離症のリハビリテーション」についてお話しさせていただきます。

これまで蓄積してきたデータを基に、最新のリハビリテーション法をご紹介する予定です。腰椎分離症やスポーツ腰部障害にご興味をお持ちの先生方、ぜひご参加いただければ幸いです。

さらに、今回は理学療法士としてプログラム委員を務めさせていただいたこともあり、リハビリテーションに関連したセッションも数多く企画されています。リハビリに関心のある方は、ぜひ幕張メッセに足を運んでいただき、腰痛について濃く話し合う充実の2日間をお楽しみください。私自身、毎年この学会で多くを学び、発表させていただいています。

現在、発表スライドも最終調整中です。当日はより質の高い情報をお届けできるよう、全力で準備を進めております。学会案内の詳細は、以下のリンクからご確認ください。

それでは、皆さまのご参加を心よりお待ちしております!

第32回日本腰痛学会URL
https://site.convention.co.jp/32jslsd/program

論文が採択されました^^

皆様、いつもブログをご覧いただきありがとうございます!

今日はとても嬉しいお知らせがあります。以前投稿していた論文が、このたび正式に採択されました。この論文では、成長期の子供たちに多く見られる「腰椎疲労骨折(成長期腰椎分離症)」に焦点を当てています。この疾患の診断には通常、MRIが必要とされますが、すべての患者さんにMRIを実施することは現実的に難しいため、私たちは特徴的な所見を見つけるべく研究を進めていました。

今回の論文では、アンケート調査を用いて、一定の基準で成長期腰椎分離症の患者さんを絞り込む方法を提案しています。まだ解決しなければならない課題は多いものの、このアンケートが将来、スポーツ現場や医療現場でスクリーニングツールとして活用される日を心から願っています。

無事に論文が採択されて、ひとまず安心しましたが、これからも臨床と研究の両方に精進していきたいと思います。よろしくお願いいたします!

Ref.:  Ms. No. ESJO-D-24-00789R1
Low back pain characteristics in adolescent patients with early-stage spondylolysis: A prospective study
European Spine Journal

Dear Dr Sugiura,

After a thorough review of your above mentioned manuscript, we are pleased to inform you that it has been accepted for publication in the European Spine Journal.

The manuscript will now be forwarded to the publisher, from whom you will shortly receive information regarding the correction of proofs and fast online publication.

Should you have any questions regarding publication of your paper, please contact the responsible production editor, Mr. Senthil Bala at Senthil.Bala@springer.com

Sincerely,

Robert Gunzburg, Ph.D.
Editor-in-Chief
European Spine Journal

 

福島県立医科大学:加藤欽志先生(整形外科医)の発育腰椎分離症の論文のご紹介^^第2弾

今年もみなさまありがとうございました^^
今年は、青木保親先生と一緒に本を出せました。とてもいい思い出になりました。来年も臨床、研究、発表がんばりますのでどうぞよろしくお願いいたします。

さて、今回は前回の第2弾ということで、福島大学の加藤欽志先生の論文のご紹介ですー
前回は見ていただけましたでしょうか?

前回は、『野球プレーヤー:腰痛が〇週以上続くと→発育期腰椎分離症(腰の疲労骨折)に注意?』という話で、答えは腰痛が4週間以上続くと発育期腰椎分離症になっている可能性↑ですといった内容でした。

今回は、野球選手で発育期腰椎分離症になってしまった子は、野球のどの動作で痛みをうったえる傾向か?です。これも気になりますよね。投球中?打撃中?守っているとき?さていつでしょう?

答えは、走っている時 でした。走っている時腰痛を特に感じているそうです

加藤先生は、選手たちに、腰痛を感じるのは、打撃中?投球中?守備?走っている時?の4つの状況で聞いていました。結果、発育期腰椎分離症になっている選手の腰痛は、走っている時に感じると答えた選手が多かったとのことです。

ボクは打撃かな?と思っていましたが、意外でした。野球なので腰にストレスがかかるところは、打撃や投球だと思いがちですが、発育期腰椎分離症の痛みは走っている時よく感じるのですね。今回は野球選手が対象でしたが、多くのスポーツは「走る」はよくおこなうと思いますので他のスポーツでも応用がきく結果だと思います。

臨床で、どの状況で痛むか細かく確認していないこともあるので、来年からしっかり聴取して見逃さないように気をつけます^^加藤先生、今回もありがとうございました。

みなさま、それでは良いお年を!来年もどうぞよろしくお願いいたします。

参考文献
Kato KInshi et al.,Clinical characteristics of early-stage lumbar spondylolysis detected by magnetic resonance imaging in male adolescent baseball players
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36396506/

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福島県立医科大学:加藤欽志先生(整形外科医)の発育腰椎分離症の論文のご紹介^^

自宅の階段で娘達とすれ違う時、道をゆずるのはいつもボクです(ToT)
#世のお父様方いかがでしょうか
#娘達は決して速度を緩めません

福島県立医科大学:加藤欽志先生(整形外科医)の論文がとても勉強になります!
…なので、皆さんにもご紹介させて下さい\(^o^)/加藤先生をご存知の方も多いのではないでしょうか?

ボクも個人的に色々とご指導いただいています♪

加藤先生は脊椎外科医(背骨専門)の先生です。また、野球をはじめ「脊椎のスポーツ障害」においても著名な方です^^

先日、先生が『野球選手の腰痛症』についてまとめた論文が出ました。そこには、これまでボクが疑問に思っていた野球選手の発育期腰椎分離症について「!!!!」と思うほど、役に立つ情報が満載でした!ので、皆さんにも当ブログで数回にわけてご紹介させていただきますね♫

第1回目は…

『野球プレーヤー:腰痛が〇週以上続くと→発育期腰椎分離症(腰の疲労骨折)に注意?』

➡➡4週間以上

《対象》

・中高校生の野球選手
・13〜18歳で腰痛あり
・計171名

《調査期間》

・2018年〜2022年(超大作です)

《調査内容》

・腰痛の特徴
・投球側、右打ち、左打ち、ポジションなど
・全て加藤先生が行ったそうです(゚д゚)!

※普通は171名の対象をたった1人で調査するなんて、とてもじゃないけどできません。本当に先生の熱意が伝わる研究です。

※腰痛の特徴を見るために様々なテストを行っていますが、加藤先生がお1人でされているためテスト方法も統一されており、信頼できるデータになっていると思います。

《結果》

・いくつも有用な結果が出た

・その中から今回は、発育期腰椎分離症になった選手をピックアップ。

・通常の腰痛になった選手よりも、腰痛が続いている期間が長い。

・4週間以上腰痛が続いていると発育期腰椎分離症の可能性が高くなる

…なかには4週以内でも発育期腰椎分離症になっている方もいますが。

《まとめ》

中高生の野球選手の長引く腰痛には注意が必要です!!

次回も、加藤先生の論文をご紹介したいと思います(^o^)♪

それでは…

 

引用
Kinshi Kato et al., Clinical characteristics of early-stage lumbar spondylolysis detected by magnetic resonance imaging in male adolescent baseball players
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36396506/

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両側の分離症は腰の〇〇が増える?

先日久しぶりの学会で岩手に行って来ました!
最新の知見&体重が増加しました。。。
#飲みすぎ&食べすぎ
#まだ元に戻らず。。。

今日のタイトルは「両側の分離症は腰の〇〇が増える?」です
➡➡腰の『そり』

みなさま、おはようございます\(^o^)/

ボクはどちらかというと夜型人間なのですが、昨晩は早めに就寝したので、今日は早起きしてこのブログを書いています♫♪

ボクのブログでもお馴染みの「発育期腰椎分離症」の論文がまたでていました。

※腰椎の一部(関節突起間部)が疲労骨折を起こし、悪化すると骨折してしまう整形外科の病気。

※腰椎には左右2箇所に疲労骨折を起こしやすい部位があるので、片側か両側タイプに分けられる。

「片側と両側の場合、どちらが大変ですか?」と質問されることがあります。

両側の場合は、すべり症という病気に将来移行しやすいと言われています。腰椎が前にすべってしまうことです。

片側の場合は、すべる可能性は低いと言われています。

そのため、両側タイプの場合はしっかり治療して、片側だけでも治せたら…と思って治療を進めていきます。

『両側タイプと片側タイプで腰のそりの角度に違いはあるか?』という研究がありました。

結論は➡➡両側タイプの方が片側タイプより腰のそりが強い です

《両側タイプの場合》
・腰のそりが増える⇨腰椎がより前にすべる⇒すべり症に移行しやすくなるかも

これは理学療法士にとって、とても大切な情報です。

両側タイプの人には早めの段階から腰椎のそりが増えないよう、この点をふまえてリハビリをおこなっていきます♫

今僕らのグループでも片側や両側の人の特徴を必死に探しているところなので、結果はもう少々お待ちください。。。

引用
Kanta Matsuzawa et al., Comparison of alignment and spondylolysis fracture angle in bilateral and unilateral spondylolysis

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36256612/

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最後に 青木保親先生が西川整形外科リハビリテーション研究会で講演をしてくれます。案内を添付します^^
http://ptix.at/YQGEMA

 

 

 

発育期腰椎分離症の再発率は〇〇%!

昨日の夜、我慢できずコンソメパンチを食べました。…今朝案の定、胃がもたれ(+)
#依存性が高すぎる
#やめられない

《発育期腰椎分離症の再発率は〇〇%!》

➡➡なんと!再発率13%!!

みなさま、こんにちは\(^o^)/

今回も、発育期腰椎分離症(腰の疲労骨折)の話になります♪

筑波大学:辰村先生の最新の論文から「再発率」に関する情報を紹介していきますね♫

《対象》

・2014年〜2020年までに発育期腰椎分離症と診断された141名(男:112 女:29)

・発育期腰椎分離症の診断:MRIとCT

《治療》

・硬性コルセット(硬いプラスチックのコルセット)を疲労骨折が快方にむかうまで着用。

・約100日着用

※対象者は皆、スポーツ復帰をしている。

《調査内容》

・スポーツ復帰後の再発率

《結果》

・141名中20名に再発を確認。

・最初の疲労骨折:171箇所(片側・両側タイプがあるため)

・再発:22箇所➡再発率:13%

・再発するまでの期間:平均で149日。

・再発者の約80%➡スポーツ復帰をして半年以内に再発

《初めて罹患した年齢》

・再発しなかったグループの平均年齢:14.6歳

・再発したグループの平均年齢:13.3歳

➡➡再発したグループの方がより早い時期に、疲労骨折していた。

➡➡若ければそれだけ再発の可能性が上がる。

発育期腰椎分離症は、成長期に運動することで起こる腰の疲労骨折です。

ですから、『成長期+運動→再発する可能性あり』ということになります>.<

今回の結果から、

・再発率は決して低くない。。。

・再発→本人に精神的・身体的にストレス(+)

ボクたち理学療法士は再発防止のために、コルセット治療中でもできる「柔軟体操」や「筋力トレーニング」を提供し、『再発率0!』を目指してがんばります♫^^♪

引用

Masaki Tatsumura et al, Characteristics of recurrent cases after conservative therapy in adolescent lumbar spondylolysis
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35256699/

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クリケットの投手は、投げる手と◯◯側に腰痛がでる!

今回は『クリケット』の話です。

が、実は…youtubeで調べるまでどのようなスポーツか知りませんでした。。。
#英国では大人気

◎クリケットの投手は、投げる手と◯◯側に腰痛がでる!

➡➡「反対側」の腰が痛くなる(TT)

前回、野球:右投右打選手の発育期腰椎分離症(腰の疲労骨折)について左側(反対側)に症状が出やすいという記事をアップしました。

今回は『クリケットの投手はどちら側に発育期腰椎分離症が多い?』という研究を紹介します♪

皆さんは『クリケット競技』ご存知でしたか?

ボクはというと…知りませんでした(+_+)

わからなかったのでYoutubeで検索してみましたが、野球よりも負担かかりそう〜*\0/*と思って観ていました。

クリケットを知らない方は、まず動画をみてみてください。激しいスポーツです*\0/*https://cricket.or.jp/about-cricket

《対象》

・クリケット選手で腰痛がある方:42名

《方法》

・骨シンチグラフィとCTで確認

《結果》

・42名中37名(90.4%)に腰椎の疲労骨折を確認

・左側の腰椎に疲労骨折を多く確認

・左側に疲労骨折が起きている選手は全て右投!

著者は、右投げをくり返すことで、左の腰に常にストレスがかかり続けた結果、疲労骨折になるのではないかと考察しています。

ボクもクリケット投手の動画をみてびっくりしたのですが、助走(ほぼダッシュ!)をして、跳ねるように投球しているので、腰にかかるストレスが強すぎると思いました。

腰痛があるクリケット選手の90%に疲労骨折がみつかった今回の結果からも、腰にかかるストレスの大きさを物語っていると思います。

また、興味深いのは投げる側と逆に疲労骨折が起こることです。メカニズムはまだ明らかになっていませんが、野球でも同様の結果になることがわかっているで、腰の疲労骨折や腰痛を予防する上で重要な情報になると思います。

運動時は投げる側と逆の腰に気をつけるようにし、リハビリやトレーニングでは、投球側と反対側の腰に負担のかからない体づくりができないか考えてプログラムをつくることが大切になりますね\(^o^)/

引用

P L Gregoryet al., Comparing spondylolysis in cricketers and soccer players

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15562169/

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投稿していた論文が掲載されました^^30日間無料で閲覧できますー

皆様いつもブログを見ていただきありがとうございます。今回は嬉しいお知らせです!
以前投稿していた論文が無事に掲載されました^^なんと著者、共著合わせて10本目の記念になる論文となりました。#うれしいーー

雑誌名
Musculoskeletal Science and Practice

タイトル
Lateral bending differentiates early-stage spondylolysis from nonspecific low back pain in adolescents

となります。無事に採択、掲載されて安心しました。欧州のELSEVIER社の雑誌になります。なんと30日間無料で閲覧できますのでリンクを貼っておきます。#期限を過ぎると論文をみるのに40ドルくらいかかります

以下のリンクをクリックしていただければ論文全てが閲覧できます。よろしければ見て頂ければ嬉しいです。

https://authors.elsevier.com/a/1eYvC_u8ZAnilP

つぎも論文を出せるよう臨床そして研究活動を頑張っていきます^^これからもどうぞよろしくお願いいたします。

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『右投げ右打ち』の野球選手は、左右どちらの腰に負担がかかる?

お休みの日にお酒を呑みますが、一番こわいのはそのあとにAmazonをみて買いものしちゃったときです。。。
#気が大きくなっている
#冷静な判断ができているはずがない

『右投げ右打ち』の野球選手は、左右どちらの腰に負担がかかる?

➡➡左腰です!

こんにちは!杉浦です\(^o^)/

さて今日は、『野球と腰痛』の関係についてお話したいと思います♪

野球をしていて腰痛をかかえる方は多いと感じます。

とくに発育期におこりやすい『腰椎疲労骨折(発育期腰椎分離症)』は、野球をしている若年者に多くみられます。サッカーや陸上、バスケなどの他のスポーツでも罹患する可能性はありますが…

今回は、

『野球の右投げ・右打ち選手は、右左どちらの腰に疲労骨折を起こしやすいか?』を調査した研究(1)を紹介していきますね♫

《対象》

・発育期腰椎分離症を起こした49名の野球選手

・そのうち33名が右投げ右打ち

《調査結果》

・右投げ右打ち→左側:約70%

・ ” →両側:18.2%

・ ” →右側:12.1%

➡左側の腰椎に疲労骨折を起こす割合が高かった

このように「利き手・利き足」の違いによる疲労骨折(腰)の発生場所を調査した報告をはじめてみました!

ボク自身、非常に勉強になりました\(^o^)/

今回の調査結果を参考に、右投げ右打ちの患者さんは左腰に負担がかからないように体を調整していくリハビリを心掛けて行きたいと思います♫

右投げ右打ちで左腰がいたい方は、疲労骨折を疑って早めに受診するのもいいかもしれませんね(^^)

(1)Takuji Yokoe et al.,Comparison of symptomatic spondylolysis in young soccer and baseball players
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32883336/

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発育期腰椎分離症の痛みはどこらへんに起こる?

皆様、今年もブログをみていただきありがとうございました。あっという間の一年でしたが、コロナ禍でもできることを日々やってきました。ブログは、年始の目標だった投稿頻度は達成できました^^ #ギリギリセーフ

学会や人にあって情報を得ることは今年もなかなか難しい状況でしたが論文などよんで情報収集するのはいつでもどこでもどんな時でもできますので助かりました。コロナ禍だったので逆に休みの日は引きこもって論文や発信しようと思ってたのですが、論文がなかなか出せず大反省。かろうじてこの前の西川整形外科研究会での発育期腰椎分離症のセミナーで多くの方がいらしていただけたので最後はよしとしてます。#自分にあまいんです

参加して下さった先生方ありがとうございました。それでは、今年最後の記事になります。

今回も先日、採択された自分の論文の紹介をさせてください。これで最後です^^

今日は、発育期腰椎分離症の痛みはどこらへんに起こる?という話です。腰痛といっても腰の真ん中、片側など痛い場所にちがいがあります。結論からいうと発育期腰椎分離症の痛みは、腰の真ん中というよりは、片側におこることが多いようです。

 

《対象》

・前回と同じ101名

《方法》

・MRI 検査で発育期腰椎分離症かその他の腰痛症かを診断

・腰痛がでている場所を確認

1「腰痛は片側が痛い?」「 腰痛は真ん中が痛い?」

2「腰痛のひろさはピンポン玉サイズの狭い腰痛?」「 腰痛の広さは手のひらサイズの広い腰痛?」

 

《結果》

発育期腰椎分離症の患者さんは、片側の痛みがでることが多かったです。発育期腰椎分離症は、腰椎の関節突起間という部位の疲労骨折です。この部分は、左右にあります。ですので、右の部分に疲労骨折が起きたり左に起きたりします。もちろん両側におきたりもします。このためか、腰の真ん中を痛がるよりも右か左かをいたがることが多いようです。*両側に疲労骨折が起きているときは、真ん中は痛がらないで両側を痛がる子もいます、しかし片側しか痛がらない子もいます。

また、腰痛をうったえる広さは、ピンポン玉サイズの比較的狭い範囲の腰痛をうったえる傾向でした
今回のボクの論文をまとめると、腰を反らすと痛いけど、おじぎは痛くない。ズキンとする腰痛。そして今回の片側で狭い範囲の腰痛が特徴となります。
このようなサインがもしもあったら一度整形外科に受診してMRI検査してみるといいかもしれません。成長期のスポーツ腰部障害で発育期腰椎分離症はおおい病気なのであれっと思ったら整形外科医に相談してみてください。

それでは、今年もどうもありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします^^

引用
Sugiura et al.,Utility of Physical Examination Findings for Predicting Low-Back Pain in Adolescent Patients with Early-Stage Spondylolysis: A Retrospective Comparative Cohort Study. November 27, 2021; doi: dx.doi.org/10.22603/ssrr.2020-0199

西川整形外科ホームページ: http://www.naoso.com/

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☆12月19日に開催予定の、ぼくのセミナー参加者が130名をこえました! ありがとうございます!!

ボクが高校生の時の成績ですが…学年最下位付近をうろちょろしていました(TT)
なのでいつまでたっても、高校生の長女に「勉強しなさい!」とは言えません……>.<
#「あとでつらくなるよ」とは言えます(^^)
#学校推薦をとれた妻をうらやましく思ってました

☆12月19日に開催予定の、ぼくのセミナー参加者が130名をこえました!
ありがとうございます!!

みなさま、いつもブログをみていただきありがとうございます♫
今日はお知らせと御礼です。
先日、お知らせした「発育期腰椎分離症の評価とリハビリテーション」というタイトルのセミナー参加者が、現在130名をこえました!!

お知らせ当初は、20名くらいきてくれたらいいな〜と思っていましたが、予想をおおきくこえた参加者の人数に、自分が1番びっくりしています(☉。☉)!
これもひとえにみなさまが、セミナー案内をシェアして下さったお陰です。
有難うございます\(^o^)/

…実はボク、100名を超える人のまえで話した経験がありません。ですから、大変緊張しています(*_*;
こんなにたくさんの方に参加していただくのは、これが最初で最後だ!と思って、ただいま絶賛準備中です!!

当日は、参加していただいた方に少しでもお役にたてる情報をお伝えできるようにがんばります。緊張し過ぎて、ずっこけないかだけが心配です。ですが、それを含めて楽しみにしていてください♫

開催まで2週間をきりました。
興味をお持ちの方、ご参加お待ちしております♪♫\(^o^)/

セミナー案内:https://peatix.com/event/3052958
セミナー紹介ブログ:http://pain-physio.net/seminer/

西川整形外科ホームページ: http://www.naoso.com/

ツイッターのアカウントです。記事を更新したらお知らせします^^https://twitter.com/shiro_sugiura

 

『腰の疲労骨折!腰を反らすと…痛い?痛くない?』

うちにはネコがいます♪
とても愛らしくて、可愛いくて、優しい子♡なんですが、妻にしかなついていません。。。
#遠くからみてます
#妻がいないときは、たまに来てくれます

今回のタイトルは、『腰の疲労骨折!腰を反らすと…痛い?痛くない?』

答え➡️若年者で腰痛がある場合は、疲労骨折でもそうでなくても、腰を反らすと痛みが出ます(TT)

みなさま、こんにちは♫
この度、論文が掲載されました!
うれしいです\(^o^)/♪
今回の論文は、発育期腰椎分離症について調査したものです。その論文をいくつかに分けて紹介していきたいと思います^^

「発育期腰椎分離症」は腰の疲労骨折です。
部活動やクラブなどで運動をしている子に多くみられ、その中でも野球、サッカー、バスケ、陸上など激しいスポーツに多いように感じます。

腰痛には疲労骨折と、そうでないケースがあります。椎間板を痛めたり、腰の関節を痛めたりする場合です。この時、腰を反ると痛みが出ます。この痛みについて調べてみました。

《対象》
・腰痛症の子ども101名
・平均年齢は14.4歳

《条件》
・MRI検査をして疲労骨折の有無を確認

《検査結果》
・腰の疲労骨折→53名
・疲労骨折ではない腰痛症→48名
半分以上が疲労骨折だったということになります。多いですね>.<

《方法》
腰をそらしたときと、前におじぎをしたときの腰痛の有無を確認。

《結果》
・疲労骨折でもそうでなくても、腰を反ると痛みが出る傾向。
・疲労骨折→おじぎをしても痛みがでない傾向
・疲労骨折がない腰痛症→おじぎすると痛みが出る傾向

《まとめ》
・疲労骨折でもそうでなくても、腰を反るといたい
・疲労骨折→おじぎではあまり痛みが出ない

この事から「反ると痛いけど、おじぎはそうでもない腰痛」は、腰の疲労骨折かもしれませんね。
絶対ではありません!ですが、判断材料の一つにはなると思います♫

こういったテストを、理学療法士はよくつかいますが、多くの種類のテストを組み合わせて実施していきます。
その理由は、ひとつの検査(テスト)だけでは、なかなか判断がつきにくく、より精度を高めるために様々なテストを行うのです(^^)

今回掲載された論文には、腰の疲労骨折をみわける他のテストものっています。
この続きはまた次回!
乞うご期待!!\(^o^)/

引用
Sugiura et al.,Utility of Physical Examination Findings for Predicting Low-Back Pain in Adolescent Patients with Early-Stage Spondylolysis: A Retrospective Comparative Cohort Study. November 27, 2021; doi: dx.doi.org/10.22603/ssrr.2020-0199

※セミナーのご案内!!※
西川整形外科では、「リハビリテーション研究会」を定期的に開催しています♪
普段は院外の先生に講演をしていただいているのですが、今回は「ボク」が発表することになりました!
タイトルは
『発育期腰椎分離症の評価とリハビリテーション』です。
・医療従事者向けの勉強会になります♫
・まさかの「ハズレ回」にならないよう、只今念入りに準備中です!
・12月19日、年末の忙しい時期ですが、当日参加できなくてもアーカイブで後日視聴できるようにしますので、ご興味のある方はぜひお越しください♫案内を添付させていただきます^^
セミナー案内:https://peatix.com/event/3052958
紹介ブログ:http://pain-physio.net/seminer/

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『〇〇の動き』が改善すると腰痛予防になる!?

仕事の締め切りが近づくと、部屋の掃除をはじめます。。
#現実逃避
#学生時代のテスト前と同じ心境

『〇〇の動き』が改善すると腰痛予防になる!?

それは…『肩まわりや胸椎(背骨の上の部分)』!

みなさま、こんにちは\(^o^)/
今日はボクの友人で理学療法士:山崎一史先生(静岡県 菊川市立総合病院)の論文を紹介します♫

発育期腰椎分離症のかたが治療をおえ、その後再び腰痛をうったえることがあるのですが、その時に腰痛がでた子とそうでない子の特徴をまとめた論文です。現場ですぐに役立つ内容になってます^^
では(…)

《対象》
・66名の発育期腰椎分離症の患者さん
・治療:コルセット使用、運動の禁止、症状改善後スポーツ復帰。
・最終的に経過を追跡できたのは53名。

《治療後、スポーツ復帰する前にテストを行う》
1:股関節の動き
2:肩の動き(肩があがる角度)
3:ももの裏の筋肉や背ボネの柔軟性(立って膝を伸ばしたまま手と床までのキョリ)
4:ももの裏の柔軟性
5:ももの表の柔軟性
6:股関節の柔軟性
7:腹筋のつよさ
8:体の使い方や総合的な柔軟性をみるテスト

《方法》
・治療をおえてスポーツ復帰し、1ヶ月経過後の腰痛の出現状況を調査。

《結果》
①腰痛が出なかった:24名
②腰痛がすこしでた:20名
③すごく痛くなった、痛くてスポーツ自体ができなくなった:9名

・①と②③を比較すると、②③は年齢がたかい傾向で、1〜8のテストの結果、(上記8)「肩まわりの総合的な柔軟性が低下」していた。

・年齢:①は平均13歳、②③は平均14歳でした。

《感想》
山崎先生は「年齢が高い=最終学年の割合がふえる。だから復帰後、頑張りすぎるのが原因なのかも」と考察していました。

ボクが個人的に興味深いと思った点は、
『肩まわりの総合的な柔軟性』(背中で手を上下から交差させるような肩や肩甲骨、背骨の動きがまざりながらの動作=機能)、この肩の機能が低下している子たちに腰痛の再発がみられたということです。

今回の論文では「発育期腰椎分離症」を対象としていますが、以前から腰痛症のかたは上半身や肩まわりの柔軟性がすくない、という報告がありました。発育期腰椎分離症の患者さんでも同様の結果になったことはとても興味深いです。

西川整形でも、腰痛予防対策として『上半身や肩まわりの柔軟性をあげるプログラム』を行っていますが、こういった報告があると、これからも自信をもって患者さんに勧められます♫

腰痛予防➡️腰以外のリハビリも重要!だと知っていただければうれしいです\(^o^)/

引用 Yamazaki Kazufumi et al.,Physical characteristics of patients with symptomatic lumbar spondylolysis who have recurrent low back pain after returning to sports
Journal of Bodywork and Movement Therapies https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1360859221001662

 

※セミナーのご案内!!※
西川整形外科では、「リハビリテーション研究会」を定期的に開催しています♪
普段は院外の先生に講演をしていただいているのですが、今回は「ボク」が発表することになりました!
タイトルは
『発育期腰椎分離症の評価とリハビリテーション』です。
・医療従事者向けの勉強会になります♫
・まさかの「ハズレ回」にならないよう、只今念入りに準備中です!
・12月19日、年末の忙しい時期ですが、当日参加できなくてもアーカイブで後日視聴できるようにしますので、ご興味のある方はぜひお越しください♫案内を添付させていただきます^^
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『たくさん運動▶️腰がいたい▶️腰の疲労骨折かも』

​​オリンピック選手のすばらしい活躍に刺激されて「自分もがんばろう」って多くのかたが思ったのではないでしょうか?ご多分にもれずボクもです…選手のみなさまありがとうございました^^          #いつまでこの気持ちがつづくか?お願いつづいて                                                                               #いいオリンピックでした 

『たくさん運動➡️腰がいたい➡️腰の疲労骨折かも⁉️』

〔問:たくさん運動=運動時間とはどのくらいでしょう?]

[答〕・男児‥週17時間以上
・女児‥週23時間以上

『成長期➡️長時間の運動➡️腰の疲労骨折に注意!』

このブログでよく紹介している腰の疲労骨折。
それは『発育期腰椎分離症』。

成長期に多い腰の病気で、運動のしすぎにより腰に過度の負担がかかることが原因となります。
一口に「運動のしすぎ」と言っても、時間でいうとどれくらい運動したら危ないのかは、よく分かっていませんでした>.<
今回は、具体的に「練習=運動時間」を研究した論文をみつけたので、紹介しますね♫

《対象》
・中学生200名
(注)成長期腰椎分離症は小学生〜高校生(大学生も稀に)に多い

《結果》…腰痛がある人で、1週間の運動時間が
・男子→週17時間以上
・女子→週に23時間以上
腰の疲労骨折の可能性がある。

(例)
・男子→週17時間以上,週6日の練習→1日の練習時間は平均2.8時間。

部活動やクラブチームの活動が盛んだと、練習時間がこのぐらいの子たちは多いと思います。
むしろ、これ以上の練習時間を設けているところの方が多いようにも感じます。

僕個人の印象では、腰の疲労骨折を起こす方の多くは、部活やクラブチームの練習以外に自主トレをしているように思います。

《まとめ》(^^)
練習時間が上記以上の場合、自主トレの時間をコントロールして「成長期腰椎分離症」を予防していきましょう‼️
「予防」は大切ですよ♫

参考文献

Masashi Aoyagi et al., Identifying Acute Lumbar Spondylolysis in Young Athletes with Low Back Pain: Retrospective Classification and Regression Tree Analysis

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33395023/

 

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なんと*\0/*!! 『股関節の動き:ボールを蹴るとき=ダッシュのとき』

お友達の理学療法士が大学院を受験するのに英語の勉強をはじめたのに触発され、ボクも単語の復習を開始したのですが、多くの単語を忘れているのがわかり復習ではなく初学者状態で落ちこんでいます。。。

#受験がんばって #日々勉強していないと忘れる

                                 

こんにちは!
今日は「体の動き」について面白い論文があったので紹介していきますね♪

「サッカーボールを蹴る時」と「ダッシュをしている時」の骨盤&股関節のうごきが似ている…みたいです(^^)

サッカーや陸上を経験されている方、いらっしゃいますよね♪
東京オリンピックは閉幕しましたが、サッカーや陸上選手の動作(股関節や腰のうごき)を思いうかべて読んでいただけると、イメージしやすいかもしれません。
「動きが一緒」というだけでなく、これが「障害」とどうつながっていくのかも、一緒に紹介していきたいと思います(^^)

◯発育期腰椎分離症(腰の疲労骨折)が起こる背骨の動き→→「反る」&「捻じる」

発育期腰椎分離症を起こしやすいスポーツは、野球、サッカーに多いのですが、次に多いのが陸上競技です。
野球やサッカーは、腰を反ったり回したりするスポーツであり、競技人口も多いことがその理由です。しかし、なぜ陸上競技でも多いのでしょうか?

今回紹介する研究により、その理由が少しわかった気がします(^^)

では、紹介していきますね♫ 徳島文理大学の理学療法士の後藤 強先生の論文です。

◯サッカーでボールを蹴る時の動き
この写真を見て下さい。
振り上げた足側の股関節と腰が、同時に反る形になります。また捻りも生じています。このような動作により、腰の疲労骨折を起こしてしまうと言われています。

右の股関節は後ろにそってます。腰もソリます。

◯ダッシュの時の動き
写真の8番の方を見て下さい。
左の股関節を後ろに反らして走っています。同時に腰もそっています。

手前8番の選手の左股関節もそってます。腰もそっています。サッカーでボールを蹴るときみたいです。

※ 後藤先生はVicon(人間のカラダにセンサーをつけて動きを分析できる特殊な機器)をつかって、股関節や骨盤のうごきを計測し、ボールをける動作とダッシュ動作を比較しています。そして、上記の動作時の股関節と腰の動きの分析・研究を論文で発表されています(1)。

(1)Tsuyoshi Goto. Dash-Associated Spondylolysis Hypothesis2018 Aug 25;3(2):146-150.

 doi: 10.22603/ssrr.2018-0020. eCollection 2019 Apr 27. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31435567/

◯陸上競技に発育期腰椎分離症がおおい理由

もう分かりますか?
ダッシュをしている時は、股関節&腰は反ります。しかも!「蹴る」よりも反る回数は圧倒的に多いのです>.<
…腰に負担がかかるのも分かると思います。
これが理由のひとつだと、後藤先生はいっています。

◯サッカー→より危険⚠️かもしれません>.<
サッカー選手→発育期腰椎分離症:多い!
あらためて考えてみると、サッカーは「蹴る」「ダッシュ」「ストップ」を繰り返すスポーツです。
ボールをもっていない時は、陸上選手と一緒です。
フリーキックの練習などではボールを蹴る動作で腰に負担をかけ、日頃の練習ではグラウンドを走り回り腰に負担がかける。
…サッカーは腰にとって「コク」なスポーツです。

◯予防するには?
→「 背骨」&「股関節」のストレッチが大切!
腰への負担軽減のために、股関節&背骨の柔軟体操が重要です。
股関節・背骨のストレッチの写真を参考にしてみてください♫

背骨のストレッチ 四つばいで腰をそらせて そのあと、まるめます
つぎは背中をまるめてください 10往復やってみてください
股関節のストレッチです 10秒を5回

後藤先生とは学会で知り合い、いつも情報を提供して下さいます(^^)
発育期腰椎分離症がおこる理由についてはわからないことがおおい中、「動作分析のスペシャリスト:後藤先生」はその理由を解明する研究をされているので、とても勉強になります!

ではでは、
またの配信お楽しみに〜♫

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スポーツをしている時に、腰が痛い場合は発育期腰椎分離症に要注意!

実は…僕、珈琲が苦手なんです ……>.<
けれど最近、『コメダ珈琲』の「カフェインレスコーヒー」なら、気持ち悪くならずに飲めた(о´∀`о)大発見!!カフェでの時間を楽しんでいます♫
#仕事するにも環境よし

今回は、専門的な内容を、患者さんにもわかりやすく!!説明していきたいと思います♪
いつも心がけているつもりですが、今回は自分で書いた論文なので、さらにわかりやすく説明できると思います^^

このブログでもよく紹介している『発育期腰椎分離症』のお話です。
今回は、「こんな症状が出ていたら要注意!」
➡️運動中に(特に)腰が痛くなる人!!

では、説明(わかりやすく♪)していきますね。

❶発育期腰椎分離症って何?

・簡単に言うと「腰椎(ようつい:せぼねの腰の部分の骨)が疲労骨折を起こしてしまう」ことです。
・症状→腰痛です。
・疲労骨折→ある部位に繰り返し力が加わることで、徐々に炎症が増し、骨が折れてしまう状態。(徐々に→ポイント)
発育期腰椎分離症は、スポーツなどで繰り返し腰を反ったり回しすことで、腰に負担がかかり、疲労骨折が起きると言われています。発育期という病名からもわかるように、発育期の子供でスポーツをしている子に多い腰痛です。

❷どこが痛くなる?

・これはズバリ!『腰』です!
・5つある腰の骨のなかで、疲労骨折をよく起こすのは、「4番目と5番目」の腰の骨。
・腰痛が起きる場所は、どこの骨を痛めたかで変わってきます。
・「腰」というより、「お尻の上」が痛くなる方もいる。
・疲労骨折を起こす部分は、一つ一つの腰椎に左右2カ所あります。人により、右側だったり左側、そして両側を疲労骨折している方もいます。
・右側を痛めた場合→右側の腰痛
・左側の場合→左側の腰痛
・両側の場合→両側もしくは片側だけ腰痛

❸どんな時痛い?

これが今回の本題になります。
『運動中に痛がることがほとんど』です。

僕らは調査で、発育期腰椎腰椎分離症とそうでない腰痛症の子たちに
①運動している時②立っている時③座っている時、いつ、どのくらい痛いか?を聞きました。

《結果》
・発育期腰椎分離症の子は、①運動をして動いている時に腰痛を強く感じる!
・②③時に腰痛は強く出ない。
・発育期腰椎分離症ではない腰痛の子は、①②③いずれも腰痛が出ていた。

《調査からわかったこと・まとめ》
発育期腰椎分離症の子の多くは、運動中の腰痛を主訴とし、その他の腰痛の子は、運動中にかかわらず腰痛を訴えていることがわかりました。

まとめ

これらのことから注意すべき点は、
「発育期腰椎分離症の腰痛は運動時しか痛くない状態なので、軽症にみられがち」ということです。

よく僕は病院で、発育期腰椎分離症の子の親御さんから「運動している時しか腰痛が出ていなかったので、様子をみてました」という話を耳にします。
冒頭でも説明しましたが、発育期腰椎分離症は徐々に骨に負担がかかり疲労骨折してしまう病気です。腰痛を我慢してそのままスポーツを続けていると、悪化してしまうことが多々あります(*_*)

この記事を読んで、「そういえば、子供が運動中だけ腰が痛いって言ってたな〜」という方は、整形外科でMRIの検査をしてみるのもいいと思います♪

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「発育期腰椎分離症」の方➡️➡️「反り腰」多!!

皆さん、こんにちは(^_^)
最近「ブログを見てきました!」という患者さんが増えてきて、益々”やる気”が湧いている今日この頃です♫

今回も「発育期腰椎分離症」です。
また〜??と思われるかもしれませんね>.<

僕はよく『pubmed』という論文検索サイトを閲覧するのですが、興味のある論文を見ていると、それに関連した論文がいくつも出てきて、ついついあれもこれも…と見てしまいます。
Youtubeで関連動画が次々と出てきて、結局長く視聴してしまうのに似てます=_=

そして今日もまた、前述のサイトから「発育期腰椎分離症関連」の論文を紹介していきたいと思います♪#本当にこの腰の疲労骨折の患者さんは多いので、参考にして頂けると嬉しいです(^_^)

「反り腰」(腰が反っている状態)という言葉を、耳にした事がある方もいるかもしれません。
器械体操や新体操をしている女性に多く見られる状態です。#ドナルドダックも反り腰
「反り腰ってなんでなるんだろう?」「腰痛や発育期腰椎分離症に関係ある?」と話題になっていて、その疑問に答えてくれていた論文があったので紹介します。
「やっぱり!」という内容で、さすが世界の研究者の仕事は素晴らしい〜!の一言でした(^_^)♪

それでは早速…
《対象》
・発育期腰椎分離症の方…35名
・腰痛がない方…86名
・9歳〜15歳くらい

《方法》
・MRIにて、腰の反り具合の角度をみる。
・腰の骨(腰椎)の大きさを比較

《結果》
・発育期腰椎分離症の方は、腰痛がない方よりも腰の反りが大きい。いわゆる反り腰の傾向でした。
・女性の方が反り具合は大きい傾向
・腰椎の大きさが、発育期腰椎分離症の方は小さい。

バレエや体操をしている小柄な女の子は、腰が反っている印象を受けますが、それを裏付けるような結果になっています。
また、腰の反りが大きい方は、そうでない方よりも腰椎の動きが大きい、という他の報告もあります。反り腰→腰がよく動く→腰に負担がかかる(T_T)
ということになるのでしょうか?

腰の骨の大きさや反り腰の程度は、生まれ持ったもので、どうにもできないことが殆どです。
しかしそのお陰で演技では、他の人よりも大きな動きができる、という強みもあります。

《まとめ》
腰を痛めないために、腰の強みと弱みを把握した上でスポーツに取り組むことが大切ですね♪
「反り腰」の方は、このブログでも以前紹介した「コアトレーニング」を取り入れると、腰への負担が軽減すると思います。
興味があれば、是非お試し下さい(^_^)(^_^)(^_^)

引用

Tishya A L Wren et al., Increased Lumbar Lordosis and Smaller Vertebral Cross-Sectional Area Are Associated With Spondylolysis Spine (Phila Pa 1976). 2018 Jun 15;43(12):833-838. doi: 10.1097/BRS.0000000000002480.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29095410/

 

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▶️発育期腰椎分離症の腰痛は休むと治る?

→→腰痛は徐々に良くなる♪

いつもブログの訪問、ありがとうございます(^_^)

さて今回は、腰の疲労骨折『発育期腰椎分離症の腰痛』について紹介していきたいと思います♪

この論文は、当院の理学療法士(大山隆人)が書いたものです。発育期腰椎分離症の方には腰痛の症状があります。。多くの方は運動中に腰が痛くなり、受診されます。
発育期腰椎分離症の診断がつくと、腰椎(腰の骨)を治すための「コルセット」を製作し、「コルセット療法」を開始します。この時、運動(スポーツ)は中止しなくてはいけません。。。

「それで腰痛はよくなるのか?」と、思いますよね??
安心して下さい!
腰痛自体は「コルセット療法」を始めて、1ヶ月程度経過すると消失してきます♪

それでは早速、大山PTの論文を紹介していきたいと思います。

『発育期腰椎分離症の腰痛と、その他の腰痛症の患者さんの腰痛の変化』を調査しました。
驚きの結果にご注目です!!

《対象》
・発育期腰椎分離症の方…47名
・その他の腰痛症の方…31名
・いずれも10〜17歳(成長期の子ども達)

《痛みの評価方法》
①動いている時の腰痛
②立っている時の腰痛
③座っている時の腰痛
それぞれを、これまで経験したことのない痛みを10、全く痛くないを0として、痛みを数字化し評価。これを初診時と1ヶ月後に行う。

《結果》
初診時:発育期腰椎分離症の腰痛
①4.7
②2.3
③2.4
初診時:その他の腰痛症
①5.1
②3.8
③4.1
腰痛の強さをみると、発育期腰椎分離症の腰痛は①では痛みが強いけれど、②③の痛みはそうでもないところが特徴です。対してその他の腰痛症は①〜③全ての場面で痛いのが特徴です。

そして加療後1ヶ月、①〜③時の腰痛が全て0になった割合は、発育期腰椎分離症では、61.7%。その他の腰痛症では、35.5%でした。
発育期腰椎分離症の腰痛の方が治療効果が出やすい、という結果になりました。

発育期腰椎分離症は腰椎の疲労骨折ですから、他の腰痛症よりも痛みが強い印象があると思います。
しかし今回の結果だけみると、その他の腰痛症と比べて、腰痛の程度は軽そうにみえてしまいます。スポーツ(運動)を休むことで、腰痛の軽減する速度が早いのも特徴です。

ここで大切なポイント!!
「腰痛があるんだけど、運動している時だけしか痛くなくて、授業中は大丈夫なんだよね〜」とか、「運動中は痛いけど、3〜4日休んだら腰痛が日に日によくなった。でも、また再開したらやっぱり痛い。。。」
そういう方は一度整形外科でMRI検査をして、腰椎の疲労骨折の有無を確認してみては?
軽症な腰痛と思っていたら、実は疲労骨折だった(T_T)ということも…

最近は、足の疲労骨折よりも腰の疲労骨折の方が多いとも言われています。成長期で、スポーツをしていて、しかも腰痛がある方(子供)はちょっと注意してみてください。

引用

大山隆人ら, 成長期腰椎分離症患者の臨床経過に関する検討. 2017. 第52巻 第2号 医学書院

https://webview.isho.jp/journal/detail/abs/10.11477/mf.1408200755

 

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